【クセツヨ書評】つかみはオッケー
この記事は、ツナグ図書館経由でご恵贈いただいた書籍『つかみ大全 仕事で成果を出し続ける人の思考と一生ものの「伝え方」の技術(以下、つかみ大全)』森田翔(著)のレビュー記事です(PRを含みます)。

「説明がわかりやすい」と言われたくないですか?

じつは私は「説明が上手」と言われます。
一部の中学生からは大絶賛でした。
数学を教えても、剣道を教えても。
何をやっても完璧人間でした。

世の中、そんなに上手く行くことばかりではありません。
勉強にしろ、剣道にしろ、技術レベルが違い過ぎるとうまく伝えられないようです。
これくらいはできるだろう……
その安易な考えが失敗の元でした。雪の塊の上に車体が乗ったときのように、車輪が空回りしている状態です。
ギュイーン、ギュイーン、ギュギュイーン……
大きな音を立てて車輪は回りますが、一向に前には進めません。
私は一生懸命にアクセルを踏み続けます。しかし、とうとう車輪が外れて飛んで行ってしまいました。私は車輪が空回りしていることに気がついていなかったのです。(誇張しすぎました)
アクセルを強引に踏み続けた結果、塾では「担当を変えてほしい」と言われ、剣道の指導では「どうしても体育館の入口のドアが開けられない」と言われてしまいました。

私は、完全に伝え方を間違っていたのです。一人ひとり、個性があり、それぞれに最適な指導をしなければなりません。
大勢を一度に指導することもあり、個別に対応するのは難しいのですが、もう少し配慮が必要だったと反省しています。
だって、何度言ってもできない子って目立ちますよね。目立つとまた注意しますよね。負のスパイラルに陥っていたようです。
その子ができないのは、私の伝え方の悪さが原因でしょう。考えてみれば、伝え方なんて学校で教えてもらえませんでした。

日本つかみ協会の森田翔さんは、いつか学校の科目に伝え方が加わり、「国語・算数・理科・つかみ」となることを願っているそうです。
「日本つかみ協会」って何やねん!?
そう思ったあなた、まずは下記の『つかみ大全』のリンクから、書籍のサンプル部分を読んでみてください。
サンプル部分を読むだけでも、いかに「つかみ」が大事かということがよく理解できるはずです。「つかみ」も無く、上手く伝えようなどとは虫がよすぎるというもの。
『つかみ大全』を読み、私の欠けていた部分を考えてみました。ポイントは以下の3つです。
つかみには「驚き」と「謎」が必要
先生ポジションを意識する
人は感情で動く生き物
もう少し詳しく見ていきましょう。
自分で気づかせること……なのか?

つかみは「驚き」と「謎」です。
『つかみ大全』によると、どうやら私の話は8割聞いてもらえていないようです。だからこそ、森田さんはつかみとして「驚き」と「謎」がなければならないと提言しています。
\ ナルホド /

では、「驚き」と「謎」とはどのようなものでしょうか。
驚き:相手が「間違えていること」
謎:相手が「知らないこと」
一方で、単純な「驚き」と「謎」だけで反応が得られないかもしれません。そんなときは、上質な問いを用意する必要があります。相手が自ら間違いに気づくような上質な質問を考えましょう。
難しい。
先生ポジションを勘違いしていたかも

『つかみ大全』には、「先生ポジションをとり、発問でプレゼンを開始」と記載されていました。
発問は答えを知っている人が、答えを知らない人にする問いかけ
やはりここでも問いかけ。
どうやら私は先生ポジションを勘違いしていたようです。一方的な押し付けでは意味がありません。それはただの高圧的な態度、パワハラと同等です。
相手がどのように考えているのかを試行錯誤し、「なぜできないのか」「どこがわからないのか」を理解しなければ、上質な問いかけも難しいでしょう。
まだまだでした。
あの子たちにとって、私はただのパワハラ中年オヤジだったようです。

存在すら鬱陶しかったのかも……
そりゃ「担当を変えてほしい」「今後、稽古には参加しません」となるはずです。
今まで「優しい先生」と言われ、胡坐をかいていた自分がイヤになりました。穴があったら命がけで飛び込みたい気分です。
論理だけでは伝わらない?

私は今まで「解りやすい解説」を心がけていました。とくに剣道指導では、身体を動かすだけの脳筋を鍛える指導ではなく、頭を使って動くように指導してきたつもりです。
だからこそ、論理にばかり気を取られるようになってしまっていたのかもしれません。パワハラ中年オヤジに加え……
屁理屈オヤジ
が追加されてしまいました。もはや最高の称号「パワハラ中年屁理屈オヤジ」。最悪な状態です。こんなヤツに教えてもらいたいとは思わないでしょう。
『つかみ大全』には、こう書かれています。
人は論理では動かないのです。
(中略)
人は感情で動く生き物です。感情が行動と紐づいているのです。
論理だけに頼っていました。これはもう、完全にやっちゃってる状態です。それでは、どのようにすれば感情に訴えかけられるのでしょう。

答えは「ストーリー性」です。森田さんはこう書いています。
伝えたい言葉をただの単語の羅列として伝えるよりも、ストーリー性を持たせて伝える方が22倍も記憶に残りやすくなるそうです。
22倍ってウソでしょ?
2.2倍じゃなくて???
と疑いたくなる気持ちが無いわけではありませんが、ストーリー仕立てで説明する方が面白いのは確かです。これは勉強や暗記術でもよく聞く内容ではないでしょうか。
あなたも、ストーリーと紐づけることで記憶に定着したという経験があるかもしれません。
早速やってみようと思いますが……
「担当を変えてほしい」「今後、稽古には参加しません」と言って去って行った生徒は、もう戻ってきません。

「1万通りのうまくいかない方法を見つけただけだ」
失敗したことをくよくよ悩んでも仕方がないので、この失敗を次に生かそうと思います。失敗ではなく、うまくいかない方法を見つけただけなのです。
伝え方を学ぼう
森田さんは最後にこう書き記しています。
喜ばせたい人がいるなら、伝え方を学ぼう
叶えたい夢があるなら、伝え方を学ぼう
人生を豊かにしたいと思うなら、伝え方を学ぼう
「説明上手」は伝え上手です。常に学ぶ姿勢で取り組みます。
ただし、本書は一度読んだだけですべてを身につけられる内容ではありません。一つずつ取り組み、繰り返していく必要があります。
上手くできたら……
つかみはオッケー!!
と、声高らかに叫んでみましょう。
-おしまい-

謝辞
本書はツナグ図書館を通じて著者の森田 翔さんよりご恵贈いただきました。この場を借りて感謝申し上げます。

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