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最終章を書く前に

『海の匂いを知る猫』
ここまで読んでくださった皆さま
本当にありがとうございます。

海の匂いが苦手だった少女と、  
海の匂いを知っている白猫の話。

『海の匂いを知る猫』も、
気づけば第九章まで来ました。

最初のシズクは、
海を見ても綺麗だなんて思えなくて。

ただ、
寂しくて、
苦しくて、
消えてしまいたそうな顔をしていました。

そんな彼女の隣にいたのが、
白猫のハクでした。

何も言わない猫。

でも、
泣いている日はそばにいて、
苦しい日は隣を歩いて、
「ひとりじゃない」を、
ずっと静かに伝え続けてくれた猫。

夏祭りの灯り。
防波堤の夕暮れ。
おかえりのない家。
言えなかった「ありがとう」。

たくさんの悲しみを抱えながら、
シズクは少しずつ、
前を向けるようになっていきました。

そして迎えた、
“さよならの朝”。

書きながら何度も思ったんです。

人って、
悲しみを忘れるんじゃなくて、
抱えたまま生きていくんだなって。

でもその途中で、
誰かが隣にいてくれた記憶は、
ちゃんと救いになるんだって。

次回、いよいよ最終章です。

もしここまで読んでくださった方がいたら、
あなたが一番好きだった場面を、
ぜひ教えてください。

きっと、
その感想も、
この物語の続きを作ってくれる気がしています。

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