2004年7月23日(金)《ST》
【戦士鍛錬場:前村 亮二・飯島 桜・雨宮 英利香・木寺 菜緒美・下里 由理子・前野 諭子】
「お疲れー。今日はこれで終わりかな」
「そうですね。お腹すいたー」
模擬戦を終えて挨拶をした前村 亮二の言葉を聞いた後で、前野 諭子が現在の気持ちを吐露した。ここは午前中の戦士鍛錬場。本日もたくさんの戦士が鍛錬を行っている。やっぱ冒険者好きやねん部隊と勇者王ガオガイガー部隊の戦士たちは朝から合同で鍛錬を行っている。そして現在は前村と前野、飯島 桜と下里 由理子、そして雨宮 英利香と木寺 菜緒美が模擬戦を実施しており、前村と前野は先程模擬戦を終えたところなのである。
「だいぶん良い線行ってるんじゃないかな」
「いや、前野さんとの差は縮まらないですよ」
模擬戦を終えてベンチがある場所まで移動しながら前村が今行った模擬戦の感想を口にし、それを聞いた前野はまだまだだと自分を評価する。前村は13期入隊で前野は14期入隊である。1期の差があるので前村の実力上位なのは当然と言えば当然である。ただ、冒険者になって8年以上が経っているので半年の差は埋まっていてもおかしくないといえばそうである。常に前野はそう思いながら13期の前村や飯島 桜と模擬戦を行うのであるが、実力差が埋まっていく感覚は全くなく、前村や飯島には今だに勝てるイメージが沸かないのである。
「そうかな。まあでも1つ言えば前野さんは真面目すぎるかもね。超今更だけど」
差が縮まらないとの言葉を聞いて前野が考えを述べる。戦士にも色々なタイプがいて、真面目に鍛錬を行うタイプと、適当に鍛錬を行うタイプがいる。大雑把に分ければ前野は前者であり、前村は後者である。この真面目か適当かというのは鍛錬をどう行うかというだけではなくて、物事の考え方に通じるものがある。真面目なタイプは計画的に物事を進め、1つ1つ確実に成長していくのである。対して適当なタイプは特に計画性もなく、一見成長していないようにも見えるが、真面目なタイプでは思いつかないような感覚や動きなどに気付くことがあるのである。当然適当なまま何も成長しない者もいるが、少なくとも長く戦士をやっている適当者は自分に最も適した戦法や感覚を身につけているのである。
「でも飯島さんも真面目だと思いますけど、全く敵わないです」
「えー、桜は真面目じゃないよ。あー、でも真面目に見るかものなー。人前では」
話の流れ的に真面目なのは自分だけではないと前野が口にすると、名前が上がった人物について前野が正直な評価を述べたのであった。
熊大迷宮物語STのマガジンです。
現在の固定記事です。
