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卒業したはずのジーンズ、いま再デビューの時!

いまこそ、ジーンズ〜還暦すぎて、もう一度デニムと恋に落ちる

元々カリフォルニアのゴールドラッシュの時代に、鉱夫たちのの作業着から始まったGパンは、1955年、ジェームズ・ディーンが「理由なき反抗」でLeeを履いたことで、クールで不良っぽいという若者たちのアイコン的存在に昇格した。

そしてカルバンクラインのCMで女性のデニム時代に。
私と同年代なら記憶している方も多いだろう。
15歳のブルック・シールズが長い脚を上げて、ピッタリしたデニムのシルエットで、
「私と私のカルバンの間に何があると思う?…何もないわ」
当時まだ10代の少女のこのセリフが「セクシャルすぎる」と批判され、放送禁止となり、それが逆に話題性を呼んで大ヒットとなった。

“You want to know what comes between me and my Calvins? Nothing.”

それからのジーンズ躍進はご存知の通り、パリやミラノのメゾンもこぞってジーンズをコレクションに取り入れ、畑で生まれ、銀幕で育ったジーンズはランウェイで輝き、ファッション史の主人公となった。

そして長年、ジーンズはヒップから太腿までのボディラインをくっきり見せるスリムタイプが主流だった。
私も寝ころばないとボタンが掛けられないような、キッツキツのスリムジーンズを買っていた時代がある。我ながらよく血行不良にならなかったものだ。
そうそう、屈むとお尻の割れ目が見えてしまうローライズも主流だった。
あれはなんだったんだろう。

それがこの数年リラックスフィットという緩やかなスタイルにシフトしてきた。
特に昨年当たりからのバレルやフレア、ハイウエストで締めるオーバーサイズなど、緩やかにフィットするものがトレンドである。

つまり、歳を重ねる女性に着られるジーンズが、流行の先端を走っているのだ。
そう、しばらく着れなくなったデニムを着るなら今だ。

今しかないのだ!!!!!

考えて見れば、私の母はデニムを履かずに一生を終えた。2つ上のアメリカ人である私のパートナーに聞いたら、彼も彼の母がデニムを履くことはなかったと言った。アメリカンですら、だ。
かつて、デニムはお行儀の良くない人々の物と認識していたのだ。作業着生まれだから当然だ。
だが当時ハリウッド映画に夢中だった父はデニムを肯定していた。
若い子はドレス以上にデニムが一番似合うのだとさえ言っていた。
父っ子の私は、だからデニム信仰を貫いて、70に手が届く今になっても、デニムを愛用している。

はっきり言って、どんなに形が変わってもデニム生地は決して身体に優しくない。
もちろん、中には柔らか目のものも有るには有るが、それでも足を入れる時のゴワゴワ感は、質の悪いトイレットペーパーで拭く時のような不快感さえある。
フォクシーのミスリンさんが、デニムは心地よく無いから絶対履かないと、昔の25ansで断言していたのも頷ける。
デニム愛好家の私でも、飛行機に乗る際は絶対履かないし、家でリラックスする時もゴワツキが嫌で履かないほどだ。

でも、デニムには、年齢の壁を軽々と越えていく魔法がある。つまり履くだけでイケて、若く見えるのだ。
ハイヒールが決して心地良いものではなくても、女性は履き続ける。
なぜだ?
それはセクシーだし、フェミニンだし、女っぷりを上げてくれる必須アイテムだからである。
さらにハイヒールにデニム、これはもう、若さと女っぷりの相乗効果だ。
若々しさをゲットできるなら、爪先立ちとゴワつきくらいど〜ってことないではないか。

今、デニムは全女性のマストハブアイテムの筆頭なのだ。

さて、デニムを履くとして、どのタイプを選べば良いか。
長身でスリムなら悩む必要はない。でも、私たちはどんなに頑張っても冨永愛にはなれないし、それぞれ何らかの悩みを抱えている。
私など身長は158cmしか無い。
流行のフレアを履くとせっかくの裾のフレアを随分とカットしなければならない、なんてことも少なくない。

