この日のこと。
3日前の夕飯でさへ思い出せずに苦労するのに、45年前の『この日』のことは良く憶えている。
1980年12月8日。
正確には12月9日なんだけど。
高校から家に帰った僕の顔を見るなり母は言った。
「ジョン・レノンが撃たれて死んだよ」
ラジオのニュースで知ったらしい。
ロックファンでもない母から聞いたそのニュースは、まるで親戚の叔父が急逝したことを告げる訃報のような響きがあった。
「えっ⁈」とは思った。
でも正直言って何も感じることができず、ただフワフワしている感じ。
次の日から期末テストだったので早めに帰宅して一夜漬けに取り組んだ。
没頭していたけどフワフワした感覚は拭いきれない。
夜になると数人の友人から電話があった。
皆、気持ちを整理したかったのだろう。
学校帰りに配布されてた号外で事件を知ったとか…。
僕達がよく行く『時計じかけ』というロック喫茶へ行ってたとか…。
みんな泣いていたとか…。
期末テストは数日で終わった。
緊張が解けたせいで状況を理解できるようになったのだろう。急に悲しみ、怒り、やるせなさが混ざり合った感覚に押し潰されそうになった。
数日後、僕は教室の後ろにあった黒板に『Out The Blue』の歌詞を書いて気持ちの整理をした。
そして、友人4人で球技大会をサボって友人宅で飲めや歌えのオールナイト追悼会を開いた。
若い頃は、生きても40歳まで。それ以上生き続けても意味がないと思っていた。
40なんてアッという間に越えてしまったけどね。いい加減なヤツです。
きっとこの日をリアルに体験した方は様々な受け取り方をしたんでしょうね。
今回も最後までお付き合いいただきありがとうございました!
