No.46 長崎びいきのインド人に中華料理を勧めるなら、リンガーハットは邪道か?
先日、長崎をこよなく愛するインド人の友人から、
「長崎の中華料理を食べたい!」
と言われた。
その瞬間、私の頭の中では長崎新地中華街派とリンガーハット派による天下分け目の関ヶ原が始まったのである。
だが冷静に考えてみる。
ポルトガル、中国、オランダなど世界中の文化を受け入れてきた長崎で、「これは本物」「あれは邪道」と言い争うこと自体、少し長崎らしくない。
ちゃんぽんとは、そもそも混ぜる文化の象徴だ。
ならば、長崎好きのインド人がリンガーハットでちゃんぽんを食べることもまた、立派な国際交流ではないか。
むしろ私は感謝したい。
遠く離れた国から長崎を好きになってくれたこと。
異国の港町に興味を持ってくれたこと。
そして何より、ちゃんぽん一杯を前に目を輝かせてくれること。
世界平和は案外、国際会議ではなく、ちゃんぽんの湯気の向こう側から始まるのかもしれない。
もっとも彼が、
「スパイス足りないね」
と言ってガラムマサラを取り出したら話は別である。
その時だけ長崎県民は静かに動揺する。
しかし五分後には、
「それ、意外とうまかね…」
と誰かが言い出す気もする。
長崎とはそういう街だ。
懐が深く、少しおおらかで、世界中の人を受け入れる。
長崎を愛してくれる世界中の皆さんに、心から感謝。
ちゃんぽん一杯の向こうにある友情に乾杯である。
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