復職できた当事者が考える|波があるまま働く私は、何を諦めて何を守るのか
―前みたいにできない自分を責め続けた先で、やっと決めたこと
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働くなら、前みたいに動けなければだめだ。
私は長いあいだ、そう思っていました。
テキパキ動くこと。
誰よりも頼られる社員でいること。
仕事を振られたら、すぐに受けること。
「自分がやらなきゃ」と思って動くこと。
前は、それが当たり前でした。
でも波があるまま働く今は、同じ形では続けられませんでした。
今の私は、はっきり思います。
全部を守ろうとすると、いちばん守りたい生活がこわれる。
だから少しずつ決めました。
前みたいに何でも背負うことは諦める。
その代わり、家に帰ったあとの時間と、体調を悪化させない生活を守る。
気分の上下が少なくなる毎日を守る。
正直、きれいな答えではありません。
でも、今の私には必要な選び方でした。
本記事のライター:余白ちゃん
不安障害と双極性障害の波を抱えながら、働くことについて発信しています。メンタルヘルス関係の記事や実際の当事者目線の記事を執筆しています。
精神疾患の悪化のため、休職しましたが、4月7日に復職した経験のもと書いています。
前みたいにできない自分が、いちばん苦しかった

波があるまま働く苦しさは、単に体調が悪い日に出るわけではありません。
本当に苦しかったのは、働けてしまう瞬間があることでした。
仕事ができないわけではない。
笑えないわけでもない。
その場では何とか動けることもある。
でも、誰かに頼られたり、仕事を振られたりした瞬間、胸がぎゅっと縮み、
体は止まっていないのに、心だけが強くこわばる感覚でした。
頭の中では何度も同じ言葉が回っていました。
「前みたいにできなきゃだめだ」
「自分がやらなきゃ誰がやるんだ」
「頑張らなきゃ」
周りから見たら、ただ仕事を任されただけに見えたと思います。
でも私の中では、頼られるたびに、前の自分に戻れるか試されているようで苦しかったのです。
前の私は、何でも持ったまま走ろうとしていました。
仕事の責任も、期待も、前のように動ける自分でいなければという気持ちも、全部です。
でも荷物を全部持ったままでは、前に進んでいく前に自分がつぶれます。
今はやっと、荷物を少し下ろさないと働き続けられないとわかってきました。
私が諦めたのは、頼られる自分でい続けること

いちばん諦めたのは、前みたいにテキパキ動いて、誰よりも頼られる社員でいることです。
前の自分を知っているからこそ、最初は今の自分との差がいちばんつらく感じていました。
前ならすぐ動けた。
前なら気を回せた。
前なら迷わなかった。
そう思うたびに、今の自分を常に責めるようになりました。
でも、前と同じように動こうとすると、仕事が終わったあとに必ず反動が来るカタチになっていました。
会話をする元気もなく、家に帰るとリビングで動けなくなる。
やっと動けたとしても、頭の中は仕事でいっぱい。
休めばいいのに、何かできる仕事を探してしまう。
体は家にあるのに、気持ちは仕事から帰れていませんでした。
そこでやっと気づきました。
苦しいのは、仕事量だけではない。
前の自分と同じ役割を、自分に押しつけ続けていたことが苦しい。
だから今は、以前のように誰よりも頼られることを目指し続けるのをやめました。
頼られることが悪いわけではありません。
でも、今の自分がつぶれるほど背負うなら、それは守るべきものではないと思うようになりました。
反対に、どうしても守りたいものがある

諦めたものがある一方で、どうしても守りたいものもあります。
私にとって大事なのは、家に帰ったあとの生活です。
旦那と過ごす、仕事とは関係のない時間です。
何かを達成する時間ではなく、安心して力を抜ける時間です。
ほかにも、守りたいものがあります。
体調を悪化させないこと
気分の上下が少なくなる生活
家に帰ってからまで仕事に飲まれないこと
次の日もまた働けるだけの回復を残すこと
前は、守るべきものを間違えていました。
仕事の中で期待に応えることばかりを大事にして、生活の土台を後回しにしていました。
でも今は逆です。
生活が崩れたら、仕事も続かない。
だからまず、家に帰ったあとを守る。
安心できる時間を守る。
気分の波を大きくしない暮らしを守る。
そこを守るために、持てない荷物は下ろす。
今はそう考えています。
波があるまま働く人へ伝えたいこと
前みたいにできない日があると、苦しいです。
頼られた瞬間に胸が縮むこともあります。
前の自分を思い出して、情けなくなる日もあります。
でも、全部を持てないことは、弱さではないと思います。
むしろ本当に必要なのは、
何を持ち続けて、何を下ろすかを決めることです。
前みたいに何でもできる自分を守るより、
今日の自分がつぶれないことを守る。
仕事の中だけで評価されることより、
家に帰って安心できる時間を守る。
波があるまま働くなら、全部を守ることはできないのかもしれません。
でも、全部を守れないからこそ、自分にとって本当に大切なものが見えてくることもあります。
今の私は、前より少ない力で働いています。
前より不安もあります。
それでも、何を守るかを決めたことで、少しだけ苦しさが減りました。
諦めたものがあるのは、負けたからではありません。
守りたいものを見失いたくなかったからです。
この先はおまけ部分です。
自分の気持ちに正直になって赤裸々に内容をつづっています。
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