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アニメの飽食時代、メタボに気を付けましょう!

今がまさにそうなんだけど、番組改編期に「さて、今クールはどのアニメを見ようかな・・」と頭を悩ませてる人はいると思う。
うん、誰しも時間が無限にあるわけじゃないので、数十本全ての作品を見ることなんて出来ない。
せいぜい数本だろ?
特に今クールは有名タイトルが粒揃いゆえ、もう私はその数本を絞り込んでるけどね。
ただし、私の知人の中には「とりあえず、第1話は可能な限り全部見る」という猛者もいる。
睡眠時間を削って見るそうだ(笑)。
で、結果的にその多くを「1話切り」するという。
ようするに、第1話の内容で視聴継続か否かを決めるということ。
でも、イントロの1話でそこまで内容を測れるものなの?
そこは知人いわく、ストーリー云々でなく、作画を見て決める、とのこと。
つまり「1話で安っぽい作画なら、予算と人員の問題としてその後の内容も期待できない」というロジックらしい。
なるほどねぇ・・。
実はこの会話をしたのが数年ほど前のことであり、それから私も一時期その知人のやり方に倣ったことがあるんだが、どうやら私はそんな慧眼に恵まれてなかったっぽい。
今なお、1話の内容で作品の良し悪しを見抜くことなど私には到底無理である。
とはいえ、漫画原作モノとラノベ原作モノの作画の質感の差ぐらいは把握をできるようになったつもりだ。
かなり大雑把な言い方になるが、漫画原作は画の指標がはっきりしてる分、最初からちゃんとしてるよね。
それに対し、ラノベの方は不安定である。
めっちゃ良いのもある一方で、タイトル長い系の異世界転生モノなどはどれも画の質感が大体似通っており、いずれもが凡庸な印象を受けてしまう。
ラノベアニメ=低予算アニメ
全てがそうとも言い切れないだろうけど、当たらずとも遠からず、といったところではないだろうか。

この「ゼロから始める魔法の書」も、私が第1話の画を見て「凡庸だな」と感じた作品のひとつである。
ただ私はこの作品、実は大好きなのよ。
作画も演出も明らかに凡庸なのに、なぜか面白い。
これは、原作のもつ地力だと思う。
この原作者のことはよく知らないけど、かなり頭いい人なんじゃないの?
まず、「魔法」と「魔術」の定義をきっちり説明してくれたのが「おっ?」と思わされたし、あとファンタジーでは誰しも「当たり前に存在するもの」としか認識してなかった獣人を、「獣堕ち」という呪いのかかった人という定義できちんと説明してくれたのはラノベの中でも本作ぐらいだろう。
やはり、定義をきっちり説明してくれるファンタジーはいい。
そして何より、ファンタジーでは誰しも「当たり前に存在するもの」としか認識してない魔法使いの存在に対しても、一般人たちが「魔女狩り」で駆逐しようとしてる流れもまた設定にリアリティがあっていいじゃないか。
ちゃんと考えを練って作られてる物語という感じがあって、そんじょそこらの異世界ファンタジーとは一線を画す世界観だったよ。
ただ惜しむべきは、アニメとしては作りがあまりにも普通で、名作とまではなり得なかったことさ。
これはTVアニメでなく映画化するなどしてきっちり予算かけたら、あるいは大きく化けたかもしれない物語なのになぁ・・。

さて、これは皆さんもよくご存じ、「無職転生」だ。
ぶっちゃけると、これは前述の「ゼロから始める魔法の書」とは意味合いが全然違う。
なぜなら、「無職転生」はアニメ化される以前にもうビッグタイトルだったんだよ。
現時点、この原作小説の発行部数は1500万部ほどだという。
それに対し、「ゼロから始める魔法の書」は60万部ほど。
明らかに桁が違う。
つまり、この2作品ではアニメ化の意図するところが全く違うということ。
ぶっちゃけ、「ゼロから始める魔法の書」はラノベを売る為のアニメ化で、ようするに小説の発行部数増を最大の目的とした販促の為のアニメ化だったということだね。
これは本作に限らず、ほとんどのラノベアニメはそうだろう。
構造としては「KADOKAWAが今後売っていきたいラノベをピックアップしてアニメ化している」といったところ。
だから、中ヒットぐらいの微妙なラノベのアニメ化がやたら多いでしょ?
そして、そういうものはあくまで販促の範疇であるがゆえ、予算もそこそこレベルでしか捻出できないという仕組み。
一方、「無職転生」はどうか?
これは既に1000万部超えしてる大作なんだから、主眼はラノベの販促というよりは「アニメそのもので儲ける」というワンランク上のコンセプトだと思う。
円盤を売る気マンマン。
よって、画からして次元が違うのよ。

序盤からいきなり、水という表現難易度の高い魔法を見せてくれてるわけよ。
タマらんよな。
じゃ、「ゼロから始める魔法の書」の方の魔法と比較してみよう。

うん、やっぱり少し見劣りするよ・・。
画の情報量の密度が全然違う。
でも「ゼロから始める魔法の書」が特別酷いというわけじゃなく、おそらくこのぐらいがいまどきのアニメの標準だろう。
しかしながら「勝負アニメ」になると、こういうレベルをあっさりと超えてくるわけだ。
なんせ「無職転生」なんて、このアニメ化の為にわざわざ新規の制作会社を立ち上げたわけでしょ?
そりゃ次元が違ってくるって。
じゃ、次はラノベじゃなく、漫画原作と比較してみよう。

はい、「鬼滅の刃」1期第19話、俗にいう神回のやつですよね。
もうね、さすがにここまでくると反則級。
この19話を作るのに、一体何人のアニメーターさんたちが屍になったことやら・・。
とはいえ、これはホントに凄いと思う。
基本、少年ジャンプのアニメ化は、それだけで一定水準以上の信頼がおけるかと。
でもさ、私は思うのよ。
ここ10年ぐらいで日本アニメの作画水準が跳ね上がったのはいいとして、でもこういう高カロリーなのばかり見てるとコレステロール値が高くなるし、健康を考えると逆にそれはよくないことなんじゃないか、と。
ぶっちゃけ、太るわ。
肉ばっかり食べてないで野菜も食べなさいって、昔お母さんによく言われました。
主に、すき焼きの時・・。
思えば、舌が肥えてグルメになることは、「あ、これマズい」と感じる回数が増えることでもある。
うまいもんばっかり食ってる海原雄山って、逆に不幸になってないか?

だって雄山、いつも怒ってるし
富井副部長

何を食っても美味しい!っていってる富井副部長の方が、よっぽど幸福そうだ。
・・という冗談はさておき、今期は「無職転生」も「鬼滅の刃」もあるわけで、これはかなり高カロリーなクールになると思う。
でも私は、「ゼロから始める魔法の書」みたいなやつもありだと思うのよ。
というか、不味いものに当たることを怖れて、食生活の幅を狭めることは逆に人生として豊かじゃないと思うし。
不味いのに当たったって、いいじゃないか。
不味いものがあるからこそ、美味いものがあるんだし・・。

さあ、みんなでキャベツを食べよう!

キャベツって、めっちゃ低カロリーな食べ物ですよね。

私は海原雄山でなく、富井副部長のようなアニメファンでありたいと思う。


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