京都で天ぷら食べるなら まず奇天屋に行け
誰しも人生には忘れられない味がある。
そんな思い出の味を語るこのコーナー。
『うマイもんトントン』
(いいネーミング募集中)
今日はこちらのお酒を相方に、懐かしい味を思い出しながら書いてみたい。

ちなみに思い出の中の味なので、料理の写真は一切出てこない。
そこはご容赦頂き、存分に頭の中でご想像頂きたい。
では、早速紹介しよう。
記念すべき最初のお店はこちら。
京都四条烏丸にある『奇天屋』さんだ。

大学院に通っていた20年程前、たまたま前を通った時に、その名前に惹かれてふらりと入ったお店だ。
佇まいは品の良い割烹なのに、名前に『奇』の字が入っているところが京都らしい。
暖簾をくぐって木戸をスライドさせると、店内から天ぷらのいい匂いがぶわっと押し寄せてくる。ええ油の匂いは食欲をそそるのだ。
左手にはカウンター。その奥では板前さんが天ぷらを揚げている。落ち着いた「いらっしゃい」の声が、期待感を盛り上げる。
私がよく利用したのは2階のお座敷席。
靴を脱いで細い階段をのぼると、田舎の祖父母の家を思い出させるような畳の落ち着く空間が広がる。
席に着くと、見習いさんだろうか。当時は髪の毛を短く刈った清潔感あふれる若者が注文を取りに来てくれた。もしかしたら今は彼も立派に天ぷらを揚げているかもしれない。
最初はビールと蕎麦のサラダ、そしてだし巻き玉子を注文する。粋な京男はいきなり天ぷらを注文するなんて野暮な事はしないのだ。しらんけど。
蕎麦のサラダ。これがまず絶品だ。
カリカリに揚がったおじゃこと、シャキシャキの水菜。蕎麦の上に乗ったご馳走たちをゴマだれでしっかり和えて口いっぱいほおばる。
様々な食感が織り成すはーもにー。
まさに至福。
そしてビールをぐびりと頂く。
っはぁ!
余りの美味さに溺れて息が出来なくなるところだった。
美味い店はビールも美味い。きっとビールを注げるようになるまで2年は修行するに違いない。しらんけど。
そして安定のだし巻き玉子。
その名に恥じぬ だしっぷりはお見事。
口の中は既に旨みで満たされている。
さあ、舞台は整った。
ここから天ぷら祭りが始まる。
キスにアスパラに椎茸。
王者の風格を纏った海老に大きな穴子。
からっと揚がった繊細な衣に包まれて、食材は皆嬉しそう。私も仲間に入れて欲しい!そんな頭の中お花畑になるのも仕方ない。
だって美味いんだもの。
ビールは2杯程で留めるのが正しい。
やっぱり日本酒を飲まないと勿体ない。
その日によってお店にあるお酒は微妙に変わる。わざわざ長野の酒蔵に新酒を買いに行くほどお酒にもこだわっている。もちろん数が揃っているわけではないので、無くなったらおしまい。
お酒も一期一会なのだ。
好みの味を伝えると、ぴったりの日本酒が出てくるのはやはりプロの仕事だ。
枡の中のガラスコップに、あふれるように最高の酒が注がれる。
持ち上げるとこぼれるので、お行儀よくないけれど顔を近づけて酒を啜る。
はあぁ
思わず声が出る。
心の中で「ここに天才がおるぞー!」と叫びたくなる瞬間。
そして天ぷらに戻る。
はあぁ、美味い
日本酒と天ぷらのMUGENループ。
お腹が壊れるまで堪能したい。
と、言いたいところだがギリギリで止める必要がある。
なぜなら、締めは決まっているから。
そう、奇天屋には最強の締めのメニュー、天茶があるのだ。
少しかために炊かれたお米に海老を始めとした天ぷらオールスターが再び集合する。
それをお茶漬けにしていただく。
あぁ、書いてるだけで食べたくなる。
五臓六腑に染み渡る、ってこういうことを言うんだろう。
サラサラと吸い込まれる天茶の旨味に包まれて、心もお腹も満たされる。
ご馳走様でした
生きていて良かったと思える瞬間。
感謝の気持ちが満ちてくる。
それが奇天屋。
記事を書くにあたり、久しぶりに調べたらミシュランビブグルマンにも選ばれているらしい。
まぁ、納得ですわな。
でもお高いんでしょ?と思ったそこの貴方。
いやいやいや。
学生がそんなにお金を持っているわけがないでしょう。先斗町や祇園ならいざ知らず、最高の味をリーズナブルに堪能出来る。そこが奇天屋さんの魅力の一つだ。
機会があれば是非一度、奇天屋さんにお越しやす。
至福の時間が待ってますさかいに。
ちょっと新境地で食レポ的な記事を書いてみました。
面白かったよ、という方は是非スキやコメントください。
お気に召したらまた別のお店を紹介して行きますので☺️
最後まで読んでくださりありがとうございました😊
いいなと思ったら応援しよう!
サポートいただきありがとうございます😊嬉しくて一生懐きます ฅ•ω•ฅニャー