私たちが褒められ下手な理由。「出る杭は打たれる」社会でもしなやかに生きていくために
あなたは人前で褒められた時、
「嬉しい! がんばって良かった!」
と思いますか?
それとも、どちらかと言えば
「恥ずかしい。ここから逃げたい……」
と感じますか?
それは個性ではなく、実は私たち「日本人」の社会がそうさせているのかもしれません。
今日は北海道大学の研究者によって行われた興味深い研究についてご紹介しつつ、私たちの「褒められ方」について改めて考えたいと思います。
この記事はこんな方におすすめです
褒められると素直に喜べない方
つい謙遜しすぎてしまう方
人前での成功報告に不安を感じる方
日本の「出る杭は打たれる」文化に息苦しさを感じる方
褒められた時の「不安」の正体
今回の参考論文はこちらです。
前田 友吾, 結城 雅樹, 成功時の誇り・羞恥経験の文化差に対する関係流動性の媒介効果, 心理学研究, 2023, 94 巻, 5 号, p. 402-412, 公開日 2023/12/25, [早期公開] 公開日 2023/09/01, Online ISSN 1884-1082, Print ISSN 0021-5236, https://doi.org/10.4992/jjpsy.94.22032, https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjpsy/94/5/94_94.22032/_article/-char/ja
私たちも、本当は褒められたら素直に「嬉しい!」と喜びたい……のですが、実際には恐縮しちゃうことも多いですよね。
実際に、もともと社会心理学の研究においても、東洋人は成功を恥ずかしがり、西洋人は成功に誇りを感じるといった傾向が見られていたようなのです。
私自身はあまり謙遜せず「ありがとう」と言うようにしているのですが、それでも褒められると……特に他の人の前では、得体の知れない不安を感じることもあります。
言語化すると、「こんなに褒められてこの後、他の人に嫉妬されて不利な立場にならないかな? 大丈夫かな?」というちょっとした懸念です。
「攻め」のアメリカ、「守り」の日本
この研究では社会生態心理学の観点から、「日本人とアメリカ人の成功に対する感じ方」を比較するために、日本人206名、アメリカ人220名に対してアンケート調査が行われました。
私がざっと読んでかいつまんだところ、
「アメリカは人間関係が比較的自由」
「でも日本人の人間関係は硬直的で、一度、集団に属すると容易には抜けられない……」
という社会的な背景の違いから、
「アメリカ人は日本人よりも自分の成功を素直に喜びやすい」
一方、
「日本人は自分の成功を喜ぶより、『出る杭は打れる』精神で、自分が打たれる……? と懸念する」
という傾向がありそうだと分かったそうです。
つまり、
アメリカでは、ポジティブな評判を得て、望ましい人間関係を作ったり、保ことが重要。
日本では、ネガティブな評判を避けて、今の人間関係の悪化を防ぐことが重要。
という攻めと防御の意識の違いと言いますか。
(これは私の理解です。正確には、元論文もご参照くださいね)
これってすごく分かります。
そして、現実的にもそうだと思います。
「抜け駆けは許さない」という圧力

私も、以前会社で表彰された時に、パーティーで色んなことを言われました。
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