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第7回 『シャドウズ・エッジ』は、香港映画の最高到達点だーー。

本気(ガチ)のジャッキー・チェンが帰ってきた。

――21世紀ジャッキー映画の最高到達点『シャドウズ・エッジ』レビュー

本気(ガチ)のジャッキー・チェンが、ついに帰ってきた。
21世紀ジャッキー映画の最高到達点――そう断言していい一本が、ここに誕生した。

ジャッキー・チェン待望の超級傑作『シャドウズ・エッジ』。
共演はレオン・カーファイ、ジュン(SEVENTEEN)。
クライム・アクションでありながら、濃密な人間ドラマを内包した、まさに“成熟したジャッキー映画”だ。

本作は、香港映画『天使の眼、野獣の街』、韓国映画『監視者たち』を下敷きにしたリメイク作品。
舞台はマカオ。
サイバー犯罪組織のボス・傳隆生(レオン・カーファイ)と、
現場ではもはや歯が立たず、引退を余儀なくされた追跡捜査のエキスパート・黄徳忠(ジャッキー・チェン)。

描かれるのは、
男の意地とプライドを賭けた執念の追跡。
これはまさに、**AI時代にアップデートされた『ポリス・ストーリー』**だ。



■ 対峙する二人、そして“家族”というテーマ

ジャッキーとレオン・カーファイ。
二人の間で交わされる追跡と心理戦の応酬は、凄まじい緊張感に満ちている。

若手のジュンやツーシャーも、憎たらしいほどの悪役ぶりで存在感を放つ。
さらに、ジャッキーが娘のように接する後輩・チャン・ツイフォンとの擬似親子的な関係性が、静かに胸を打つ。

一方、カーファイ側も孤児院から育った“擬似家族”の犯罪集団。
警察と犯罪者という立場を超えて、
「家族の絆」が激突する構図が、本作に確かなドラマの厚みを与えている。



■ 見どころ①:マカオタワー338m、開幕アクション

冒頭から、いきなり胸を掴まれる。
舞台はマカオタワー、高さ338メートル。

実は自分自身、2017年にこのマカオタワーを訪れている。
あの高さを知っているからこそ、ジャッキーがそこで本気で身体を張る姿に、思わず震えた。

強奪戦、そしてジャンプ――。
その瞬間、かつて香港の豪華戯院で、泣きながら観た『カンフー・ヨガ』の記憶がよみがえり、思わず涙がこぼれた。



■ 見どころ②:香港映画史上、最も緊迫した“食事シーン”

ジャッキー、レオン・カーファイ、チャン・ツイフォン。
ただ三人が食卓を囲むだけのシーン。

なのに、心臓がバクバクするほどの緊張感。
動かないのに、怖い。
これぞ“静と動”を極めた香港映画の真骨頂だ。



■ 見どころ③:魂をぶつけ合うクライマックス

クライマックスでの、ジャッキーとカーファイの一騎打ち。
魂と魂がぶつかり合い、何度も声が漏れそうになった。

さらに胸が熱くなるのが、
『ファースト・ミッション』のメルビン・ウォン、
『カンフーハッスル』のユン・チウ、
『デッドヒート』の澤田謙也といった、
香港映画ファンにはたまらないレジェンド脇役陣の再集結だ。



■ 血みどろのジャッキー、その先へ

監督は『ライド・オン』のラリー・ヤン。
『ミッション:インポッシブル』や『ジョン・ウィック』を換骨奪胎しながら、
完全に“ジャッキー・エンターテイメント”へと昇華させる成家班のアクション設計は、ただただ圧巻。

141分という異例の長尺にも関わらず、まったくダレない。
体感時間は驚くほど短く、緊迫感が最後まで持続する。

そして何より衝撃なのは、
ジャッキーがここまで血みどろになる姿は、キャリア史上初ではないかという点だ。
『ザ・フォーリナー』をさらに激しく、さらに苛烈にした
“ジャッキー・バイオレンス”が炸裂する。



■ それでも、最後はジャッキー

恒例のほっこりNG集。
そして意味深すぎるエンディング――これは、続編があるのか?

香港映画に逆風が吹く今だからこそ、
この作品は、より強く、よりまぶしく輝いている。

「ジャッキーはちょっと…」
「香港映画は苦手…」
そう思っている人にこそ、観てほしい。

これは、本気(ガチ)のジャッキー・チェンが刻み込んだ、現代香港映画の到達点だ。

近日中、さらに深堀りした記事投稿します!!

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