「自分経営」との出会い ~大学時代の仲間から渡されたバトン~
「自分経営」に関する記事を読んで、コメントくださった方もいて、嬉しく思います。
"自分の人生の舵を自分で握る感覚は、どのタイミングで最も意識するようになりましたか?"
"独立するときに躊躇しませんでしたか?決め手はなんですか?"
と、コメントくださった方もいらっしゃいました。
独立した頃のこと、「自分経営」に関わるようになった時のことを思い出しながら、記事にまとめてみました。
大学を卒業して、ソニーに入社
学生時代の私はミュージシャンに憧れていました。周りが就職活動を始めても、”本当は音楽を続けたい‥”という気持ちがありました。
少し遅れて就活を始めたものの、広告代理店やマスコミなど行きたいと思ってた会社からは内定をいただくことはできず。
唯一、ゼミの先輩がいたソニーに面接に行ったらご縁があって入社することになりました。
当時の私は、ソニーは音楽の会社だと思っていました。ウォークマンやオーディオコンポをつくっているオーディオメーカーのイメージが強かったのです。
ところが配属されたのは、ハンディカム(ビデオカメラ)の企画部門。当時の私にはほとんど未知の領域でしたが、ソニーのハンディカムは大ヒットしておりビジネスも組織もとても勢いがあり、やりがいのある仕事を任されるようになりました。
そして商品企画を担当していた私は自分で企画した商品を海外でマーケティングしたいと思い、アジア圏全体の市場開拓を行うべくマーケティング拠点のあるシンガポールに3年間赴任しました。
新しいサイバーショット(デジカメ)のアジア全域への導入などを成功させて2000年に本社に帰任した時は、ちょうどITバブルの頃。
ソニーもITやネットワークサービスを拡大しており、これは趣味の音楽とかけ合わせて、きっと新しい音楽配信の時代が到来すると感じました。そうして上司にお願いして異動させてもらい、音楽配信プロジェクトのサービスの企画リーダーを担当することになったのです。
しかしながらこのサービスは会社の方針で撤退することになり、新しい電子書籍の立ち上げに関わることになりました。
もやもや期に入り、マグマの胎動が
丁度、2000年代後半。この頃からソニーの業績も悪化し、私自身のもやもや期が始まりました。
せっかく頑張って立ち上げた音楽配信サービスも撤退。会社の雰囲気も以前と違って段々と後ろ向きになっているように感じられました。
一方で私の周りでは、自分の好きなことを仕事にし始めた人がいました。独立して海外で映画を製作する人もいました。
そんな仲間達の活躍を見ながら、”自分はこれからどんな人生にしたいのか…”と考えるようになったのです。
もやもやすると同時に、”マグマの胎動”みたいなものが内面から出てくるのを感じていました。会社の外に出て、新しい何かに挑戦したいとの思いが湧いてきたのです。
丁度、ノマドワーカーという言葉が流行り始めた頃。自分もそんなふうに時間や場所に縛られずもっと自由になれたらいいなと思うようになりました。
そこで会社の休暇を利用して、知人が創業したバリ島のウブドにあるHUBUDに行ってみました。

まだワーケーションという概念がなかった、2013年のこと。
そこは今でいうコワーキングスペースのようなカフェでライステラスが広がり、とても居心地のいい場所でした。そこにパソコンを持った若者が世界中から集まり、いわゆるノマドとして仕事していたのです。
”自分もこんなふうに自由に仕事がしたい” ”こっちの世界に行きたい”という思いが強くなりました。
大学時代の仲間との再会
その後、ソニーの業績はさらに悪化し、大きな構造改革も始まりました。それまでのイノベーティブで、新しいことにどんどんチャレンジをするソニーの文化が失われつつあるように感じました。
そんな中でもやもや期を経て、自分のこれからのキャリアについて思い悩んでいたところ。
神戸の大学時代の同じゼミの仲間であるフジさんとSNSでつながりました。
彼のプロフィールを見ると、「新卒で入った大手の銀行を退職。その後、さまざまな活動を経て早稲田大学に入学し、今はプロコーチとしてコーチングをしている」というようなことが書いてありました。
プロコーチやコーチングといった言葉も初めてだった私は、何やらその魅力的な言葉に魅かれ、「コーチング」なるものを受けるため、彼の自宅に向かったのでした。
それは忘れもしない2014年3月のこと。鎌倉の山の上にある湘南の海が見渡せるとても素敵な彼の自宅。そのウッドデッキで太陽にきらめく海を見ながら、初めてのコーチングが始まったのです。
そのセッションで色々と対話した中で、彼の問いの1つは今でも大きなインパクトとして残っています。
「ところで山原は、何の制約も無ければ何がしたいの?」
”何の制約も無ければ…”
その質問で私は、それまでの思考の枠から解放され、シンガポールに海外赴任中の楽しかった時間を思い出しつつイメージが膨らみました。
それは、”シンガポールに別荘があって、そのプールサイドでピアノを弾いて、仲間を呼んでパーティーをやっているようなライフスタイルがしたい!”
というイメージでした。
彼の問いからさらに、
”スパークリングワインの泡や乾杯しているグラスの音…”
”仲間達のおしゃべりや笑顔…”
”南国の夜の空気感と美味しそうな料理のにおい…”
”自分が奏でるピアノの音色…”
などが感じられ、心の底からワクワクする気持ちになりました。
これが彼のコーチングによってまさに五感から引き出された、自分の将来のビジョンでした。
さらに「それを実現するためにはどうしたらいい?」と問われました。
そこで気付いたのは、「会社を飛び出して新しい外の世界で何かにチャレンジして頑張りたい!人生をもっと楽しみたい!」という素直な感情でした。
この時のフジさんのコーチングで感情がひき出され、「一歩踏み出そう!」という大きなエネルギーをもらった気がします。さらにその「コーチング」という手法にとても魅力を感じ、「自分でもやってみたい!」と思い立ったのです。
そこで私は彼に教えてもらったコーチングスクールにすぐに通い始めました。

