寝る前の、この時間にだけ残るもの
夜が深くなると
一日をちゃんと終わらせなきゃ、という気持ちが少し緩む。
もう何かを頑張らなくていい時間。
今日がうまくいったかどうかも
明日のことも
今は考えなくていい。
それでも、頭の中だけは静かにならなくて
言葉にならない何かが
ずっと同じ場所を行ったり来たりしている。
この時間に浮かぶ考えは
昼間ならすぐに流してしまうようなものばかりだ。
大したことじゃない気もするし
わざわざ残すほどでもない気もする。
でも
なぜか消してしまうのは惜しくて
こうして、寝る前にだけ
言葉にしている。
答えは出ていない。
出すつもりもない。

ただ
今日という一日が
確かに自分の中を通っていったことだけは
ここに残しておきたい。
夜のこの時間は
何かを決めるためじゃなくて
何も決めなくていいことを
確認するための時間なのかもしれない。
もうすぐ眠る。
この文章も
たぶん、朝になったら
少し遠い感覚になる。
それでも
今の自分がここにいたことだけは
確かだと思える。
だから今日は
この夜の気配を
このまま置いておく。
