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クラウドかローカルか──Difyで“自分だけの社内ツール”を最速でつくる方法

「社内ツールって、エンジニアにしか作れないよね?」
そんな声が、少し前までは当たり前のように聞かれていました。
でも今では、ノーコードのAIツール「Dify」を使うことで、エンジニアでなくても自分の手で業務効率化ツールをつくれる時代です。

これからAIを使い始める方も、すでにChatGPTを業務に活用している方も、Difyを使いこなせるようになると多くのメリットがあります。

前回はDifyの料金についてご紹介しました。
これまでの内容が気になる方は以下のnoteをご覧ください。
Dify とは?
Difyの料金

今回は、
「クラウド版とローカル版、どちらを選べばいいの?」
「そもそも、どんなことができるの?」

といった疑問をお持ちで第一歩を踏み出せない方向けに、Difyの基本的な使い方や、クラウド・ローカルの選び方を分かりやすく解説します。


Difyはどうやって使うの?【クラウド・ローカルの選び方】

Difyトップ

クラウド版とローカル版の違いとは?

Difyはクラウド版とローカル版の2つの提供形態があり、目的や利用環境によって使い分けが必要です。

手軽に始めたい人はクラウド版、セキュリティや柔軟なカスタマイズを求める場合はローカル版が向いています。それぞれの特徴を把握し、自身の用途に合った使い方を選びましょう。

■クラウド版
公式サイトにログインするだけで使えるクラウド版は、サーバー管理を気にせず、Difyの機能をすぐに使いたい場合におすすめです。

特に、「すぐにDifyを試してみたい!」という個人開発者の方や、インフラ管理の手間をかけずに「プロトタイプを素早く作りたい!」というチームに適しています。

また、システムのアップデートや保守はDify側で自動対応されるため、ユーザーはメンテナンスをする必要がありません。チームメンバーの招待も簡単で、共同作業をスムーズに始められます。

しかし、提供される機能の範囲での利用となるため、コードレベルでのカスタマイズには対応できません。データを外部のサーバーに預ける形になるのでセキュリティルールが厳しい会社には合わない可能性もあります。

■ローカル版
自分のPCや社内サーバーにDifyをインストールして利用するローカル版は、セキュリティやカスタマイズを大事にしたい場合におすすめです。

会社の機密情報や個人情報など高いセキュリティが求められるデータを扱う場合、ローカル環境で運用が重要となります。

また、Difyを自社システムと連携させたい開発者や、LLMの利用頻度が高くランニングコストを最適化したい企業にもおすすめです。

一番のメリットは、全てのデータを自社管理下のサーバーで運用できることによるデータ管理の自由度です。

オープンソースのためソースコードを書き換えて独自の機能を追加するなど、自由にカスタマイズできます。サーバー維持費はかかりますが、Dify自体には利用料が発生しないため、コスト削減にもつながります。

しかし、導入にはDockerやサーバー管理に関する専門知識とセットアップの手間が必要です。

インストールからアップデート、セキュリティ対策、トラブルシューティングまで、全て自分で管理しなければなりません。また、安定した運用のために一定以上のスペックを備えたPCも必要です。


クラウド版Difyの始め方【アカウント登録〜アプリ作成】

クラウドで利用を開始する場合は、ログインするだけで利用できるので非常に簡単です。

使い方は以下の通りです。

アカウントの作り方

Dify公式ページにアクセスします。

②アクセス後、「始める」をクリックします。

アカウント作り方1

③ログインが求められるので任意の方法でログインします。

アカウント作り方2

④ログインに成功すれば、Difyが利用できる状態になります。

アカウント作り方3

アカウント作成はこれで完了です。 


Difyでアプリ作成する際に必要な3つの機能

続いてDifyでAIアプリを作るときは、主に以下の3つの機能を使いこなすのがポイントです。

1. ナレッジ

アプリケーションに専門知識を付与する機能です。PDFやWebページ、社内マニュアルなどのドキュメントを読み込ませることで、AIがその情報に基づいた回答を生成できるようになります。

ナレッジの特徴

・PDF、TXT、Markdownなど、多様なファイル形式に対応
・URLを指定してWebサイトのコンテンツを直接読み込ませることも可能
・読み込んだデータはDifyが自動でインデックス化するため、複雑な設定は不要

例えば、「この資料の〇〇について要約して」と指示すれば、アップロードしたドキュメントの内容を基に回答を生成します。

ナレッジの利用手順
①アプリケーションのTOP画面からナレッジへ移動します。

ナレッジ使い方1

②「ナレッジベースを作成」をクリックします。

ナレッジ使い方2

③テキストファイルをアップロードするか、Webサイトから同期を選択して対象のURLを貼り付けます。

ナレッジ使い方3

アップロード完了後、自動的にインデックス処理(※)が行われ、ナレッジとして利用可能になります。

※インデックス処理:読み込んだ情報をAIが素早く探せるように整理・分類する処理


2. ツール

外部のAPIと連携し、AIの能力を拡張する機能です。任意のAPIを登録し、対話のフロー内で呼び出せます。

ツールの特徴

・Web検索や画像生成など、実用的なツールが標準で組み込まれている
・外部APIと連携し、AIができることの幅を広げられる
・独自のカスタムツールを作成し、自社システムと連携させることも可能

例えば、Tavilyという検索エンジンツールがあります。これを有効にすると、「最新のAIに関するニュースを3つ要約して」といった指示に対し、AIがリアルタイムでWeb検索を行い、その結果を基に回答を生成します。

