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『アケチコ』初日 感想、2幕あらすじ、サブタイトルの意味

2026.6.12 18:00開演
東京・EX THEATER ARIAKE
公演初日。
3階席最前列下手寄り(注釈付きA席)にて観劇



概要・環境

休憩込みで3時間35分という案内で、
初日はトリプルコールもあり、客席扉を出たのは21時45分頃でした。
まぁ、長いです。でも全然飽きずにみられて面白かった!
長くて、二次元っぽい(アングラっぽい)設定があるから混乱する人もいるかもしれないけど、大筋はシンプルな復讐モノのミステリーと感じました。
そこに「秘密」を愛するアケチコの存在があり、
「秘密」を愛するようになった悲しい過去のエピソードなども加わって…

1幕は、ほぼ「あらすじ」のとおりの展開。
2幕で場所が変わったことで、世間の「常識」が通じない異世界に突入してからは、いろんな「演劇の約束事」を逆手に取ったような演出が増えて、面白い反面、演劇を見慣れていない人は混乱しやすいのかもと思いました。

客席は、ほぼ女性。
体感では、やはり宮野さんファンが多く、次いで神ちゃんファンかなという印象。

注釈付きA席(見切れ席)でした。
たしかに、目の前の安全確保の手すりが舞台のツラから三分の一の場所にずっとある状態。
せめて割引してほしいなとは思いつつ、そもそも私は目が悪いので、全体を肉眼で見るのは半ばあきらめて双眼鏡を常用する作戦にしました。
双眼鏡でキャストを追っている分には、手すりはぼやけるので、そこまで影響なし。
客席通路を使う演出も多かったけど、3階席から客席はあまり見えない。
真ん中の通路も見えない。

外気温20度くらいで、3階席でしたが、そんなに寒くはなかったです。
念のため上着はもっていったけど、膝にかけたまま着ませんでした。

ロビーには立って飲食できるスペースもあり、ドリンク等の販売もあり。

トイレは3階席ロビーにも2か所あり。舞台から見て上手側の女子トイレの方が個室数が多いとのアナウンスがありました。(エスカレーターで登ってきた方向と反対側)




※以下ネタバレ※
2幕あらすじ

※6月12日観劇後の記憶。曖昧です。時系列は大幅に間違えている可能性が高いです※

アケチコ、助手林、新田一は、
新田一が作った”いかだ”で、大富豪クーガーの所有する出島「クーガー島」に潜入。
(神ちゃん泳げないのに、大丈夫!?)

クーガー島はオーナーの意思で、本島との間の橋が封鎖され、隔離されている様子。
その島の劇場では歌劇ショーが行われる他、クーガーによる殺人ショーまで行われていた!
はりつけにされているのは、自転車屋の阿久沢正治。
クーガーは客たちの前で阿久沢に向かって殺鼠剤入りの注射器でダーツをし、最終的に刺さった阿久沢は破裂してしまう(!?)

ショーのアシスタントをしているのは、誘拐されたと思われていた菊川民子と出雲坂めい子。
めい子はその状況に泣きながら抗議しているが、
民子は恋人が殺されても平然とクーガーの指示に従っている。
民子曰く、「あんたも、高い報酬を提示されて、自分の意志でここに来たんでしょ?」

一方、アケチコ、助手林、新田一の前に現れたのは、
老人と化した阿久沢と、阿久沢そっくりのロボットたち。
なんと、これまで舞台上で話し、民子と付き合い、先程破裂したのは、
ゴム製の阿久沢アンドロイドだった!
本体の阿久沢老人、実は民子のストーカーで、自分が作った自分のアンドロイドが民子と付き合っているところを陰から見て興奮する変態だった。

大富豪クーガー曰く、この島は現実や決まり事などから解放されて、「欲望」をさらけ出すことができる島。
そのデモンストレーションのために、阿久沢(アンドロイド)を観客の前で殺し、この島を訪れた金持ちの観光客たちを煽り、「欲望」をさらけ出させようとしていたのだ。
「欲望」をさらけ出すよう迫られる探偵たち。

