【検証】AIは「あなたがどこにいるか」知っている。位置情報とプライバシーの怖い話
私たちが何気なくAIに話しかける時。「話しかけた内容」だけじゃなくて、大量の情報が裏側でAIに渡っている……と聞いたら、少し怖く感じますか?
例えば、現在日時。
あなたが加入しているプラン。
そして、おおよその居場所(市区町村レベル) もそうです。
「居場所」に関する情報は、ちょっとセンシティブに感じる人もいるかもしれません。
「でも、ブラウザや端末で位置情報を許可してないから、見れないはず……」
いいえ、そういうことではないんですね。
そもそも、私たちがインターネットを通してnoteやAIなどのサービスを利用する時、「だいたいどの辺にいるか」という情報は「IPアドレス」 という番号を通じて、相手に伝わっています。
特に、家の固定回線を使っている場合は顕著ですね。
IPアドレスってなに?
インターネット上の住所のようなものです。
私たちがインターネット上のサイトを見る時、遠くにあるサーバーに「この情報をくれ」と言って、画像やテキストを送ってもらっています。
これは、荷物の受け渡しが超高速で走っているようなもの。
だから、サーバー側は「どこに荷物を戻せばいいのか」が分からないと、戻しようがないですよね。
このように、インターネット上で「私たちがどこにいるのか」を定義するのがIPアドレスです。
インターネットにアクセスする時、意識しなくても、私たちは必ず一つずつ、その固有のアドレスを振り分けられています。
いま自分が使っているIPアドレスが実際に何なのかは、こうしたサイトで手軽に確認することができます。

なぜ、AIは居場所を知っているのか?
ChatGPTのOpenAIなど、AIプロバイダが何を考えているかは定かではありません。
ただ、例えばあなたに「何語で話しかければいいか」といった参考にしたり、「近所のお店などを検索してあげる」といった用途のために、参考情報として渡しているのではないかと思います。
お節介な親切心…の一つでしょうね。
何が問題か
まず、シンプルにちょっと気味が悪いですよね。
「どうせどこからアクセスしてるかなんてわからないだろう」と高を括っていたら、突然AIが「あなたがお住まいの〇〇なら……」とか言い出したら。背筋が寒くなります。
また、AIとのチャット画面を、スクリーンショットなどで気軽にnoteやSNSに公開したらどうなるでしょう。
予期せず、自分がいる場所についてAIがしゃべってしまっているかもしれません。
実は茨城在住だけれど、港区住まいだとブランディングしている人にとっては大変な事態です。
……まぁ、港区女子を偽装していないとしても。
特定されるのは怖いですし、匿名で運営しているアカウントなら、自分がどこに住んでいるかという詳細は明かさない方が、余計なトラブルに巻き込まれる確率は下がります。
確かめてみましょう
実際に検証してみましょう!
でも、私は自分の居住地を「関東」以上には公開していないので、検証のために晒されても困ります……。
そこで「VPN」 という技術を使って、私はオランダのアムステルダムにいる、ということにしてみました。
VPNは、IPアドレスを仮想的に変える技術です。
大手のAIプロバイダで試してみましょう。
AIに対して「近くにあるホテルを検索して」と聞いてみます。
そうすれば、AIのサガでなんとかして答えようとするため、本来秘匿していても、大体知ってることを教えてくれるはずです。
※アプリに位置情報の検索は許可しない、Geminiの場合はアプリアクティビティはオフ、関連情報として一切居住地や現在地の情報を渡しません。IPアドレス経由以外の方法では、絶対に位置情報を知りようがない状態でテストしています。
【ChatGPT】
アムステルダムのホテルを提案してきました。
私のIPアドレスから、位置を推測しています。

【Gemini】
こちらも同様に、アムステルダムの情報を出してきました。

【Grok】
アムステルダムの情報を出してきました。

【DeepSeek】
こちらは、現在地を特定しませんでした。
「位置情報が提供されていないためわかりません」といった反応です。

【Claude】
こちらも、現在地を勝手に推測しませんでした。
(Claudeは設定で、IPアドレスによる推測ではなく、位置情報そのものを任意で送る機能がありますが、IPアドレス経由の推測情報は渡していないようです)

結果
試したところ、ChatGPTとGeminiとGrokは、IPアドレスを元にこちらの位置情報を推測している ということが明らかになりました。
(※繰り返しますが、このテストを行った際、私はアムステルダムのIPアドレスでアクセスしています)
一方で、DeepSeekとClaudeは、「位置情報を勝手にモデルに渡して」はいない ということも分かりました。
プライバシーが気になる人は、Claudeがオススメ
さっき言ったように「VPN」という技術を使えば、自分が実際にどこからアクセスしているかは隠すことができます。
だからプライバシーが徹底的に気になる方は「VPN」サービスを契約して使うのが一番ですが、まぁ、面倒ですしね……。
そこでもし気になる方がいれば、おすすめなのが、プライバシーやセキュリティに気を遣っていると公言している、アメリカの「Claude」 というAIサービスです。
今回も、無許可で位置情報が勝手に渡ったりはしていませんでしたね。こういう細かい設定から、企業のプライバシーに関する考え方は伝わります。
無料枠もそこそこありますし、誠実で、GeminiやChatGPTほど「ユーザーを気持ちよくさせよう」とお世辞を言わない傾向があります。
個人的には割と好感が持てるAIです。
自分の身は、知識で守る
AIは便利なツールですが、その裏側でどんなデータがやり取りされているか、私たちは意外と無頓着になりがちです。
「便利さ」と「プライバシー」は、しばしばトレードオフの関係にあります。
むやみに怖がる必要はありませんが、「見られているかもしれない」と知っておくだけで、不用意な情報漏洩は防げるはずです。
AIに使われるのではなく、AIを賢く使うために。
いつも使っているAIサービスで
「近くにあるホテルを検索して」
これを試してみても良いかもしれませんね。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
#YeKu #AI活用 #プライバシー #セキュリティ #ChatGPT #Claude #検証 #ネットリテラシー
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