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【Dify活用事例】議事録や提案書も自動化!業務改善アイデア集

現場の課題を一番よく知っているのは、現場の方です。

それなのに、なぜ業務改善ツールは、いつも開発部門から提供されるのを待たなければならないのでしょうか?

「こんなツールがあれば」という切実なアイデアも、開発が始まるまでの長い道のりを思うと、断念してしまうことが少なくありません。

今回紹介する「Dify」は、開発の常識を根底から覆すプラットフォームです。まるでプレゼン資料を作るような手軽さで、必要なAIアプリを生み出すことができます。

今回のnoteを読むことで、以下3つのことができるようになります。

①明日から使える具体的な使用例を通して、自身の業務に置き換えて考えられる
②失敗しないためのリスク対策とセキュリティ知識が手に入り、稟議にも活用できる
③「作って終わり」ではない、業務改善の具体的なイメージを持てる


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Difyとは?生成AIを“業務アプリ”に変えるプラットフォーム

Dify

Difyは、プログラミング知識がなくても、直感的な操作で自社の業務に合わせたAIアプリケーションを開発できるオープンソースのプラットフォームです。

これまで開発部門が行っていたような複雑な作業を肩代わりし、AI活用のハードルを劇的に下げます。

その中核にあるのは、BaaS(Backend-as-a-Service)という仕組みです。ユーザーは画面上でノードを設計し、社内文書などのデータ(ナレッジ)を連携させるだけで、AIアプリの裏側(バックエンド)が自動で構築されます。

さらに、特徴として以下の2点が挙げられます。

・複数LLMの切り替え: OpenAIのGPT-4oやAnthropicのClaude 4など、特定のLLMに縛られません。アプリの目的やコストに応じて、最適なAIモデルを柔軟に選択・変更できます。

・ノーコードとAPI連携の両立: 基本的なアプリはコードを書かずに開発できる手軽さを持ちながら、高度なカスタマイズが必要な場合はAPI連携で既存システムと接続できる拡張性も備えています。

これらにより、現場のスピード感と情報システム部門が求める統制や拡張性を両立させ、アイデアを迅速に、かつ安全に形にすることが可能です。

なお、Difyのメリットデメリットを詳しく知りたいという方は、以下のnoteをご覧ください。


Difyが選ばれる3つの理由

ノーコードで誰でもアプリ開発

Difyが仕事で選ばれるのは、課題を最もよく知る現場担当者自身でAIアプリを作れるという点が大きいです。「こんなツールが欲しい」という現場のニーズに対し、直感的な画面操作だけでアイデアを形にできます。

その結果、外部委託や部門間の調整で発生していた時間や金銭的コストを大幅に削減可能です。

社内ナレッジの安全活用と監査ログ

PDFやCSV等の社内文書をアップロードするだけで、その情報のみを根拠に回答する安全なAIチャットボットを、自社のローカル環境に構築できます。

機密情報や個人情報が意図せず外部に漏れたり、AIの学習に利用されたりするリスクを低減できるため、セキュリティを重視する企業でも安心して導入できるでしょう。

さらに、プランによっては「誰がいつ、どのような操作をしたかを記録する」監査ログ機能もあります。 この監査ログにより、業務のブラックボックス化を防ぎ、安全な全社的なAI活用が可能になります。

LLM・外部API連携で拡張性◎

Difyは、単なるチャットボット作成ツールではありません。外部システムと連携できるAPI機能により、本格的な業務自動化ツールも作成できます。

例えば、社内の顧客管理システム(CRM)や営業支援システム(SFA)と連携させ、特定の顧客向けの提案書やメール文面を自動生成する、といった複雑なワークフローも実現可能です。


【部門別】Difyの具体的な活用例10選

Difyの具体的な活用例

ここでは、様々な部門が抱える課題を解決するための具体的な活用事例10個を、部門別に整理してご紹介します。他部門の活用例も使える可能性がありますので、逃さず見てみましょう。

全社共通

①議事録作成の自動化と要約
会議後の議事録作成は時間がかかる作業であり、手間もかかります。

この課題に対して、会議の音声やテキストデータを基に、AIが話者を識別し、議論の要点、決定事項、ToDoリストをまとめた議事録を自動生成する「議事録作成ツール」を開発するのがおすすめです。

このツールを作成することで、議事録のまとめに使う時間を圧倒的に削減できます。

マーケティング部門

②コンテンツ制作の効率化
ブログ記事やSNS投稿といった継続的なコンテンツ制作に多くの時間とアイデアが必要です。

この課題を解決するためには、キーワードやテーマを入力するだけで複数の記事タイトル案と詳細な構成案を生成する「AIライティングアシスタント」を構築します。

このツールによって、アイデア出しから構成作成までの時間が劇的に短縮され、担当者はより質の高い本文執筆に集中できるようになり、コンテンツの発信頻度を増やすことができるでしょう。

