中年はいったいどこに行ってしまうのだろうか?
自分は今年で38歳となり、気づけばそれなりに歳をとってきた。もちろん、「まだ30代」といえるのかもしれないけれど、もうめちゃくちゃ若いとは言えない年齢である。
しかし、いまから振り返ってみると、20代というのは若い「だけ」の状態だったなと思う。いいことももちろんあったけれど、実力もないし、考え方も浅はかだった。20代から30代にかけては、大きく成長できた時期だったと思う。
だから総合的に見ると、いまが一番いい状態なのではないかと思っている。これまでの人生の中では。これからはどうかは知らないが。
*
昔から不思議で、いまも不思議なのだが、「世の中のおっさん」というのはどこにいるのだろう、といつも思う。
というのも、会社組織というのは基本的にはピラミッド型になっている。平社員、下っ端の人数が一番多く、管理職は少ない。さらに上級の役職になるほど、人数が限られてくる。
つまり、「偉くなれる人」というのはごく一部ということになる。課長ならまだしも、部長、取締役、常務というレベルになると、会社の中には数人しかいない。
では、そういった立場になれなかった人たちはどうなってしまうのか。平社員のまま生涯を終える人もいるだろう。それでも、正社員であるだけマシだと考えるべきなのか。
当たり前のことだが、加齢とともに体力は衰える一方であり、肉体労働は若者に劣るはず。また、それなりの年齢ならそれなりにプライドもあるだろう。若者と同じか、それ以下の仕事をするというのは、なかなか屈辱に違いない。実態としてはそうしなければならない状況もあるのだろうけれど、それはなんだか怖いな、と思う。
もちろん、実際にはいろいろな道があるのだろう。たとえば、いま勤めている会社で出世できないことが明らかになれば、転職をするとか、独立起業をする人もいるかもしれない。しかし、全員がそれでうまくいくとも思えないので、どうなのだろう……と考えてしまう。
なんとなく、自分はあまり納得のいかない形で歳をとることはないような気がしている。しかしそれは、自分だけは例外だと思っている慢心なのだろうか。いや、先のことは本当にわからないけれど……。
*
歳をとった人ほど、それまでの蓄積が見た目にも現れるものだと思う。基本的には歳をとるほど見た目が劣化していくものだと思うが、60代、70代でもかなりかっこいい人はいる。むしろその年齢のほうが輝いている、という人すらいるかも。
50代会社員というと、お腹が出て脂ぎっているような人を想像するけれど、それもやはり人次第だなと思う。
*
「勝ち組・負け組」という言葉はあまり好きではない。それを言っている人たちは、わりと若い世代が多いように思う。進学できた大学とか、就職できた会社とか、そういった「世間一般で言われている物差し」で言っていることが多いような気がする。
しかし、50代、60代となると、もはや残酷なほどの差がついてしまうように見える。もはや「勝ち組・負け組」なんて生やさしいものではないのだ。なんとなく、30代後半ぐらいからその兆候は見られる。早くも負け惜しみみたいなことを言っている人がいるのだ。
どういう人生になっていくのかはよくわからないけれど、いまやっていることが今後につながると思ってやるしかないんだろうな、と。
いいなと思ったら応援しよう!
サポート費用は、小説 エッセイの資料代に充てます。