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【議題302】NIGO氏が主導する、ファミリーマートの新プロジェクト第1弾の旗艦店「ファミマパーク麻布台」が開業しました

クリエイティブ・ディレクターのNIGO氏が手掛けた、ファミリーマートの新旗艦店「ファミマパーク麻布台」の開業と戦略について解説しています。新型店舗では、従来の利便性を象徴するATMなどをあえて店内の奥へ配置し、中央にはポップアップコーナーや試着室を備えたアパレル売り場を設けることで、文化を発信する場へと再構築しています。「未来は過去にある」という哲学のもと、懐かしいロゴの再解釈や細部までこだわった商品開発を通じ、単なる消費の場を超えたブランド体験を提供することが狙いです。競合との差別化が難しくなる中で、同社はデザインの力で日本独自のコンビニ文化を世界に誇れるブランドへと進化させようとしています。NIGO氏の感性と企業の危機感が合致したこのプロジェクトは、日常の買い物にワクワクする発見をもたらす新たな試みといえます。

質問:NIGO氏が目指す「わざわざ行きたくなるコンビニ」の具体像を教えて


NIGO氏がクリエイティブ・ディレクターとして主導する「ネクスト・ファミリーマート・プロジェクト」の第1弾である「ファミマパーク麻布台」(東京・港)を舞台に、彼が目指す「わざわざ行きたくなるコンビニ」の具体像が示されています。
従来の「便利さ」のみを追求する場から、「楽しさ」や「カルチャー」に出合える場所へと再編集された店舗の具体像は、主に以下の特徴に現れています。

1. 「便利さ」を奥に隠し、「楽しさ」を前面に出す空間構成

  • 便利機能の隔離:通常は入り口付近にあるATM、コピー機、セルフレジ、電子レンジなどの「便利な機能」は、売り場の最奥部に集約されています。

  • 楽しさの演出:店のど真ん中にはポップアップコーナーが設置され、入り口付近には公式キャラクターである「F」の字をかたどったクッションが山積みされています。

  • シンプルな内装:壁や棚にはPOP(販促物)がほとんどなく、床や壁はシンプルな色合いに統一されており、商品そのものの存在感が際立つ空間になっています。

2. 五感で楽しむ仕掛けと「小さな発見」

  • テーマパークのような体験:店舗の屋上には小さな森のような植栽がうっそうと茂り、ロゴ形のベンチが設置されています。公式キャラクターが外のベンチ、従業員のユニホーム、屋上の植栽の中などに隠れており、テーマパークで「隠れミッキー」を探すような楽しさを提供しています。

  • ファミマスタンド:店内に入らなくても、コーヒーや「ファミチキ」をテイクアウトで購入できる専用スタンドが店外に設置されています。

3. ファッション体験の劇的な進化

  • 試着室と専門スタッフの導入:オリジナル衣料品「コンビニエンスウェア」の売り場には約300点の商品がそろい、コーディネートを提案するタッチパネルや専門スタッフが配置されています。さらに、コンビニとしては極めて異例の「試着室」が1室用意(利用時間は午前9時〜午後5時)されており、お気に入りの一着を吟味できます。

4. 遊び心と細部にこだわった限定プロダクト

  • あえて説明しない商品:あえて味の説明をせずに想像してもらう楽しみを提供する、「ファミマ味」のスナックやファミチキを展開しています。

  • 細部の質感へのこだわり:ボックスティッシュのロゴに特殊な凹凸加工を施して手にしたときの質感を変えたり、NIGO氏が長年愛用する水を限定デザインのアルミボトル缶にした「FAMIMA富士ミネラルウォーター」を販売したりと、五感に訴える工夫がなされています。

  • 過去の価値の再構築:NIGO氏の「未来は過去にある」という創作哲学に基づき、ファミマがかつて使用していた太陽と星のシンボルマークの色を改め、雑貨として蘇らせています

質問:ファミマ味」のスナックはどんな味を想像させますか?


「ファミマ味」のスナックやファミチキが具体的にどのような味なのかについては、あえて一切説明がされていません
この商品にはNIGO氏の遊び心がきかされており、「どんな味なのかをあえて説明せず、食べる人にそれを想像してもらうこと自体を楽しんでもらう」という仕掛けになっています。そのため、手に取った人がそれぞれ「ファミマといえばあの味かな?」と自由に想像を膨らませる楽しみそのものが提供されています

質問:コンビニに「試着室」を設置した狙いは何ですか?


コンビニに「試着室」を設置した狙いには、単なる話題作りにとどまらない、新しい買い物体験の提供とブランド価値の向上という明確な意図があります。

具体的には、主に以下の3つの狙いがあります。

1. お気に入りの一着をじっくり「吟味」してもらうため

新店舗では、オリジナル衣料品ブランド「コンビニエンスウェア」を約300点もラインナップした本格的な売り場を展開しています。試着室を設置(利用時間は午前9時〜午後5時)することで、利用者がサイズ感や着心地を確かめ、「お気に入りの一着を吟味」して納得して購入できるようにするという実用的な目的があります。

2. コンビニでの「ファッション体験」を「楽しさ」に変えるため

これまでのコンビニの衣料品は「緊急時に仕方なく買うもの」という位置づけが一般的でした。しかし新店舗では、専門スタッフの配置やコーディネートを提案するタッチパネル、そして試着室を用意することで、日常の中でファッションとしての「楽しさ」に出合える場所に再編集し、「わざわざ行きたくなるコンビニ」を体現する狙いがあります。

3. 単品消耗戦から脱却し、「ブランドで選ばれる企業」へ進化するため

ファミリーマートには、おにぎりやコーヒーといった単品の価値向上だけでは競合との差異化が難しくなっているという危機感(消耗戦)がありました。そこで、目的買いを生む「コンビニエンスウェア」を強みとして、「あのファミマの服が欲しいから行く」というブランドのファンを作り、世界に誇れるグローバルブランドへと進化を遂げるための強力なフックとして、本格的なアパレル店舗のような体験(試着室の設置)を提供しています。

質問:NIGO氏がオファーを引き受けた理由を教えて


NIGO氏がファミリーマートからのオファーを引き受けた背景には、日本のコンビニが持つ独自の魅力と可能性に対する強い確信、そして自身の創作活動における意識の変化があります。

具体的には、以下の理由が挙げられています。

  • 日本のコンビニに「カルチャー」としての可能性を感じていたため:NIGO氏は、「コンビニは日本特有のもので、日本のカルチャーが詰まってる」とその価値を高く評価していました。

  • 「日本から世界へ」カルチャーを発信したいという思い:若い頃は海外の文化から大きな影響を受けてきたNIGO氏ですが、今度は逆に「日本から外(世界)へ発信していきたい」という強い思いを抱いていました。

  • ファミマの目指す方向性との合致:ファミリーマート側も「世界に誇れるグローバルブランドへの進化」を掲げており、双方の「日本発のカルチャーを世界に届ける」という熱い思いが重なったことが、就任を決意する決定打となりました。

もともと「服を作っているというより、カルチャーをつくっている」という独自の哲学を持つNIGO氏にとって、生活に密着したコンビニというインフラを舞台に新しい文化をデザインすることは、非常に魅力的な挑戦だったと言えます。

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