蔵書の悩み
最近、本を買うのをケチっている。それにはいくつか理由がある。
まずひとつは、今まで本を買いすぎて、家の中に収納しきれなくなってきたからだ。つまりスペースの問題だ。
そして次に、本をたくさん買っても読みきれないからだ。これは時間の問題だ。
お金のことを考えれば、今までに買った本を読むべきだろう。そのほうが空間とお金の節約になる。
ぼくはかつて再読が大事だという内容のnote記事を書いた。そのなかで、すでに買った本を何度も読むのは、本の内容を理解する上でも、お金の面でもお得で、一石二鳥だと言った。
うむ、いいことを言っているじゃないか。しかし、キレイゴトだけではうまくいかないのが人間だ。
もう読みきれないほどの本を積読しているはずなのに、なぜか新しい本を買ってしまう。それはまるで出版社や著者に操られているかのようだ。人の欲望とは恐ろしい。
それでも本屋に行くだけならタダだ。ぼくは書店を歩いているだけでも楽しい。いろんな本を眺めていると心が躍る。
本棚を見ていたら、「買いたい!」と思う本が何冊も見つかる。以前までの僕なら、そのあと気がついたら重い本をぶら下げて歩いていた。
ところが最近、それでは立ち行かなくなってきた。
追い込まれてさすがに、思考停止で本を買うことはやめた。しかし購買欲が下がったわけではないので、毎回断腸の思いで購入を諦めている…。
ダメな習慣を断つにはどうしたらいいのだろうか。それにはその習慣のモトとなってしまう物を、自分の近くに置かないことだ。
たとえば、ダイエットしたいのなら、そもそもお菓子を家に置かない。車を所有しないで、公共交通機関を使う。
手に届くところに欲しいものがあれば、かならず欲望は刺激されてしまう。そうならないよう、魅力的なものはまず視界から消すことである。
もっと言えば、なにかへの依存を断ちたいなら、それがある場所に行ってはいけない。禁酒したいのに居酒屋へ行ってはダメだ。
つまり、本を買って困るなら、本屋に行ってはいけないのだ。本を買えなくて辛く悲しい思いをするのなら、おとなしく家にいろ!ということである。
これは逆に言えば、なにかを習慣化したいのなら、身近なところにモノを置けばいい。本をリビングや寝室のベッドの側など、読もうと思った瞬間にタッチできるところに配置する。
ぼくは本を読まない日はない。それは呪われたように本を買い続け、家の中を本で埋め尽くしたおかげだ。それで何か別の大事なものを失っているのは、言うまでもない。
世の中、なにごともトレードオフだ。何かを得たいのなら、何かを捨てなくてはいけない。ぼくの前に立ちはだかる本の山は、それ自体をもって人生の真理を教えてくれている…
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