現在でも放送できる企画 / EXテレビ『低俗の限界』とは?
『低俗の限界』は、1990年から1994年まで日本テレビ系列の深夜番組「EXテレビ」で放送されていた実験企画。主に前番組「11PM」の視聴者に向けて考えられたものである(11PMのファン向け企画)。原則、地上波でのお色気や女性の裸は放送禁止ではないため、現在でも放送できる内容ではあるが、当時でも物議を醸した。また1990年代に起きたヘアヌードブームの影響を受けてテレビ画面にヌード女性を並べたという時代背景が関係している。この企画の印象が強いため、一部の視聴者の間ではお色気番組と誤った認識が広まっているが、本来はバラエティ番組やワイドショーに分類される。令和現在、この番組の出演者の中には既に引退または故人となった者も存在するため、肖像権・著作権といった権利関係が非常に厳しくなっており、当時の映像や画像を無断アップロード(無断転載)した場合、削除される確率(侵害罪)が以前よりも高くなってきている。
☆深夜のお色気路線が停滞していた時代 ‐ 1980年代後半~1990年代前半 ‐

EXテレビがスタートした1990年と言えば現在の地上波と同様にテレビのコンプライアンスが厳しかった時代である。テレビ東京は1985年から6年間、深夜のお色気路線を自粛した。テレビ朝日も1985年以降、ワイドショー番組『トゥナイト』と『トゥナイト2』を除けばお色気番組は制作されていない。フジテレビは1985年に『オールナイトフジ』が批判された際、お色気や性風俗の話題を排除する形で1991年まで放送が継続された。よって1993年に『殿様のフェロモン』がスタートするまで8年間、深夜のお色気を休止していた。日本テレビは1986年に『TV海賊チャンネル』、1990年に『11PM』の終了後、1994年まで4年間、脱・お色気を目指していた。このように1980年代後半~1990年代前半は、成人男性が深夜のお色気番組を視聴しない時期だったのです(女性の裸が出てくる番組はマンネリ化していた)。

このため、本番組もお色気のイメージが強かった11PMのカラーを払拭した番組として制作され、国外情勢やトレンドなどの情報番組色が強い回と実験的要素を含むバラエティ色が強い回を主軸としていた番組だった。EXテレビ木曜日の初回放送で上岡龍太郎が1時間丸々一人喋りをした回を見た視聴者や前番組『11PM』のようなお色気を期待していた男性視聴者から「男が一人で何をごちゃごちゃ喋っとんねん、早くハダカを見せろ、ハダカを」という苦情電話が多く寄せられた。この苦情電話を知った上岡と島田が「女性の裸は視聴者からのニーズがある」と捉え、一度思い切りやってみようと実現した。初回放送は夏休み期間に放送されたということもあり、高視聴率を獲得したが、2回目の放送では通常の平日に放送されたせいか、前回と比較して視聴率が下がった。本来は3回目も放送する予定だったが、当時は既に女性の裸が出る番組は飽きられていた時期だったので、3回目は実現せず、結果的にこの「低俗の限界」は2回で終了した。
