#46 お受験文学[解説編] 第二章 「憧れの三光町」(小学校受験)
■はじめに
Twitterのタワマン文学にヒントを頂き、小学校受験をテーマに挑戦してみたのがお受験文学です。
本noteでは、2021年12月に配信した第二章の背景や真意などを紐解いて参ります。
Twitterのお受験クラスタの皆様で本作のような失敗をするご家庭は少ないかもしれませんが、怪しいお父様がいらっしゃったら、ツイート部分だけでもご紹介頂ければ、刺激になるかもしれません。
余談ですが、慣れないタワマン描写にうっかり手を出してしまったため、書き出しが小学校受験に繋がらず、お伝えしたい方々に届かなかったのが反省点です。
■本編まとめ
(第二章)
— 狼侍[小学校受験編] (@wolf_samurai_x) December 17, 2021
タワマンの朝は二度やって来る。
高層階の優越感が得られる通勤時間帯の前に、もう一つの物語があることを、多くの人は知らない。
総合商社に勤める私に娘が生まれてほどなく、実家の援助も受けて、プラチナ通りに佇む新築タワマンの高層階で暮らし始めたのはもう6年前だ。
駅までの距離はあるが、自然教育園の緑の借景は気に入ってるし、娘の習い事のチョイスに事欠かないこのエリアの子育てに妻も満足してる。
— 狼侍[小学校受験編] (@wolf_samurai_x) December 17, 2021
大きな声では言えないが、このエリアのタワマンの高層階に住んでいることは大きな優越感だ。
そして何より、徒歩圏内には夫婦の憧れの聖心女子学院があった。
会社の元上司のお嬢様が聖心に通っており、私の引っ越しを聞くとお嬢様を通わせていた幼稚園を紹介してくれた。
— 狼侍[小学校受験編] (@wolf_samurai_x) December 17, 2021
聖心のための幼稚園と言われるほどのあの園に入れたことは幸運だった。
かわいいバスケットを肩から下げて、外苑西通りのバスに乗って西麻布に通っていた頃が懐かしい…。
朝7時前後のエレベーターは静かだ。この時間帯に乗って来るのは、そう、このカテゴリーだけである。
— 狼侍[小学校受験編] (@wolf_samurai_x) December 17, 2021
少し遅い今日は誰も乗って来ないのかなと思った時、エレベーターが15階で止まった。
濃緑の帽子が目に止まる。
娘がハッとした顔をする。その顔を見るたびに、愚かだった一年前の自分を思い出す。
毎朝、天現寺の渋谷行きのバス停まで見送るのが私の日課だ。
— 狼侍[小学校受験編] (@wolf_samurai_x) December 17, 2021
娘は田園都市線で用賀に向かい、そこからスクールバスに乗って通学する。
園長先生の口添えで入学したこの学校は、温かくてとても良い学校だ。少数の男子も女子だけの世界よりはいい刺激なのかもしれない。
学校自体には全く不満はない。
こんな素敵な学校があるなんて知らなかった。いや、知らなかったはずはなくて、目に入っても全く見ようとしなかった。
— 狼侍[小学校受験編] (@wolf_samurai_x) December 17, 2021
宮益坂を上がった所の大手教室。聖心に絶対的な合格者を出しているこの教室で、学校別クラスにも入っていた。
母娘のお受験は順調で、自宅でのペーパーもしっかり取り組んでいた。
「併願校どこにする?」
— 狼侍[小学校受験編] (@wolf_samurai_x) December 17, 2021
教室の保護者面談に向けた夫婦の会話を思い出す。
「併願って…。聖心以外ピンと来ないけど…?」
私は聖心のWeb説明会しか見ていなかった。もちろん他にも学校があるのは分かっていたが、全く気乗りしなかったし、それなりに妻が調べているようだったので任せていた。
「神奈川で同じカトリックだと、カリタスとか横浜雙葉とかかな?」
— 狼侍[小学校受験編] (@wolf_samurai_x) December 17, 2021
カリタス?どこだそれ?そんな無名なところ恥ずかしいだろ。
本気でそう思っていた。雙葉なら知っている。もちろん四ツ谷にある雙葉だ。しかし考査日が重なるから外れていた。
横浜雙葉といえば、難易度も進学実績も知らなかった。
結局、受験したのは横浜雙葉、聖心、同じく近所の幼稚舎だけだった。
— 狼侍[小学校受験編] (@wolf_samurai_x) December 17, 2021
教室の先生には、念のためカリタスとかドミニコも受けたら?と言われたが、聞いたこともない学校を受ける気にはならなかった。
結局どうなったかを考えれば、私はあまりに愚かだったし、我が家は本当に幸運だった。
敗因は分かっている。
— 狼侍[小学校受験編] (@wolf_samurai_x) December 17, 2021
私は学校の知名度にしか目を向けてなく、宗教教育を理解しようと全く思ってなかった。
もっと言えば聖心というブランドしか見てなかった。聖心の初等科上がりの一人娘が、大学で幼稚舎出身の良家の男子と出会う。そんな事しかイメージできてなかった。
全て面接で見抜かれた。
最近、狼侍という方のnoteを見た。女子の選択肢がこんなにあることも進学実績も全く知らなかった。
— 狼侍[小学校受験編] (@wolf_samurai_x) December 17, 2021
聖心の編入を受けるべきかDMで尋ねてみようか。
そう言えば、15階の聖心のご家庭は、ここは平日だけの賃貸だそうだ。週末は奥様が継いだ岡本の家に戻っているとか。
高層階の優越感すら吹き飛んだ。
「パパ、どうしたの?」
— 狼侍[小学校受験編] (@wolf_samurai_x) December 17, 2021
幼稚舎に差し掛かったときに、娘が心配そうに覗き込んだ。
「今日はクリスマス会なんだよ!楽しみだね!」
娘のワクワクする顔。見上げると幼稚舎の緑が冬の青空に映える。
一体俺は何に拘っているんだろう。
帰ったら二子玉辺りへの引越しを相談してみようか。
まてよ、聖心の編入試験はちょうど3年後か…。
— 狼侍[小学校受験編] (@wolf_samurai_x) December 17, 2021
おしまい。#お受験文学 #タイムライン汚し失礼しました
■解説編
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