けれど、ジーンズも多様性の時代、誰でも似合うジーンズがあるのだ。
もちろん還暦越えでも、それは変わらない。

1   バレル

いきなり難しいスタイル?と首を傾げた方、バレルはエッジーで無理とハナから諦めていませんか?
実はバレルタイプは高身長だけでなく、低身長にも似合い、とても着やすいのだ。
コツは少し大きめサイズを購入して、ハイウエストをベルトでキュッと締める。
こうすると誰もがスタイルアップする。
この方法だとお腹のお肉が気になっても、綺麗に隠してくれる。
細身のあなたならジャストサイズで、ローファーやバレエフラットを合わせても素敵だけれど、プロポーションに自信がなければヒールを合わせればぐんとスタイルアップする。
食わず嫌いは本当に勿体無い。


私のヘビロテバレルはEVERLANE、Ba$shのブラウスと合わせて


2   フレア

正直フレアは身長が無いと難しい。あなたが165cm以上ならフルレングスのフレアは脚長効果抜群の最強スタイルになる。これ以上カッコいいデニムは無いと断言できる。
それでも、低身長の女性たちに朗報がある。
クロップドタイプのフレアは、私のような低身長でも着こなせる、素敵なスタイルなのだ。
このタイプは非常にフェミニン、ボリューミーなシフォンのブラウスに合わせたり、フィットしたニットなどとも相性が良い。体型もしっかりカバーしてくれて、歳を重ねた女性たちのフロントロー・サポーターである。

クロップドのフレアにボリューミーなブラウスを合わせて上半身にウエイトを持っていくと、バランスが良い。
ブラウスもデニムもZIMMERMANN


フレアタイプの嬉しい理由はもう一つある。
もしも長すぎる場合、お直しで切ってしまうのではなく、折り返して縫えばいい。そのくらい自分できてしまえるので、節約になるし、とってもお洒落。
実は様々なブランドがこの「敢えて折り返し」スタイルを高額で売っているくらいなのだ。
これにヒールを合わせて、アメリカでは著しく低身長の私が、スタバで、レストランで、買い物中にどれくらい褒められたことか。皆さんも絶対試して頂きたい。

トップはCOS、フレアジーンズはOutland Denim
最近のお出かけスタイル


3    ストレート

一番無難で一番上品で、最も万能なスタイルである。ヒールでもフラットでもスニーカーでも、シルクブラウスでもTシャツでも、このタイプは1枚は絶対ゲットして欲しい永遠の必須アイテムである。
ただし、ストレートはまずクオリティ、そしてプロポーションとセンスの差が歴然とでる。お洒落上級者じゃないと、平凡過ぎて、万能でありながらも意外と難しいという一面もあって、最後に紹介となった。

愛用のKHAITE ストレート
ミラノで買ったハットと、
25年着ているGUCCIのシャツに合わせて
コモ湖にて

次に色目

1本目のデニム初心者、やっぱり勇気が必要という方にはダークデニムがお勧め。デニムなのに一気に上品に見えるから抵抗感も消える。
2本目はワッシュの効いたタイプ、こなれた感じで大人の余裕と「ファッション通」のオーラを振りまける存在になれる。

さて、最後に毎年新しい形やブランドのデニムをアップデートしている私が愛用している、お勧めのブランドをご紹介しましょう。

買いやすい価格帯のブランド

EVERLANE
COS

永遠のデニムブランド

Re/Done
FRAME
SIVERLAKE

上級者のハイブランド〜高価でも絶対的価値がある大人のデニム

AGOLDE
ISABEL MARRANT
KHATIE

他にも素晴らしいブランドはたくさんあるし、私もこれら以外にもランダムに購入することもある。
基本的にストレートなどずっと履ける定番は思い切ってハイブランド、バレルなど流行に左右されるタイプはお手頃価格なものと決めている。
迷ったら色々試して見れば良い。
大事なのは、自分の予算と身体に合うブランドや形を見つけること。
UNIQLOでもZARAでも、リーバイスでもPRADAでも自分が好きだと思えるものを選ぶことがベストなのだ。

デニムは、人生のどんな瞬間にも寄り添ってくれる。ぴったりフィットに尻込みしていたあなた、ユルデニムが旬の今こそ、新しい一本と一緒に外に出てみませんか?

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