The Mary Poppin“s”
「どうもー!
“ザ・メリーポピンズ”です!」
イマジナリーお笑いコンビが元気に挨拶を
ぶちかましてくれたところで告白します。
一時期、
「メリーポピンズ」を“メリーポピン”の複数形だと
勘違いしていていました。

青:アレクサンダー 黄:デイビット
ショートコント「傘おじさん」
【メリー・ポピンズ】(Mary Poppins)
公開:1964年8月27日(アメリカ)
日本での公開:1965年12月10日
アメリカの実写アニメーション・ミュージカル・ファンタジー映画。
原作:P・L・トラヴァース著書
監督:ロバート・スチーブンソン
脚本:ビル・ウォルシュ、ドン・ダグラディ
製作:ウォルト・ディズニー
何かって傘を広げて舞い降りてくる泣く子も黙るスーパーナニー“メリー・ポピンズ”さんが主人公のお話ですね。
大人になってから一度だけ観たのですが、
「マジで傘で飛んでる」
という語彙力のカケラもない更地同然の感想を述べるにとどまりました。
それはさておき、
小学2年生の頃
“スーパーカリフラジリスティックエクスピアリドーシャス
を歌えない奴の家はピンポンダッシュの刑に処す”
という実にくだらない御触れが出たんです。
そんなものは無視しておけばいいものを
当時の私からすればまっぴらごめんなので、
急いで帰宅し母に、
「ねえ!スーパー…えっと…スーパー…スーパー…あの、
“スーパーカリフラワー藤原”みたいな早い歌知ってる?」
と豪速球で質問しました。
↑同じ頃の遊びについてはこちらです。
母「スーパーカリフラワーなんて?」
私「藤原」
母「スーパーカリフラワー藤原の早い歌?」
私「そう!」
母「♪Supercalifragilisticexpialidocious
Even though the sound of it is something quite
atrocious
If you say it loud enough you'll always sound
precocious
Supercalifragilisticexpialidocious
Um-dittle-ittl-um-dittle-l Um-dittle-ittl-um-
dittle-l」
謎に英語版を披露され苦笑いした記憶があります。
私「で、その歌ってなんなの?」
母「メリー・ポピンズっていう映画に出てくる歌。」
私「へえ。」
母「観たことなかったっけ?傘持って飛んでる女の人が出てくるの。」
私「ない。」
傘持って堤防から飛び降りて大怪我した人なら知っていますが、
メリー・ポピンズさんは存じ上げませんね。
後日、仕事で疲れ果てて屍の如く爆睡している父を叩き起こし
「お父さんがァ!傘で飛び降りたのってメリー・ポピンズごっこ?」
と質問。
すると屍父が
「…ラッカサンに憧れて…メリー・ポピンズは観たことないな…」
と“ラッカサン”という当時の私にとってはミラクル級のパワーワードを残して再び夢の世界に逝いってしまったので
今度は母に質問しに行きます。
私「落花生ってなに?」
母「ピーナッツでしょ」
私「間違えた!落花生じゃなくて…なんだっけ。」
母「え?」
私「お父さんさ、昔傘持ってなんか、ほら家の前の高いところから飛び降りたって言ってたじゃん。あれね、“落花生”に憧れてやったんだって!」
母「…ラッカサンじゃない?」
私「それかも!何それ!」
母「辞書ひいてごらん。」
【落下傘】
飛行中の航空機から、人や物資を安全に降下させるために用いる半球形をした傘状のもの。
木綿、絹、ナイロンなどで作り、空中でひろげ、空気の抵抗を利用し、落下速度をゆるめる。
宇宙船の回収や航空機の着陸後の制動などのためにも用いられる。
パラシュート。
イニシアチブだのレガシーだのには「日本語で言えよ」と思ってしまうのに、
“落下傘”に関しては「英語で言えよ」と思いました。
日本人なのに。
とりあえず、
父が今再び傘で飛ぶと、
ただの“傘おじさん”になってしまうので
代わりに父の幼少期の夢を叶えるべく、
というのは口実で
宙を舞ってみたいという欲望が止められず
“落下傘”とやらを作る計画を立てた私。
よくわからないので、通常の傘の布部分を拡張してやろうということで、
図工の先生にお願いして
大先輩方の忘れ物の雨傘1本と竹ひご、変な布をもらい、
普通の傘の巨大劣化版といった具合の不恰好極まりない“自称落下傘”を生成。
しかしながら我が家の前は堤防ではなくただの道。
そこで目をつけたのが自宅の背後にある祖母の家のさらに背後にある蔵風の物置です。
これぞまさに白羽の矢が立つというやつです。
お絵描きアプリでいうところのわりと後ろの方にあるレイヤーの如く背面を極める物置。
高さ2.5メートルほど。
運良くハシゴビュッフェ付なので昇るのだって余裕です。
ハシゴは木製、金属製合わせて5台あるので選びたい放題。
とはいえ私は木製の腐りかけたハシゴがお気に入りなのでそれ一択なんですがね。
満を持して例の
父の敵討アンブレラ1号と共に物置のてっぺんへ。
晴れ渡る空、白い雲、後ろのマンションのベランダ柵にグタッと引っ掛けてある白い敷布団。
飛ぶにはもってこい。
視界良好、着陸予定は葉蘭覆い茂るジャングル。

実際に広がっていたのはこれの4倍ほど。
スタンディング・テイクオフ
一瞬身体が重力に逆らいフワッと持ち上げられる感覚があった。
「よし!」
と思ったのも束の間、次の瞬間私の目の前には
大量の緑色と小さい虫。
ああ。
父さんごめんなさい…敵は討てなかった。
幸い擦り傷で済みましたが
ハシゴビュッフェが撤去される憂き目に遭いました。
そんなこんなで
余計なものを作ったり、実験したりで忙しくしていたので
結局
スーパーカリフラジリスティックエクスピアリドーシャス
を覚えられず
甘んじてピンポンダッシュされておきました。
ピンポンダッシュされたところでラブラドールが2,3発
「ワンッワンッ」
と吠えるだけなので実害としては
万年空腹のラブラドールがいつもより多少カロリー消費量が増えて、若干空腹度合いが高まったかもしれないというアレで、
被害者は主に犬という謎の構図でした。
スーパーカリフラー藤原を歌えたところで
魔法は使えませんし、空も飛べないので
私は代わりに
中森明菜さんのDESIRE -情熱-を覚えたいと思います。
♪まっさかさまに堕ちてdesire
宙を舞うという欲望は時を超えて今もなお私の心の中で燃え盛っているのでした。
“傘おばさん”になってしまうので、
傘ではなくおとなしく飛行機で飛びます。
なお、霧雨に油断し
折りたたみ傘×SAMBAという完全に舐め腐ったスタイルで外出したら45秒後に豪雨になりました。
ただの濡れ雑巾と化した私は自宅へ強制送還となりました。
【参考資料】
◽︎メリー・ポピンズ
◽︎国土交通省
航空用語辞典
◽︎日本ペットフード
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