③広告コピーの大量生成
Web広告では、キャッチコピーがマンネリ化しがちで、効果的な表現を見つけるためのABテストに多くのアイデアが求められます。

そこで、商品やサービスの特徴を入力するだけで、多様な切り口の広告コピー案を数十パターン生成する「キャッチコピージェネレーター」を作ると便利です。

短時間で豊富なコピー案を得られ、クリエイティブテストの幅が広がり、広告効果を最大化できます。

営業部門

④提案書のパーソナライズ
顧客一社一社の状況に合わせた提案書の作成は時間がかかることが多いです。

Difyでは、顧客の業種や課題などの情報を基に最適な提案書の構成や文面を自動生成する「提案書ドラフト作成ツール」を作成することができます。

作成することで営業担当者は、提案書作成の工数が大幅に削減され、顧客との対話などの付加価値の高い活動に時間を割けるようになります。

⑤失注理由の分析
失注理由は各担当者の感覚的な報告に留まりがちで、データとして分析しづらいという問題があります。

このような問題に対し、SFAに入力された営業日報などをAIが読み込み、失注理由をカテゴリ別に自動で分類・要約できる「失注分析ツール」を開発することで、理由の構造化とデータドリブンな分析が可能です。

これにより、失注の根本原因を定量的に把握できるようになり、営業戦略の見直しや製品改善に活かすための客観的なデータという強力な武器が手に入ります。

カスタマーサポート部門

⑥問い合わせ対応の自動化
オペレーターは「よくある質問」のような定型的な問い合わせに、時間が割かれる場面が多々あります。

定型的な問い合わせに対しては、社内の製品マニュアルやFAQデータを学習させた「AIチャットボット」を作成し、Webサイトに設置するのがおすすめです。

その結果、オペレーターの業務時間を削減し、質問する側も待ち時間なく疑問を解決できるため、満足度の向上にも繋がります。

⑦オペレーター支援
新人オペレーターは知識不足から回答に時間がかかったり、品質にばらつきが出たりします。

知識のばらつきを抑えるためには、社内マニュアルや過去の問い合わせ履歴を学習させた、オペレーター専用の「AIナレッジ検索システム」を構築するのが良いでしょう。

顧客からの質問を入力するだけで、回答の根拠となる情報を即座に参照できるようになることで、新人でもベテラン並みの迅速かつ正確な回答が可能になります。

人事・総務部門

⑧採用候補者のスクリーニング(選別・審査・検査を行うこと)
多くの応募がある企業の場合、膨大な数の応募書類に目を通す必要があり、有望な候補者を見つけ出すまでに多大な時間がかかります。

スクリーニング作業を効率化するため、応募書類をアップロードすると募集要件とのマッチ度をスコアリングし、経歴要約を作成する「AI書類選考アシスタント」を作ると採用業務の効率化に役立ちます。

書類選考の時間が短縮され、人事担当者は面接などのコア業務に集中できるようになるでしょう。

⑨社内規定に関する問い合わせ対応
総務は、福利厚生や経費精算のルールなど、社内規定に関する問い合わせ対応に時間が費やされる傾向があります。

この業務を効率化するため、就業規則などの社内ドキュメントを学習させた「社内規定AIコンシェルジュ」を開発し、問い合わせの回答を自動化することで、定型業務を大幅に削減できます。

開発部門

⑩ドキュメント作成の自動化
開発部門では、ソースコードの仕様書やAPIドキュメントの作成が開発者の負担となり、情報が古くなったり属人化したりする問題があります。

この問題を解決するため、ソースコードを読み込ませることで、関数の機能や引数などを解析し、ドキュメントの草案を自動生成する「ドキュメント生成ツール」の作成がおすすめです。

知識共有がスムーズになることで、開発効率の向上が期待できます。

今回紹介した使用例の他にも、Difyでは以下のようなツールを作成できます。

契約書レビュー支援:契約書AIチェッカー
海外情報の収集と要約:AI翻訳・要約ツール
プレスリリースの作成支援:プレスリリース作成アシスタント
品質管理と不具合報告の分析:不具合報告分析ツール
個別最適化された学習支援:AI学習チューター


企業の成功事例

事例1:株式会社カカクコム

株式会社カカクコム
参照:https://speakerdeck.com/tokita_kakaku/quan-she-de-nasheng-cheng-aihuo-yong-puratutohuomutositeno-difynodao-ru-shi-li-shao-jie


株式会社カカクコムでは、全社的な生成AIの活用推進に伴う開発・運用コストの増大という課題がありました。

そこで、全社的な生成AI活用プラットフォームとしてDifyを導入し「食べログ」の店舗紹介記事作成支援や、「価格.com」の製品情報登録作業の自動化など、多様な業務アプリを開発しました。

その結果、社内チャットボットの利用者は27%増加し、年間18,000時間もの業務時間削減効果が試算されています。

事例2:株式会社リンクアンドモチベーション

株式会社リンクアンドモチベーション
参照:https://www.lmi.ne.jp/

株式会社リンクアンドモチベーションでは、全社的な生産性向上を目指す中で、非エンジニア社員がAIを業務に活用するハードルが課題でした。

課題に対し、Difyを導入し非エンジニア社員でも手軽にAIツールを開発できる環境を整備したことで、現場のニーズに基づき社員が自らAIアプリを作成する文化を作り上げました。