早稲田大学の友成先生と「自分経営」の授業との出会い
フジさんが早稲田大学で大変お世話になり、最も尊敬をしている恩師の友成先生という方がいらっしゃいます。
先生の研究室は「友成カフェ」と呼ばれ、学生から社会人まで先生を中心に色んな人が集い、ざっくばらんに話し合ったり雑談できる場所でした。私はそこで友成先生に初めてお会いしました。
まさか大学教授の部屋で、こんなに気軽に話ができるとは想像していませんでした!そして私のソニーでの経歴や今の思い、キャリアの悩みなどを先生に聴いていただきました。
さらに友成先生がやっておられる「自分経営」の授業にも大変興味を持ち、見学のご相談をしたところ快諾いただきました。
初めて受けた「自分経営」の授業を今でもよく覚えています。私は教室の後ろの方で、見学するのかと思っていたところ、友成先生は授業の冒頭で私のことを紹介してくださり、参加者の一人として温かく迎え入れてくれたのです。
そうして学生の皆さんと一緒に夢を語り合い、YouMEシート(YouME=夢、相手の夢に共感・応援するメッセージシート)を交換し合いました。

「自分経営」の授業での経験
フジさんのコーチングと、〈自分経営〉の授業での経験には大きなエネルギーがあり、一歩踏み出すきっかけになりました。
その後も何度か〈自分経営〉の授業に出席しましたが、その中でもフジさんのゲスト講義は大変エネルギッシュで笑いもあり、とても熱い講義でした。

<自分経営>の最後の授業では大プレゼン大会というものがあり、数十人の受講生が一人ずつ全員の前で夢を語ります。
その期の大プレゼン大会では、学生の皆さんに混じって私も発表しました。「わたしの素ダコの夢~コーチングで独立して時間や場所から自由に生きる!」というタイトルで、私も自分の夢について語ったのです。
そうして会社員という当時の自分にとっての”タコツボ”から独立する決意をしたのでした。
フジさんから渡されたバトン
そんなフジさんと久しぶりに会った<自分経営ゼミ>の大きな集い。別れ際、少しいつもの元気がないなと思いましたがそれが最後になりました。
私自身はソニーを既に離れて自分の夢に向かい、丁度、プロコーチの資格コースに行っている真っ最中だったのです。
深い悲しみの中から湧き上がってきたのは、フジさんからバトンを渡されたような感覚でした。
彼の遺志を継ぐためにも、「フジさんが毎年担当していたゲスト講義をやらせてもらえないか」と、友成先生にご相談したのです。
先生から了承をいただき、翌年から「私の自分経営とコーチング」というテーマでゲスト講師として登壇することになりました。
タコツボから抜け出すのに、フジさんのコーチングがいかにインパクトあったのか、今どのような素ダコの夢を生きているのか、そして学生の皆さんへのアドバイスなどについてお話しました。


結果的に2016年から2022年までの7年間、〈自分経営〉でのゲスト講師として登壇することになったのでした。

そんな中、〈自分経営〉の受講生だった学生さんが、講義終了後に声をかけてくれて。
「先生、僕がとっている他の授業でもコーチングを学んでいるのですが、そちらでもゲストで講義してもらえませんか」とのこと。
そして早稲田大学の「リーダーシップ開発」の授業を統括されていた教授の日向野先生を紹介していただき、2017年からはこの授業でも、コーチングについてゲスト講義をすることになったのです。
さらに2019年からは非常勤講師として正式に自分のクラスを担当させて頂くことになり、学生達にリーダーシップを教える、というとてもやりがいのある経験をさせていただきました。
これも全てフジさんと友成先生、そして紹介してくれた学生さんが紡いでくれたご縁と、大変感謝しております。

友成先生は今年の春、早稲田大学を退官されましたが、これからも友成先生からの〈自分経営〉の考え方と、ふじさんから託されたバトンを大切に、そのDNAを引き継ぎ拡げていきたいと考えています。
フジさん、友成先生、私の人生の大きな転換点に関わっていただき、本当にありがとうございました。
最後に、フジさんがいつも唱えていた名文句でしめくくりたいと思います。
森羅万象に感謝
宇宙の意志に感謝

わたしのライフストーリーは、こちらのホームページでもご覧頂けます。
【無料】自分経営セミナー開催
12月下旬から1月にかけて、この<自分経営>の無料セミナーを開催したいと考えています。
12月28日(日)9:00-11:00
1月9日(金)19:00-21:00
1月17日(水)9:00-11:00
1月21日(土)9:00-11:00
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