小説|百奇夜行 No.066 面接〜世界が滅びるまで、あと34話〜
『面接』
とある就活サイトへの書き込みを思い出す。
<最終面接ではサイコパスが受かります>
そんな訳あるかい。
今まさにその会社の最終面接を受けようとしている。
内心で華麗なツッコミを決めた俺は部屋に入る。
「緊張しなくていいよ。普段の君を見たいから」
着席の許可を得られた後、椅子に座る。
自己紹介を終えると面接官の感想が聞こえてしまった。
「普通だな…」
しまった。もっと前のめりに野心を見せるべきだったか。
「もっとこう、ないの?御社の為なら何でもやるみたいな」
例の書き込みが脳裏にちらつく。
「御社の為なら…ライバル企業の重役を暗殺できます」
言っちゃったよ。
「いいねぇ」
いいんだ。あの書き込みは本当だったのか。
「どんな方法で暗殺するの?」
「相手にあーんさせて、フォークでぐさーっと」
「あーん殺ってか」
やばい。すべったかも。
「あっはっは!いいねぇ」
いよいよ真実味を帯びてきたな。
「じゃあ次の質問だ」
「はい」
「お前が娘を殺したのか」
「はい」
「わざわざ誕生日にか」
「はい」
「最後に何か言っていたか」
「ギャグセンありすぎと」
「警備員!こいつを取り押さえて警察を呼べ!」
俺は鞄からナイフを取り出した。
「えい、えい」