その他、画像生成ツールやコーディング支援ツールといったツールも利用可能です。このように、外部の情報や機能を活用したい場合に、ツールは非常に強力な手段となります。

ツールの利用手順
①アプリケーションのTOP画面から「ツール」タブを開きます。

ツール使い方1

②利用したいツールを選択し、「インストール」をクリックします。

ツール使い方2

③ツールの利用に必要なAPIキーなどの認証情報を入力します。(取得方法は各ツールの説明で確認できます)

④設定を保存することで、AIが対話の中でこのツールを適切に利用できるようになります。

ツール使い方4

取得方法のリンクも表示されるため、初めての方でも迷わず設定できます。


3. フロー

複雑な対話や処理の流れを視覚的に設計する機能です。プログラミングの知識がなくても、ブロック(ノード)を組み合わせることで、高度なワークフローを構築できます。

フロー機能の特徴

・ユーザーの入力に対し、どのような処理をどの順序で行うかをビジュアルで設計
条件分岐や複数ステップの処理を柔軟に組み込める
・「問い合わせ内容を要約し、担当部署へメールで通知する」といった一連の業務プロセスを自動化

フローの利用手順
①アプリケーション作成画面で「ワークフロー」を選択します。

フロー使い方1

②アプリケーション名などの基本情報を入力し、「作成する」をクリックします。

フロー使い方2

③エディタが起動したら、右クリックし「ブロックを追加」からブロックを配置します。

フロー使い方3_1
フロー使い方3_2

④あとはノード同士をドラッグして接続することで、処理の流れを作成できます。
:開始 →  LLM → 終了

フロー使い方4

ローカル版Difyのインストール方法【Dockerで簡単構築】

ローカル版Difyの実装

ローカルに実装する場合は、Dockerが必要になります。

以下のリンクからDocker Desktopをあらかじめダウンロードしてインストールしておいてください。今回は、Git環境が既に利用可能な前提で解説します。

Docker Install

①コマンドプロンプトで以下のコマンドを実行し、DifyのGithubリポジトリをクローンします。
※GitHub公式リポジトリ:https://github.com/langgenius/dify

git clone https://github.com/langgenius/dify.git

②Difyフォルダの中にあるDockerディレクトリに移動します。

cd Dify/docker

③ここで以下のコマンドを実行し、Dockerコンテナを起動します。
この操作を行う前に、Docker Desktopが起動していることを確認してください。

docker compose up -d

④すると、コマンドの実行後、Dockerによる環境構築が自動的に開始されるので、完了したら以下にアクセスして初期設定を行います。

ローカル実装4

localhost/install

⑤初期設定では管理者アカウントの設定が求められますので、設定してください。

ローカル実装5

⑥設定したアカウントでログイン後、以下のリンクにアクセスすることでDifyを利用できるようになります。

localhost/apps

これでDifyをローカルで使用できるようになりました。

なお、使い方以外にもDifyのことを詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。


ローカル版Difyを運用するうえで知っておいたほうが良いこと

ローカル版Difyはオープンソースであるため、フロントエンドのUI変更や独自機能の追加といったソースコードのカスタマイズが可能です。

ソースコードを変更する場合は、定期的なバックアップが不可欠となります。そのため、Gitでブランチを分けてバージョン管理するのがおすすめです。

また、PostgreSQLデータベースと、ナレッジファイルが保存されるストレージボリュームをバックアップ対象とすることで、万一のデータ損失時にもシステムを復旧できます。

最後に、Difyは頻繁にアップデートされます。そのため、最新の機能やセキュリティパッチを適用する運用を推奨します。

git pullで最新ソースを取得後、docker-compose up -d --buildを実行してDockerコンテナを再ビルドしてください。


ローカル版Difyの注意点

運用にあたって、よくあるトラブルを把握しておくことでスムーズに対応できます。

【よくあるトラブル一覧】
①APIキーが正しく設定されていない
②CORSエラー
③コンテナが起動しない

まず、APIキーが正しく設定されていないとAIモデルを呼び出せません。.envファイル内のキーが正しいか確認してください。

次に、外部のWebアプリからDifyをAPIとして利用する際にCORSエラーが発生した場合は、.envファイル内のCONSOLE_WEB_URLなどの設定がアクセス元と一致しているか確認します。

最後に、コンテナが起動しない場合は「docker-compose logs -f」コマンドでログを確認し、ポートの競合やメモリ不足といった原因を特定します。

データベース接続は通常自動で行われますが、問題が発生した場合はコンテナ間のネットワーク設定や.envファイル内の関連記述を見直してください。


まとめ:Difyは目的に応じて「使い方」を選べるのが魅力!

AIアプリケーション開発プラットフォーム「Dify」の基本的な使い方について、クラウド版とローカル版の違いから、それぞれの導入手順、主要な機能である「ナレッジ」「ツール」「フロー」の概要までを解説しました。

クラウド版: すぐに試したい、手軽さを重視する方に最適。
ローカル版: セキュリティやカスタマイズ性を重視し、本格運用を目指す方に最適。

これらの特徴を理解し、ご自身の目的や環境に合った方法でDifyを活用することで、アイデアを形にできます。まずは無料のクラウド版から触れてみて、その可能性を体感してみてはいかがでしょうか?

WEEL公式サイトでも、Difyの実践的な活用方法に関する記事も公開しています。

本記事で基本を理解した上で、さらに応用的な使い方や、具体的な業務改善事例などを知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。


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