クーガーについては、悲しい過去が語られる。
生まれた家が貧乏で、兄弟たちは売り飛ばされ、見た目が醜い自分だけは買い手がなく、時には「男の子」として、時には「女の子」として便利に扱われてきた。病院の働き手として買い取られ、産婆でもないのに出産の手伝いを一人ですることになり、子供を取り上げたが、直後に母親は亡くなってしまったのだ。
その母親は「どうしてもこの子を無事に生みたい。あんたが無事に取り上げてくれたら、儲け話を教える」と言っていた。

また、アケチコの過去も語られる。
アケチコが秘密を愛し、秘密をなによりも重要視する背景には、戦時中のつらい記憶があった。(大正時代なので、第一次世界大戦。この時日本は勝利側にいたが、前線の兵士たちは過酷な状況だった様子)
戦時中の軍では「敵の人数は?」「作戦の全貌は?」「味方の死者数は?」などと質問しても「うるさい!軍事機密だ!うごけ!」と一喝されてしまう。
「秘密」は偉い人達のもので、理不尽に押し付けられてきた。
その経験から、アケチコは人の持つ「秘密」を重要視するようになった。


なんやかんやあり、大きな揺れを感じる探偵たち。
舞台である大正12年は、関東大震災があった年

地震かと思いきや、
なんと、この島は、石炭を燃料にした動く島(蒸気船?)だったのだ!
逃げようとする一同。
そのなかで、民子だけが逆方向に走りだす。

民子はひとり、クーガーの部屋を訪ねる。
「ねえ、私をこの島で雇おうと思っていたのに、
どうして劇団の時期エースに推薦したの?」

※※これ以降、核心部分のネタバレです※※






そこから話は急展開。
実は、民子こそが、あの妊婦から、クーガーがとりあげた子供だったのだ!
(産婆が子供を「とりあげる」の意味)
しかし、民子の認識は違っていた。
出産後にクーガーが儲け話を聞き出し、「儲けは山分け」と言われていたにもかかわらず、独り占めするためにその場で母親を殺したと思っていたのだ。
そして、父親がこの場所に鉱脈を見つけたのに何者かに高所から突き落とされ、母親から場所を聞き出したクーガーが、この場所に炭鉱を設けて掘削により町一番の大富豪になるまで財を成したと思っている。
民子はクーガーを殺すためにここまで来たと言う。
クーガーは、母親が亡くなってしまい、親戚に民子を預ける段取りをしたのは自分だと言う。どちらが真実かわからない。
怒り狂った民子は、炭坑用のつるはしを持ってクーガーを追いかけまわし、出演者一同、それに巻き込まれて鬼ごっこ状態に。

そして、阿久沢アンドロイドの表面を形成していたゴムを使った変装マスクにより、もうだれがだれの変装をしていて、この人の中身がだれなのか、誰にもわからなくなっていく…
最終的にはアケチコの見た目の人と、クーガーの見た目の人が、「おれがアケチコだ」と主張。
新田一の推理ミスにより、うっかり本物のクーガーを逃がしてしまう。

その新田一は、クーガーの「欲望をさらけ出せ」に感化され、好意を寄せる出雲坂めい子を殺してマネキンにしようというところまで闇落ちしていた。
え!いつの間に?どうしてこんなことに!?
いや、その人が本来抱えていた欲望がそうだったのか…

とにかく大混乱だったけど、
最後はなぜかみんなで「自分らしくいられる場所」を目指し、
その島ごと出港して大団円…というお話でした(記憶がポンコツ)

