変えられない過去を「手放す」技術。DBTに学ぶ「徹底的受容」【DBT入門4】
「あの時、ああしていれば……」
「なんで私は昔から、こうなのかな……?」
こんな風に、変えられない過去に囚われて、苦しくなることはありませんか?
この記事はこういう方におすすめです。
過去の出来事を後悔しがちな方
つい「あの人のせいだ」「自分のせいだ」と考えてしまう方
感情の波に飲まれやすいと感じている方
弁証法的行動療法(DBT)のスキルに興味がある方
こんにちは。メンタルケアマガジン「それでもきっと、だいじょうぶ」へようこそ。
前回の記事に引き続き、DBT(弁証法的行動療法)の具体的なスキルについて、ご紹介していこうと思います。
DBT関連の記事はこちらにまとめています。
認知行動療法(CBT)は私たちが世界を見る「レンズ」の歪みを取るための療法ですが、DBTは感情的に圧倒されて、そもそも認知行動療法に至る前に感情の津波に流され、何か取り返しのつかない行動をしてしまう方向けに開発されました。
DBTで大切にされている考え方に、「徹底的受容 (radical-acceptance)」があります。
何を受け入れるの?
受容といっても、一体、何を受け入れるの? と思ってしまいますよね。ここで受け入れるのは、あなたの「過去」です。
過去のマガジンでも繰り返し取り上げてきたように、私たちは過去に戻って、それを変えることができません。
例えば私の場合なら、
不登校だったこと
母との関係がこじれてきたこと
うつ病になったこと
双極性障害と診断されたこと
会社を辞めたこと
これらのことはあまり私の人生にとってポジティブではありませんが、変えられません。
そこに対して、例えば
「私が不登校になったのは母のせいだ。あるいは学校の先生のせいだ。クラスメイトのせいだ。あいつらが悪いんだ。私は悪くない」
と思って他人への憎しみを覚えたところで、別に不登校だった過去が変わるわけではないんですよね。
「判断」が未来に与える影響
むしろ「あれは悪かった」「全部他人のせいだ」と思ったり、あるいは「私が弱かったからこうなったんだ」といった自責であっても、未来に対してネガティブな影響を与えます。
考えてみましょう。
「全部他人のせいだった」
と思えば、人は自然に他人に対して否定的な見方をしたり、社会に復讐しようとして、何かシニカルな腹持ちならない態度を取ってしまいますよね。恨みを持てば、自然にそうなると思います。私自身もそんな側面があったかもしれません。
「全部自分のせいだった」
と思えば、自分を責めて、「私には価値がないんだ」と思い込み、「生活を良くしよう」とか「もっと幸せになっていいんだ」という思いすら抱けません。
「ただ、起きたこと」として受け入れる
だから、DBTの考え方では「徹底的受容」……つまり、「判断せず、ただ物事を受け入れる」という態度を学びます。
それは、「不登校になったのは悪かった」と何か判断するのではなく、
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