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ショートショート 『非情怪談』

あれは大学1年で初めての一人暮らしをした時の話。

都心で家賃は月4万。
あまりに安いが何も疑問に持たずすぐに住み始めた。


しばらくして変な夢を見るようになる。


夢の中でどこかの階段をのぼっている。
一段一段、重い足取りでのぼり、そして止まる。


目の前には胸の高さくらいの壁。
金属製の手すりが付いている。


手すりに胸を押し付ける形で下を覗き込む。
10階くらい? 
階下には自転車置き場が見える。


すると夢の中の私は躊躇なく手すりから身を乗り出し、



落ちる!


というところで目が覚める。



翌日、夢の中の階段が住んでいるマンションの非常階段と気付く。


夜、また夢を見る。


同じく階段をのぼり、手すりに手をかけ下を覗き込み、落ちる。


今度は数メートル落下したところで目が覚める。



そして次の日、また同じ夢を見る。



さらに数メートル落ちて地面にぶつかる手前で目が覚めた。






目覚めると曇り空が見えて、私を無表情に見つめる人々と目が合う。



冷たい目が言う。



「あぁ、またか」




(410字)


今週も参加してみました。

たらはかにさんの毎週ショートショート。


お題は『非情怪談』ということで、noteでまさか怪談に挑戦する日が来るとは思いませんでした。

何が苦労したって字数制限ですよ。410字にまとめるの超むずかった!


暑い夏、少しはひんやりしていただけたでしょうか?


参加してます。

夏は怪談 43日目


#毎週ショートショートnote
#66日ライラン

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