サブタイトルの意味

「蒸気の黒ダイヤ、あるいは狂気の島」というのは、
かつて「黒いダイヤ」と呼ばれた石炭のこと。
蒸気船や蒸気機関車は石炭で動いていた時代、
燃料として重宝されていたので、石炭を掘ればとても儲かった。
「狂気の島」というのはその言葉通り、みんなが欲望のままに行動する狂気の島。
クーガーは「黒ダイヤ=石炭」が掘れる炭鉱を含む「狂気の島」ごと、蒸気船にしていた!(それ自体も狂気!)という意味でした。

まとめ

特に重要なキーワードは「秘密」と「欲望」。
「欲望」と「秘密」は隣り合わせ。
誰しも、自分の「欲望」は秘密にしておきたいもの。。。
その「欲望」と「秘密」があぶりだすのは、人間そのもの(=その人らしさ)。
なので、最後は人間賛歌のような感じで幕を閉じた記憶です。
3階席だったので双眼鏡でキャストを見ている時間が長く、全体を見れてないのでキャッチしきれない情報も多かったと思います。
あと神ちゃんがかわいすぎて、他の記憶があいまいです!すみません!
肝心のアケチコさんを追いきれていないと反省。

殺人事件のフーダニット(犯人はお前だ!)的なストーリーかと思っていたけどそうではなく、割と探偵たちが巻き込まれた系の事件で、惑わせてくるたくさんのキャラクターがいたので、記憶は曖昧になりますが、面白かったです!

江戸川乱歩の描く「変態」の世界観を意識していることから、
本当はきっと、もっとエログロナンセンスでアングラな描写をしたかっただろうなと、勝手に想像しますが、昨今のコンプラ的にはあっさり目にせざるを得なかったのかなと思いました。

好きだったところ

私は「探偵 負地大五郎」がツボでした!
2幕で登場した時、「なんか見たことあるけど誰だっけ?って思ってますよね」って言われて、本当にちょうどよく忘れていたので笑っちゃいました!
それも、この劇が長いせいなのに(笑)
彼、なんか、すごいのかすごくないのかわからないし、
彼は何者で、どこから来てどこへ行くのか…
もう、負地さんのことが頭から離れません。

あとは、鳩美ちゃん。かわいい。元気出る。

そして民子さん(石田ニコルさん)。
めちゃくちゃ歌がうまくて震えたし、佇まいも貫禄があってすごかった!
ジェンヌの方なのかと思いました。
歌声また聞きたい。

生バンドの演奏も、すごい。
もしかしたら、出演者以上に大変なのでは!?
4時間近く、ずーーーっと気が抜けないですもんね。
でも、生バンドの演奏は本当に世界観に深みが増してよかったです!

あと、歌詞がバックモニターに表示されるの、とてもありがたい!

神山くんのこと

本作、神ちゃんの魅力詰め合わせセットって感じで、本当にありがとうございました!!!!!
歌がうまい、歌声がきれい、
マイクに声を当てるのもうまいから歌もしゃべりも聞き取りやすい。
地声と裏声の行き来がスムーズなのも魅力だと常々思っていたので、
それらを発揮できる曲たちがほんとありがたかったです。
歌声に、とろけてしまう~
アコギの弾き語りも、アクションも、ダンスも見れて。
メンバーから「良質な中二病」と言われている彼に、この衣装と二丁拳銃を与えてくれて感謝です。似合ってる!
あと、島に潜入した時だけ着ていた派手なフード付きコート。
普段の神ちゃんの私服っぽくて良かったです。
衣装に合わせたサングラスのご用意があることも安心材料でうれしかったです。体調第一で、完走してほしい!

割と、新田一が面の皮の厚いやつなところも好きでした。
「僕は謙虚だから」っていうやつに、謙虚な奴はいない。
普段は謙虚なのに、実は内面にとんでもない「欲望」を隠してた、ってところが肝ですよね。
「闇落ち」ではく、「解放」に見えるといいな。

無事に幕が開いたので、ここから回数を重ねて、どんどん大胆になっていってほしいなと思います。また見に行くのが楽しみです!

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