ヨーロッパの中心で出会ったフィリピン人達
私の職場にはフィリピン人の同僚が数人いる。ある日なにかの会話中に、こんなふうに言われた。
『同僚がフィリピン人なんて恥ずかしいよね。だって、私ら出稼ぎ民族♪出稼ぎ大国。ニッポンとは全然違うのよ~( ´艸`)』
((´∀`))ケラケラ笑っていて悲壮感のかけらも、嫌みな感じもない。
私もつられてその場は笑った。
そんなこと全然思っていないんだけど……。
言葉を発する→笑う(*`艸´)ウシシシ。
その繰り返しの民族・・とはちょっと思ってる。
底抜けに明るくて『今を生きている』民族
数年前、こちらの天候が悪くて、社会との繋がりが薄くて、心がうじうじ暗くなってしまっていた私の心に太陽の光をあててくれたのは、間違えなく、社会復帰して出会ったフィリピン人の同僚達だ。
楽観的、『今』が楽しければそれでよし、な空気感と底抜けに明るくフレンドリーな彼らのお陰で、私は、息を吹き返したように元気になった。だからとっても感謝している。
人との繋がりが人に多くの幸せを与えてくれることは、本や実体験から知っていた。だけど、ヨーロッパの中心に暮らす中で、こんなアジアな出会いがあるとは。人生捨てたもんじゃないな。面白いな。と思った。
時が経つにつれて、彼ら、彼女らが、『今』にフォーカスできるのは、人生の儚さ・・つまり、案外簡単に命がなくなってしまう現実を目の当たりにしてきた人が多いからかもしれないことに気づいた。フィリピンでの医療機関や賄賂問題、銃問題、自然災害なんかのことを聞いているうちに。
ガッツがある!
フィリピン人の同僚達は、ほぼほぼ、オペアをすることで自国を離れ、数年働き、労働できるビザをゲットしてから就職活動をしている。人脈やアプリを駆使してパートナーや住む場所も探す。
オペアとは、海外の現地家庭にホームステイしながら、子どもの世話や家事を手伝うプログラムで、フランス語の「Au Pair(対等の立場で)」が語源です。滞在費用(宿泊・食事代)が無料になる代わりに育児や家事を手伝い、国によっては少額の給料(お小遣い)ももらえることが一般的です。文化交流や実践的な語学学習、海外生活の経験を積むことを目的としており、自立心のある若者が参加します。
AIの説明文とは裏腹に、本人たちから話を聞くと、オ・ペアは、海外就職をするために必要なビザを取得するための手段のようだ。人口の約1割が海外で就労しており、これらの労働者からの送金が国内総生産(GDP)の約1割を占めるフィリピンならではの事情が見え隠れする。
それにしても、自国を離れ、住込みで外国の家族と生活しながら働くというのは、なかなか大変だなぁと感じる。
そして、その後、彼女達は、自動車免許を取得したり、ルクセンブルク国籍を取得したりしている。だから、同僚達は、フィリピン人だけど、ルクセンブルク人でもある。
彼女達の中には、自国に我が子を置いて来ている人もいる。なんという辛い決断だったのだろうと想像を絶するけど、悲壮感は全くない。
だから、一緒にいることが恥ずかしいなんて、思ったこともないよ~。どちらかというと、とっても感謝しているよ~。
その発想はどこから出てくるんだろう?国の経済や医療設備を比較しているんだろうか?私が、今、職場でたった一人の日本人だからだろうか?どうであり、深堀りして聞いたりはしない。だって、きっと冗談のネタにされて笑われるだけで、質問の答えは出てこずにおわると思うから。
