見出し画像

春霞昨日のようなさようなら

三月は、出会いと別れが交差する季節。
95歳の母は、この時期特有の**「あわい(間)」**にある感情を、
ふとアンニュイな心地で句に託しました。

**「春霞」の向こう側に透けて見えるのは、
つい昨日のことのように鮮やかな、けれどもう手は届かない
「さようなら」**の記憶。

長く歩んできた人生の中で、
幾度となく繰り返してきた別れの数々。
それが悲しみとしてではなく、
春の霧の中に溶け込んでいくような、
物憂くも美しい情景として描かれています。

はっきりとした輪郭を持たない春の空気に、
**「昨日のような」**という近さと、
**「さようなら」**という遠さが同居する不思議。

母の描いたイラストと重なり合い、
人生の黄昏時(たそがれどき)に漂う、優しく切ない空気感
そっと届けてくれる作品です。



🎧 音声はこちらからラジオトークの黄色いボタンを押して聞き、終わったら再度、黄色のボタンを押してください。



いいなと思ったら応援しよう!