その結果、わずか4ヶ月で議事録要約やメール文面作成など100種類以上のAIツールが現場から誕生し、年間9,000時間(社員一人あたり月40時間)という大幅な業務時間削減を実現しています。

事例3:株式会社令和トラベル

株式会社令和トラベル
参照:https://docswell.com/s/miyatti/K9V89W-2024-08-20-221337#p1

株式会社令和トラベルでは、海外旅行サービス「NEWT」において、192カ国という膨大な数の国・地域の紹介記事を作成する必要がありましたが、人手での制作には限界がありました。

そこで記事制作プロセスにDifyを導入し、コンテンツ生成の自動化を行いました。

その結果、手作業では困難だった網羅的な記事制作が可能になり、サービスの魅力を伝えるコンテンツを量産することで、事業のスケールアップに成功しています。

なお、これほどの業務効率化の成果を残すツールを作成できるDifyの料金を知りたい方は、以下のnoteをご覧ください。


Difyの知っておきたいリスクと対策

Difyの知っておきたいリスクと対策

Difyは非常に便利なツールですが、AIを業務に導入する際には、リスクを理解して対策を講じることが重要です。ここでは、特に注意すべき3つのリスクと、その具体的な対策について解説します。

情報漏洩リスク

情報漏洩は生成AIの導入の懸念事項の一つです。そのため、安全に運用するためには徹底したセキュリティ対策が求められます。

以下の10項目を守ることが、情報漏洩に対するベストプラクティスとなります。

情報漏洩を抑えるためのベストプラクティス
①アクセス権限の最小化:必要最小限の従業員にのみ権限を付与する。
②個人情報・機密情報のマスキング:データは事前にマスキング処理を施す。
③セルフホスト版の利用検討:自社管理が必須な場合はセルフホスト版の導入を検討する。
④監査ログの定期的な確認:アクセスや操作の記録を定期的にレビューする。
⑤多要素認証の導入:不正アクセスを防ぐため、多要素認証を必須化する。
⑥暗号化の徹底:保存データおよび通信経路は暗号化を行う。
⑦定期的な権限レビュー:権限付与の見直しを定期的に実施する。
⑧社内セキュリティ教育の実施:従業員に情報管理・セキュリティ意識を啓発する。
⑨外部サービス連携の精査:連携先サービスの安全性も必ず確認する。
⑩パスワード管理の厳格化:強固なパスワード運用を徹底し、定期的に変更する。

モデルアップデートによる精度劣化への備え

生成AIのLLMは定期的にアップデートされる一方で、まれに回答の傾向や性能が変わることがあります。

そのため、導入前には「評価データセット」を用意し、アプリの重要なシナリオごとに期待される回答を記録しておくことが重要です。

LLMのアップデートがある場合は、開発環境でこのデータセットを用いて検証を行い、精度や品質に影響がないかを事前に確認します。本番環境への適用は十分な検証を経てから行い、精度劣化のリスクを回避しましょう。

商標・利用規約で注意すべきポイント

Difyはオープンソースですが、利用する大規模言語モデル(LLM)には、各プロバイダーが定める利用規約や制限があります。

特に、生成物の商用利用や再配布を計画する場合は、事前に使用するLLMやツールの利用規約を確認し、禁止事項や注意点がないかを把握しましょう。


まとめ:現場主導のAI活用で、業務改革を加速させよう

Difyは、現場の課題を最もよく知る担当者が、自らの手で解決策を生み出すための「業務ツール」を作成できるプラットフォームです。

これまで「開発は専門部署に依頼するもの」という壁に阻まれていた小さな改善アイデアも、Difyを使えば形にできます。

まずは部署で抱えている課題を、Difyで解決できないか検討してみるのはいかがでしょうか。

小さな成功体験の積み重ねが、やがて全社的なAI活用の大きな波へと繋がっていくはずです。


明日から始める、Dify導入の第一歩

今回のnoteを通じて「Difyの可能性や便利さは理解できたけれど、具体的にどう動き出せばいいか迷う…」という方も多いのではないでしょうか。

業務改革は知るだけで変わらず、実践してこそ成果に繋がります。

ここからは、Dify導入に向けた現実的なアクションを2つご提案します。

■ まず、Difyの基本をおさらい
記事内で紹介した操作方法や活用例を、改めてWEEL公式サイトの解説記事でチェックしてみてください。アカウント作成からAIアプリ構築まで、画像つきで丁寧にまとめています。

■ PoCで止めず「現場で使われる」ことを目指す
Difyは「作って満足」では終わらせないためのヒントが詰まっています。

現場の課題に寄り添った運用や、成果が出る定着のポイントを意識して、一歩踏み出してみてみましょう。

もし実践の中で壁を感じたり、さらに知見を深めたい場合は、WEELまでお気軽にご相談ください。


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