見出し画像

漫画構想① 八千代さんは、メシウマ女だってバレたくない! 第30話 

次の日——。
静かにお昼を食べたい八千代の周りに、早速人だかりができていた。

八千代「こうなるから嫌だったのに……」
咲耶「八千代、これ自分で作ったお弁当?」
八千代「そうだよ。別に普通でしょ?」
咲耶「ちょっと食べていい?」
八千代「一つだけね」
咲耶「この煮物、うっま!!!!」
八千代「はぁ……最悪だよ」

女子B「ねぇ?高山さん、料理教えてくんない?」
八千代「ごめん。私そういうのしてないから」
女子B「けち!!!」
八千代「はぁ……なんであんな大して仲良くもない子に悪く言われなきゃいけないの?」

咲耶「そういえば今日、4限目に家庭科だよね?」
八千代「……調理実習?」
咲耶「あんた、別に勉強すること無いよね?」
八千代「はぁ……本当に憂鬱だ」

咲耶「調理の先生の河田(女性27歳)、何か知らないけど八千代に挑戦したいって言ってるみたい」
八千代「……なんで?」
咲耶「野球部の監督の末永と付き合ってんじゃんあの二人」
八千代「それが何?」
咲耶「末永が河田に“八千代の方が美味かった”って言っちゃったらしいよ」
八千代「はぁぁ……なんでこうなるの」


●授業後・河田先生の呼び出し

河田「高山さん……あなた料理お上手らしいね」
八千代「いえ。そんな威張るほどでも」
河田「授業終わったら、ちょっとうちまで来てくれる?」
八千代「私、何も悪いことしてないですよ?」
河田「ちょっと確認したいことがあるのよ……」
八千代「…………(めんどくさいなぁ)」

咲耶(ひそひそ)「絶対、あれ、末永呼んでるって。自分の家で白黒つける気だよ」
河田「何をこそこそ話してるのかな?あと末永先生も来るみたいだからよろしくね」
八千代「顔は笑顔だけど、あれ完璧に怒ってるなぁ」

八千代「咲耶も一緒でいいですか?」
咲耶「え?私も?」
八千代「元々あんたが元凶なんだから責任取ってよ」

河田「じゃ、私の車に乗って自宅まで行くから」


●河田先生の家にて(夕方6時)

末永「いてててて!!!!」
河田「秋広、あんたに評価してもらうからね」
(河田、末永の耳を引っ張る)
末永「百合ごめんて!!!つい口が滑っただけで!!!」
河田「別に怒ってなんかないよ?
ただね……家庭科の教師が一生徒に負けたら……ちょっと立場ないのよね」
末永「お前めちゃくちゃ怒ってるじゃねぇか!!!部活抜け出してまで来させる事かよ!!!」

八千代「うわぁ……めんどくさぁ……」

河田「じゃ、お互い……えぇっと、普通にご飯とお味噌汁とあと一品でいいかしら?」
八千代「一応、調理器具は家から持ってきましたけど……」
河田「じゃ始めるわよ」


●料理対決開始

河田(心の中)「高山さんの手つき!!!あれ……まじもんだ!!!負けられるか……」
八千代「先生も手つき見れば分かるけど……まぁ家庭科の教師ってあんなもんか」

●河田
→ ご飯・味噌汁・ハンバーグ

●八千代
→ ご飯・味噌汁・魚の南蛮漬け

河田「秋広、両方食べなさいね」
末永「わかったよ!!!」
咲耶「私もいただきますか……って、これお米本当に同じ?」
河田「え???え??」

八千代「はい。まぁいつものことですけど、粒は揃えました。そして水にきちんと浸透させました」
河田「ていうかお味噌汁も……」
八千代「はい。お店も配合考えてカブの白味噌仕立てにしました」

末永「そしてこの南蛮漬け……めっちゃ美味い!!!」
八千代「はい。小鯵ですけど、最近味が良いので出してみました」


●決着

河田「うわぁぁぁ!!!!!!!」
末永「ちょ?百合?」
河田「なんでなのよーーーー!!!!」
末永「ちょっと、生徒たちの前で泣くなよ!!!」
河田「高山さん、なんでなのよ!!!
私だって、私だって頑張ってるのに!!!
わぁぁ!!!!」

末永「百合のだって美味しいよ!!!」
河田「ぐす……ぐす……本当に?」
末永「あぁ……高山のより美味しいさ!!!」
咲耶「いやぁ、それ無理あるだろ」

末永「本当に本当に??」
末永「本当さ!!!百合だから……な?」
河田「秋広……」

咲耶「八千代……帰ろっか」
八千代「うん。別に私勝敗とかどーでもいいし。夕飯支度しなきゃ」

いいなと思ったら応援しよう!