視点はうつろい、対象を変容させるように
ようやく芸術祭の会場とたどりつき
建物の内部へ足を進める。そこでは空間全体を使った
インスタレーション作品はレアンドロ・エルリッヒの
まっさかさまの自然。内に広がる森に包まれる作品は
氏の母国アルゼンチンの森が再現されたものという。
氏は奈義町の自然に子どもの頃の風景を重ねたという









レアンドロ・エルリッヒにより、反転された自然と
岡山の景観の美しさへの思いは拡張されていく







立つことでようやく実感できることもある



その作品の名前は空の池。見る角度によってここまで
見え方が変容するとは理解を超えていて、そしてその
作品は不確かさの中に確かなものを浮き彫りにさせる




あるばすのない景色は、新たな感覚を触発して
スイミング•プールのリアルさが更なる錯覚を呼ぶ
レアンドロ・エルリッヒによる拡張された感覚は


映り込む風景。虚像と実像。視点によって対象の姿は
変容し、視覚は確かなようで、不確かなものでもある。
空間に身を置いて、視界に映るものを感じる。対象を
映すもの、にじませるもの、反転させるもの。対象が
ゆらめき、自分の体が動くにつれ、その形は変容する。
風景をどのように見るか、そしてどう感じるか。アート
を通して視点を広げ、実際の風景に当てはめていく。
時に風景はおぼろげで、時に輪郭を際立たせるもする。
表現されるものを感じ、そのものが持つ特性を見出す。
旅は視点をうつろわせて、対象を変容させるように。
