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早期退職から1年。今のところ後悔はしていない         

早期退職して1年経った。

今のところ後悔した日は一度もない。

でも、辞めて驚いたことがある。

働いていないと言うと、
多くの人が不思議そうな顔をすることだ。

私は就職氷河期世代だ。

とりあえず働ける場所があるだけでありがたいと思っていた。

30年近く続けた仕事だったが、最後まで誇りを持てたとは言い難い。

生活のために働いていた部分が大きく、気づけば私の中には

「仕事=我慢するもの」
という価値観が出来上がっていた。

だから退職後も、
働かないことにどこか後ろめたさがあった。

それでも、
長い間仕事を優先して生きてきたのだから、
今は自分の気持ちを優先する時間があってもいいと思っている。

早期退職の理由は表向きには、
父の遺言のような言葉を実行するためだった。

「お母さんが生きている間に地元に帰り、生活の基盤を作れ」

そう言われていた。

でも本音は違う。

「十分な食料は蓄えた。もう食料調達はしたくない。

あとは、ほら穴に入ってのんびり過ごすもんね。」

そんな気持ちの方が大きかった。

父が生きていたら、きっと怒ったと思う。

だから、
「早期退職したら再就職するのが当然」
という前提で話しかけられると、
少しうんざりした。

平日の昼間、用事があって母と近所を歩いていたら、
同じマンションに住んでいる母と同年輩の女性と会った。

私が早期退職して東京から戻ってきたことは、
知っているはずなのに

「今日はお仕事は?」
と聞かれた。

私は笑って何も答えなかった。

するとまた、
「今日はお仕事は?」
と聞かれた。

働いていないという選択肢は、
あまり想像できないのかもしれない。

母にはこの会話が聞こえていなかったらしく
「あら、今日はどこに行くの?」
と話に入ってきておしまい。

昨日も母に
「〇〇さん夫婦にエントランスで会って、
〇〇ちゃん(私の名前)、何しているの?って聞かれたわよ」
と言われた。 

「で、なんて答えたの?」

「もう30年も働いたからねと言っておいたわよ」
と母。

心の中では、
「食料はありますけど、何か?」
と思っていた。

今のところ、早期退職したことには まったく後悔していない。

自分を解放したと思っている。

しかし、この1年間で自分の衰えは感じる。

体重増加、
理由がなければ、7時より前には起きられない。
理由がなければ 外に出るのが億劫になった。

社会というものと自分が困らない程度に
関わる能力も衰えているような気がする。

このままではヤバい人になりそう。

失ったものの大きさは、想像以上だ。

これからどうしようかな。

とりあえず1日1回は外に出ようかな。


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