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今日のきいろ:晩柑

初めて晩柑を食べたのは、おそらく数年前だったと記憶しています。

冬の間、スーパーの果物コーナーには様々な柑橘が並びます。
ぼんやりとした認識では、「伊予柑」に代表される、橙色で、甘くて美味しい仲間たちと、「八朔」に代表される、黄色くて、酸味と苦味ですっきりした味わいの仲間たちがいます。
「伊予柑」と「八朔」がそれぞれの代表で良いのかは分かりません。

わたしは八朔のすっきりした味わいと、黄色い見た目が好きで、スーパーでよく購入していました。

晩柑もその流れで手に取ってみたのでしょう。ただ、なぜ手に取ってみようと思ったのかは覚えていません。
晩柑の見た目は、表面に黒いざらざらが浮いていたり、お世辞にも綺麗とは言えませんので。

それでも手に取り、食べたのでしょう。
その時の衝撃は今でも手に取るように覚えています。というのは大袈裟ですが。

八朔の食感は、小さな粒がそれぞれしっかりと噛み応えがあり、噛むほどに爽やかな酸味と苦味が広がっていきます。

比して晩柑は、口に含んだ途端、粒がほろほろとほどけていくような不思議な食感、豊富な果汁が口の中を満たしていきます。

それ以来、スーパーで見かけるたびに晩柑を楽しみにしておりました。

ところが…今年は晩柑が見つからない…
冬になり、スーパーに赴く機会には柑橘売り場をみて回るのですが、いつも晩柑はいない…

異常気象などのニュースに触れる機会も多い昨今、今年は晩柑の収穫が難しかったのかもしれない、などと残念に思っていると、冬も終わりかけになって晩柑を見かけるようになりました。

そう、何のことはない、晩柑とはその名の通り、冬の終わりから出回る柑橘だったのでしょう。
味ばかり気にかけて季節のことは全く分かっていなかったのです。
名前を見れば想像できそうなのに。

そんな晩柑も、今年は見かけることがなくなってきました。

最後の晩柑。テヘヘ。

来年は冬が訪れても、晩柑がない、と慌てふためくことのないよう、冬の終わりと晩柑を心待ちにしたいと思います。

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