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タオルはなぜ長方形か

【進化思考×タオル】80年続く家業をアップデートするタオルの可能性

話し手:山田崇さん(nanoda代表/信州大学キャリア教育・サポートセンター特任教授)
ゲスト:鳥山大介さん(日東タオル株式会社〈日本橋横山町〉/進化の学校 受講生)、吉竹華乃さん(信州大学繊維学部2年)
書き手:山田崇
日時:2026年2月27日(金)午前7時から7時36分まで

Check In

山田崇さん:
おはようございます。山田崇です。今日はゲストをお二方お迎えしています。信州大学繊維学部二年生の吉竹華乃さん、そして進化の学校でご一緒している鳥山大介さんです。よろしくお願いいたします。

鳥山大介さん:
よろしくお願いします。

吉竹華乃さん:
よろしくお願いします。

山田崇さん:
華乃さんはオンラインかばん持ちとしてもうすぐ二年。改めて自己紹介をお願いします。

吉竹華乃さん:
信州大学繊維学部二年生の吉竹華乃です。山田さんとVoicyの生放送のお手伝いしています。いまは春休みで、実家に帰ったり旅行したりしています。よろしくお願いします。

山田崇さん:
ありがとうございます。そして本日のメインゲスト、鳥山大介さん。自己紹介をお願いします。

鳥山大介さん:
東京・日本橋横山町でタオルの卸売をしている会社をやっています。祖父が創業し、兄が代表を務めていて、創業から約80年になります。黄色いビルが目印の会社です。

山田崇さん:
「高級タオルの卸デパート」と大きな看板が出ていますよね。今日はそのタオルを“進化させたい”というテーマでお話を伺います。

進化の学校に参加した理由

山田崇さん:
進化の学校に参加したきっかけは何だったのでしょうか。

鳥山大介さん:
以前、太刀川英輔さんがゲストで話されている勉強会に参加したことがあり、その考え方がすごく素敵だなと思っていました。その後ご縁はなかったのですが、今回たまたま進化の学校の案内を見つけて、ぜひ参加したいと思いました。

また、山田さんがファシリテーターとして街づくりにも関わっていると知り、横山町や神田という地域の中で自分たちがどう関わっていけるのかという点にも興味があって参加しました。

山田崇さん:
いまは12週間プログラムの前半が終わったところですね。参加してみていかがですか。

鳥山大介さん:
今回は「タオルを進化させたい」というテーマで取り組んでいます。タオルは吸水性や肌触りなど、機能面ではかなり高いレベルに達していて、正直“50歩100歩”というか、大きな差別化が難しい領域に来ていると感じています。

そこで、タオル×「何か」、という掛け算を百個考えてみようと自分なりにやってみたんです。ただ、15個くらいで止まってしまいました。今回、進化の学校に参加して、もう一度突き詰めて考えたいと思いました。自分たちの自己満足ではなく、他の人も面白いと思ってくれるものにできたらいいなと感じています。

タオルと手ぬぐいの違いを考える

山田崇さん:
改めてタオルっていつ生まれたんだろう、と気になりました。私が子どもの頃、祖父母は「手ぬぐい」を主に使っていましたね。

鳥山大介さん:
もともと日本は手ぬぐい文化ですね。タオルは海外から入ってきた概念で、約150年ほどの歴史です。タオルはループ状になっているので糸の量が多く、吸水性が高い。一方、手ぬぐいは乾きやすいという特徴があります。

山田崇さん:
私はサウナでは手ぬぐい派です。お風呂の中は手ぬぐい、体を拭くのはタオル。

鳥山大介さん:
タオルは当たり前すぎて、改めて考えられにくい存在なんです。でも、何とでも組み合わせられる素材でもあります。だからこそ可能性がある。

タオルは手紙だ

山田崇さん:
日東タオルのこれまでのお客様層の特徴はありますか。

鳥山大介さん:
三分の一が年始のご挨拶など贈答用。三分の一が病院や美容室など業務用。残りが小売店向けです。ただ、ご挨拶文化は少しずつ減っています。

兄は「タオルは手紙だ」と言っています。受け取った人がほっこりする、温かみのある存在でありたいと。

山田崇さん:
矢沢永吉さんのライブタオルも、あれは強烈なブランドですよね。タオル×アート、タオル×音楽、タオル×文化。掛け算は無限にありそうです。

形を疑うという発想

山田崇さん:
今日気づいたのは、タオルは長方形という固定観念があることです。でも風呂敷は正方形。丸いタオル、三角のタオル、畳一畳分のタオルがあったらどう使うのか。形を疑うだけで可能性が広がります。

大量生産の都合で規格が定まったのだと思いますが、いまは小ロットで多様な形が作れる時代です。固定観念を外すだけで、新しい価値が生まれるかもしれません。

吉竹華乃さん:
お風呂で遊べるタオルがあったら面白いなと思いました。水に濡れると色が変わるとか、風船のように空気をいれて水に入れて遊ぶとか、ゲーム性があるとか。

鳥山大介さん:
タオルで子どもをぶら下げて遊ぶ動画を見たことがあります。遊べるタオル、面白いですね。

LOVOTにTシャツ|AI時代の繊維の可能性


山田崇さん:
昨日、大阪に行っていまして。NTT西日本が越境する社員の皆さんを表彰する「E-1グランプリ」というイベントで、12人がピッチしていたんです。その中でとても面白い取り組みをされている方がいて、「LOVOT(ラボット)」という可愛らしい目をしたロボットを、ひらかたパークに愛好者を集める活動をしていました。

びっくりしたのが、そのラボット用のTシャツを作ったら、すごく売れたそうなんです。ペットに洋服を着せる文化がありますよね。それと同じように、ラボットにTシャツを着せる。裸の状態から個性を持たせることで、同じTシャツを着せたラボットが何百体も集まる。そういう現象が起きている。

ある愛好家の方に向けて、生地素材やタオルのようなものを展開する可能性もあるのではないかと思いました。

鳥山大介さん:
グッズとしてではなく、着せることで見え方が変わるということですよね。

山田崇さん:
LOVOT専用のタオルって何だろうと考えるのも面白いですよね。LOVOTはロボットですから汗もかかないし濡れることもそれほどないけれど、いまAIは脳の部分が注目されていますが、フィジカルAIの観点から身体性や感覚の部分をどう表現するかという話もあります。

ロボット×手ぬぐい、ロボット×タオルという世界も、これから考えられるかもしれません。昭和22年の創業当時にはなかった領域ですよね。AIとタオル、テクノロジーと布という掛け算もあり得るのではないかと思いました。


ロングタイムという視点

山田崇さん:
干支で12年集めるタオル、60年で完成するタオルセットなど、ロングタイムの発想も面白いですね。神社のお守りのように、毎年交換する文化との掛け算もありそうです。

鳥山大介さん:
母方の家系が神社の神主なんです。安産祈願タオルなど、実用と祈りが重なる領域も考えられるかもしれません。また、タオルヌーボーのように、その年の綿で作るという発想も面白いですね。

Check Out

吉竹華乃さん:
繊維を学ぶ立場として、材料と使う人の感覚の両方を考える大切さを感じました。

鳥山大介さん:
今日の対話で、自分がどんなことに興味を持っているのか整理できました。ありがとうございました。

山田崇さん:
固定観念を疑うことの大切さに改めて気づきました。タオルという身近な存在にも、まだまだ可能性がある。鳥山さん、華乃さん、ありがとうございました。お聞きの皆さんもありがとうございました。良い週末をお過ごしください。

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