50代で、体が止まった日。
正直、
この出来事をどう受け止めればいいのか、
いまもよくわかっていません。
心房細動と診断されて入院しました。
命に関わる状態だったのかと聞かれれば、
たぶん「すぐどうこう」という話ではなかったと思います。
でも、
じゃあ平気だったかというと、そんなこともない。
不安でした。
理由ははっきりしています。
この先、普通に働けるのかどうかが分からなかったからです。
入院したとき、
手元にあったのは現金だけでした。
携帯電話を持っていませんでした。
今どき珍しい話かもしれませんが、
その状況が、思っていた以上にこたえました。
誰にも連絡できない。
調べたいことも調べられない。
時間だけが、やけにゆっくり流れていく。
「あ、今の自分って、完全に止まってるな」
そんなことを、ぼんやり考えていました。
よくある話として、
「入院して人生観が変わった」とか
「働き方を見直そうと思った」とか、
そういう言葉があります。
でも、正直に言うと、
そのときの自分はそんなに前向きじゃなかった。
仕事のことが頭から離れない。
この年齢で、また立て直せるのか。
そもそも、今までやってきたことは正しかったのか。
答えの出ないことを、
ただ繰り返し考えていました。
無理をしていた自覚がなかったわけではありません。
疲れが抜けないとか、
集中力が落ちているとか、
そういう小さなサインは、前からありました。
でも、
「まだいけるだろ」
「ここで止まるわけにはいかないだろ」
そうやって、
自分に言い聞かせてきたんだと思います。
今回の入院が
何かの“転機”だったのかどうかは、
正直、まだ判断できません。
ただ一つ言えるのは、
体が先にブレーキをかけてきたという事実だけです。
気持ちが追いつく前に、
体が止まった。
それを、どう受け止めるのか。
これからどうするのか。
まだ整理はできていません。
この文章は、
答えを書くためのものではありません。
50代で体が止まって、
そのとき頭の中にあったことを、
そのまま並べただけです。
もし同じように、
体のこと、仕事のこと、将来のことが
ごちゃごちゃになっている人がいたら、
「ああ、こんな状態の人間もいるんだな」
それくらいに読んでもらえればいいと思っています。
今の自分は、
まだ考えている途中です。
