「覚えてない」んじゃない。「構造上、覚える気がない」んだと思う話
日常の「嘘でしょ?」から始まる
男性の「記憶力の悪さ」に、思わず天を仰ぎたくなる瞬間があります。
「それ、先週も言ったよね?」 「来週の予定、前に話したよね?」
そう問い詰めても、返ってくるのは、「そんなこと言ってたっけ?」「覚えてない」の一言。 時には「いちいち覚えてられないよ」と逆ギレされることもあります。あまりの忘却ぶりにイライラを通り越して呆れてしまいますが、実はこれ、単なる「忘れっぽさ」ではなく、医学的・脳科学的な理由もあるらしいのです。
脳の「構造」がそもそも違っていた?男性と女性では脳のつくりや得意分野に大きな違いがあるのです。
【左右の脳をつなぐ「脳梁(のうりょう)」の違い】
女性は右脳と左脳をつなぐ「脳梁」という神経の束が太く、情報を交互に行き来させるのが得意です。だから日常会話をしながら別の作業をしたり、話の文脈や感情をセットで記憶したりできます。一方、男性はここが細く、基本的に「シングルタスク(一画面集中)」型。別のことを考えているときに話をされても、脳のメモ帳に書き込まれてすらいないのです。
【「感情」と「記憶」の連動率】
脳の中で記憶を司る「海馬(かいば)」と、感情を司る「扁桃体(へんとうたい)」の連携も、女性の方が活発だと言われています。「あの時こう言われて嬉しかった・悲しかった」という感情とセットで記憶する女性に対し、男性は事実やデータだけをドライに処理しようとするため、エピソード記憶として残りにくいのだとか。
つまり、彼らは「忘れた」のではなく、「そもそも脳のフォルダに保存すらされていない」状態なのです。
自分の趣味のデータは異様に覚えている謎
……と、医学的な理由を知ると「なるほど」と一瞬納得しかけます。 ですが、ここで一つの疑問が浮かびます。
「じゃあ、なんで自分の趣味や仕事の細かい数字、昔のアニメのセリフは恐ろしい精度で覚えているの?」
脳の容量が足りないわけではないのです。 結局のところ、医学的な条件に加えて「自分にとって重要かどうか」という本能的なフィルターが作動しているのは間違いありません。家族の日常会話やスケジュールは、容赦なく「優先度の低い雑音フォルダ」へ振り分けられ、その場で消去されているのが現実です。
仕組みが分かれば、期待せずに済む
昔は「なんで覚えていてくれないの!」「大切にされていないのかな」と怒ったり傷ついたりもしました。 今でも悲しくなりますけどね…。でも、脳の仕組みや「集中している時は本当に聞こえていない」という生態(?)を理解してからは、こちらの対応も変わりました。
「あ、今言っても脳の電源がオフだな」 「保存ボタンを押さずに話を聞いているな」
そう見抜いたら、大事なことはLINEでテキストに残すか、直前にリマインドするのが一番です。「言ったよね?」と期待するだけ損なのだと悟りました。
構造の違いなら仕方がないの?
脳の構造の違いと言われたら、たしかに反論はできません。 でも、「構造の違いだから仕方ないよね」と、すべてを優しく笑って許せるほど、こちらの心も広くはありません。「やっぱり単に覚える気がないだけでしょ」と呆れる気持ちは、やっぱり残ります。
ただ、仕組みを知ったことで変わったのは、私自身の心の持ちようです。 「大切にされていないから覚えてくれないんだ」と悲しくなったり、いちいち傷ついたりするのをやめました。不要な情報をどんどん脳から消去して、身軽に生きていけるその脳のシステムは、日々のストレスを溜め込みがちな身からすると、ある意味ちょっと羨ましくもあります。
きっと今日もまた、自信満々に「そんな話聞いてないけど?」と言われる未来が見えます。 そんな時は、「はいはい、構造上の問題ね」と心の中で小さなツッコミを入れつつ、余計なエネルギーを使わずに、しなやかに受け流していこうと思います。
みなさんもこのような経験はありませんか?
最後まで読んでいただきありがとうございます!
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