わたしはINFJ-T。53歳になって、ようやく自分の扱い方が分かってきた
少し前から、性格診断の「MBTI」がよく話題になるようになりました。
16種類の性格タイプに分類される診断で、SNSなどで自分のタイプを公開している人も増えています。
皆さんはMBTI診断をされたことはありますか?
何度か診断を行ったことがあるのですが、その結果は毎回ほぼ同じ。
INFJ
さらに細かく分類すると
INFJ-T
日本語では「提唱者型」と呼ばれることが多いようです。
最初に診断結果を見たときは、「本当にそんなに当たっているのかな」と思いました。
でも、特徴をひとつずつ読んでいくと、「これは、まさに自分のこと」と思う部分がたくさんありました。
もちろん、人の性格を16種類だけで完全に分類できるとは思っていません。
それでも、自分の考え方や行動の癖を知るきっかけとして、MBTIはなかなか面白いものだと感じています。
■ INFJとは、どんな性格なのか
INFJは、4つの特徴を組み合わせた性格タイプです。
Iは内向型。
Nは直感型。
Fは感情型。
Jは判断型。
簡単に言うと、一人で考える時間を大切にし、目の前の事実だけではなく物事の意味や未来を考え、人の感情を重視しながら、ある程度計画的に行動するタイプです。
わたし自身、かなり当てはまっています。
人と話すことは嫌いではありません。
仕事ではお客様と話しますし、商店街や地域活動などで多くの人と関わる機会もあります。
友人と食事をしたり、お酒を飲んだりする時間も好きです。
ただ、人と長時間一緒にいると疲れることがあります。
楽しくなかったわけではありません。
相手が嫌いなわけでもありません。
一人になる時間が必要なのです。
人と会ったあと、静かな場所で一人になり、頭の中を整理する。
そこでようやく、気持ちが元に戻る感覚があります。
■ 人の気持ちを考えすぎる
INFJの特徴としてよく挙げられるのが、人の気持ちに敏感なことです。
わたしも、相手の表情や声の調子、言葉の微妙な変化を気にすることがあります。
いつもより返事が短い。
少し声の雰囲気が違う。
表情がいつもより硬い。
そんな小さな変化に気づき、「何か悪いことを言ったかな」「機嫌を悪くさせたかな」と考えてしまいます。
実際には、相手が疲れているだけかもしれません。
別のことで悩んでいるだけかもしれません。
こちらとは何の関係もないことがほとんどです。
それでも、自分に原因があるのではないかと考えてしまう。
これは長所でもあり、短所でもあります。
相手の立場を考えられる。
困っている人に気づける。
言葉を選んで話せる。
その一方で、人の感情を受け取りすぎて、自分まで疲れてしまうことがあります。
■ 広く浅くより、狭く深く
わたしは、大勢の人と広く浅く付き合うことがあまり得意ではありません。
たくさんの人と名刺交換をしたり、交流会に参加したりすることはできます。
独立した頃は、仕事を増やすために積極的に人と会っていました。
ただ、本当に心を開いて話せる相手は多くありません。
誰とでも仲良くなるというより、「この人とは長く付き合いたい」と思える人を大切にする方です。
表面的な会話だけを続けるよりも、その人が何を考え、どんな人生を歩んできたのかを知りたい。
自分自身も、考えていることを深く話したい。
雑談が嫌いなわけではありませんが、人生観や仕事への考え方など、少し深い話ができる相手に惹かれます。
■ 理想を持ちながら、現実も見ている
INFJは理想主義者だと言われます。
わたしにも、理想を考えるところが多くあります。
もっと良い仕事ができるのではないか。
もっと人の役に立てるのではないか。
自分の経験を発信することで、誰かの背中を押せるのではないか。
商店街をもっと元気にできないか。
日本酒や日本の文化を海外に伝えられないか。
今あるものだけを見るのではなく、「これから、どうなっていけば面白いだろう」と考えることが好きです。
ただ、理想だけで物事が進まないことも知っています。
お金も必要です。
時間にも限りがあります。
人によって考え方も違います。
思いだけでは、仕事は続きません。
理想を持ちながら、どうすれば現実の形にできるのかを考える。
それが、わたしの仕事のやり方にも表れている気がします。
■ INFJ-Tの「T」とは何なのか
INFJには、さらに「A」と「T」という分類があります。
わたしはINFJ-Tです。
Tは「Turbulent」。
日本語では「慎重型」や「激動型」と表現されることがあります。
INFJ-Tは、自分に厳しく、不安やストレスを感じやすい傾向があるとされています。
これも、かなり心当たりがあります。
仕事がうまくいっても、「もっと良くできたのではないか」と思います。
お客様から喜んでもらえても、「本当にこれで十分だったのか」と考えます。
何か新しいことを始めるときも、失敗する可能性を何度も考えます。
人から見れば順調に進んでいても、自分の中では反省点ばかりが見えてしまう。
向上心と言えば聞こえは良いのですが、行き過ぎると自分を追い込むことになります。
■ 褒められても、素直に受け取れない
人から褒めてもらったとき、「ありがとうございます」とは答えます。
でも心の中では、「いやいや、まだまだです」と思っていることがあります。
自分ではできていない部分が見えているため、褒め言葉をそのまま受け取れないのです。
