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岡崎城へ帰還・・・若き日の家康

「殿、今川の城代衆は城を捨て申したぞッ!」
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本多作左の注進を耳にし、松平蔵人佐元康
二ヤリとして曰く、
「そうか、捨てたのならば致し方ないのう。
 されば捨て城ひとつ、拾いに参らんッ!
 皆、供揃えせよッ!!」
 
6歳まで住んでいた三河・岡崎城。頑是ない
小さい家来たちと共に尾張、駿府と渡り歩いて
十余年。今川義元、斃死の驚天動地の事態と
ともに、松平元康は戦線を自らの意思で離脱。
帰還した元康は懐かしい故郷の本塁・岡崎城の
本丸大手門の前に、鞍を外してしずかに
額ずきました。

「父上、そして泉下のご先祖の御霊に
申し上げなん。まことに・・・長々しき
無沙汰にござりました。元康、天運まさに
幸いし帰城叶い、以って松平の社稷を全う
せんがため身命を賭して砕身のこと、
誓いあげ奉りまする。
まことに・・・まことに長々しき・・・」
 
元康の噛みしめるようなひとこと、ひとことを
岡崎の人びとも同じく額ずいて、元康と同様、
涙ながらに聞いていました・・・。
時は乱世、無論これからも難儀なことは
続くでしょう。しかし、岡崎の唯一の希望とも
云うべき元康が帰ってきたのです。
 
懐かしい父祖伝来の城。ふと眼を閉じれば
まだ若い父親の松平広忠とその隣には
美しい母、お大。乱世でなければ家庭の
温もりを元康も味わえたに違いありません。
 
戦国乱世に雄々しく立ち向かう松平元康。
青春、はじまったばかり。
 
厭離穢土・欣求浄土】の重代の旗は元康に
問いかけてくることでしょう。
雨の日も、そして晴れの日も・・・。

「Hikaru's réputation」、
最後までおつきあい、ありがとうございました。
次回をお楽しみに・・・!
— Hikaru  


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