もう行かなくちゃ時間だわ
11月28日、日本武道館で開催されたアンジュルムのコンサートに参加した。このコンサートは9月から始まったツアー、ROOTSのファイナルであり、そして約7年アンジュルムに在籍したサブリーダー川村文乃の卒業コンサートだった。かわむーは、私がアンジュルムを好きになった時にはもうサブリーダーで、すっごくまじめでそれでいて自分を持って居る素敵な女の子だった。
私は彼女ほど、等身大でキラキラしているアイドルを見たことがない。彼女はアンジュルムとしては、めずらしいタイプの女の子だったと思う。清楚でかわいらしくて、おとなしそうで。彼女を見ていると、それは少し違うことに気が付いた。清楚でかわいらしいという点においてはまさにその通りだった。強い曲の多いアンジュルムで、彼女の甘くかわいらしい声と可憐なパフォーマンスはスパイスになっていたし、アンジュルムの幅を広げてくれたと思う。しかし、彼女は全くおとなしいタイプの女の子ではなかったのだ。本人も言っていたように、泥臭く努力してそれを絶対に形に変えてくれる人だった。マグロ解体師の資格だって、地元高地での仕事だって、彼女が熱意を持ち続け、それを発信してくれたからこその結果だ。おとなしいとは対極にいるような女の子だったと思う。アンジュルムのため、ファンのため、行動を起こすその姿は本当にかっこよかった。
最後のスピーチで、私は忘れられない言葉があった。
「お世話になった人たちに恩返しをするためにお金持ちになりたかった。そのために上京して、夢を追いかけた。でも、上京をしてそこで得たものはお金では買えない、仲間と愛と笑った日々だった」というこの言葉は本当に忘れないだろう。彼女が得たものはきっと、彼女が誰よりも優しく、思いやりに溢れ、誰のことも見逃さずに見つめ続けてくれたからこそだ。つらいこともあっただろうし、涙を流したこともあったはずで、想像のつかないほどのいろんな感情を持ったと思う。それでも、ずっとずっと笑顔でいた姿を私はずっと忘れない。川村文乃という人が、ステージの上で歌って踊った日々の一部を見ることができて何よりうれしい。
この先、彼女が担当していたパートを聞くたび、マグロを見るたび、高知を見るたび、私は川村文乃のことを思い出す。かわむーの残してくれたものが、私だけじゃない、たくさんの人の心の中に残り続けるだろう。
