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月が静止するとき - Lunistice
コツコツとテーブルを指先で叩く
その音が、妙に耳障りだったこと
を覚えている。
目の前のカップに注がれた珈琲の
ほのかに酸味を感じさせる香りを
楽しむ妨げにはならなかったもの
の…やはり、気にはなった。
「それ、癖だよね」
「え? あ、ごめんなさい」
癖というものは厄介なもので、な
かなか自覚できるものではない。
ましてや…
「いいよ、大丈夫。気にしないで」
月が静止したような微笑みに僕は
胸の内だけでため息をつく。
狩りの前の大切な一時を台無しに
はしたくなかっただけなのだけれ
ど…
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