以前は、それを謙虚さだと思っていました。
でも最近は、少し違うと考えるようになりました。
相手が良いと思って伝えてくれた言葉を否定する必要はありません。
褒めてもらったら、まず受け取り、そのうえで、もっと良くするために努力すればいい。
自分に厳しいことは悪くありません。
ただ、自分を認めないこととは違います。
50代になってから、ようやくその違いが少し分かるようになりました。
■ 考えすぎて、動けなくなることもある
INFJ-Tは、行動する前に考えすぎる傾向があるようです。
わたしも、「これを始めたら、どうなるだろう」「相手はどう思うだろう」「失敗したらどうしよう」と考えすぎることがあります。
頭の中では何度も計画を立てているのに、なかなか最初の一歩を踏み出せない。
ただ、わたしは独立してから、考えているだけでは何も変わらないことも学びました。
完璧に準備が整う日は、ほとんどありません。
分からないまま始める。
やりながら修正する。
失敗したら、次の方法を考える。
金なし。
コネなし。
経験ゼロ。
そんな状態から独立できたのも、最後は行動したからです。
慎重に考える自分を否定する必要はありません。
その慎重さが、大きな失敗を防いでくれることもあります。
ただし、考えることを行動しない理由にしてはいけない。
これは今でも、自分に言い聞かせていることです。
■ 一人で仕事をする環境は、自分に合っていた
振り返ってみると、個人事業主という働き方は、INFJのわたしに合っていた部分が多いと思います。
会社員時代は、周囲の人に気を遣いすぎることがありました。
上司の機嫌。職場の人間関係。その場の空気。
仕事そのものよりも、人間関係で疲れることもありました。
独立してからは、自分で仕事の進め方を決められます。
集中したいときは一人で作業する。
人と会う日と、会わない日を分ける。
朝早くから仕事をして、静かな時間を活用する。
もちろん、独立すれば人と関わらなくてよいわけではありません。
お客様との信頼関係は必要ですし、営業もしなければなりません。
ただ、自分に合う距離感や働き方を選べるようになりました。
これは、わたしにとって大きなことでした。
■ INFJだから成功するわけではない
MBTIの診断結果を見て、「自分はこの性格だから仕方がない」と決めつけるのは違うと思います。
INFJだから独立に向いている。
INFJだから人付き合いが苦手。
INFJだから繊細である。
そう単純なものではありません。
同じINFJでも、育った環境や経験によって性格は違います。
診断を言い訳にするのではなく、「自分には、こういう傾向がある」と知るために使う。
人と会いすぎると疲れやすいなら、一人になる時間を確保する。
考えすぎる傾向があるなら、期限を決めて行動する。
自分に厳しすぎるなら、できたことも振り返る。
性格を変えるのではなく、自分の扱い方を知る。
そのための道具として、MBTIを活用するのが良いのではないかと思っています。
■ 自分を知ると、だいぶん生きやすくなる
若い頃は、「どうして自分は、こんなに気にするのだろう」「なぜ人と一緒にいると疲れるのだろう」「もっと気楽に生きられたらいいのに」と思うことがありました。
周囲の人と同じようにできない自分を、弱いと思ったこともあります。
でも、自分の性格や考え方の傾向を知ると、「自分だけがおかしいわけではない」と思えるようになりました。
人の気持ちを考えすぎることも。
一人の時間を必要とすることも。
理想と現実の間で悩むことも。
慎重になりすぎることも。
すべて自分の一部です。
直した方が良いところは、少しずつ直せばいい。
活かせるところは、仕事や人間関係で活かせばいい。
無理に別の誰かになる必要はありません。
■ わたしはINFJ-Tです
わたしはINFJです。
さらに細かく分類すると、INFJ-T。
人の気持ちを考えすぎて、一人で考える時間が必要で、広く浅い関係より、狭く深い関係を大切にし、理想を追いながら、現実的な方法も考える。
自分に厳しく、なかなか満足できないし、考えすぎてしまうけれど、最後は行動しようとする。
良いところもあれば、面倒なところもあります。
でも今は、それも含めて自分なのだと思っています。
性格診断ですべてが分かるわけではありません。
それでも、自分を知るきっかけにはなりました。
自分を知ると、自分に合う働き方や人との距離感が少しずつ見えてきます。
そして、自分を責める時間も少し減ります。
もし、周囲に気を遣いすぎて疲れている人がいたら、一人になりたい自分を付き合いの悪い人間だと思っている人がいたら、考えすぎて動けない自分を、弱い人間だと思っている人がいたら、まずは、自分がどんな性格なのかを知ってみてもいいかもしれません。
自分のことは、自分が一番分かっているようで、意外と分かっていないものです。
わたしも53歳になった今、ようやく少しずつ自分の扱い方が分かってきた気がします。
INFJ-Tという自分の性格を知ってから、会社員時代に感じていた生きづらさや、独立後の働き方が自分に合っていた理由が少しずつ分かるようになりました。
次の記事では、INFJ-Tのわたしが会社員と個人事業主の両方を経験して分かった「向いている働き方・向いていない働き方」について、これまでの失敗も含めて詳しく書いてみたいと思います。
