🌟 なぜニュー・オーダー『Get Ready』はUKロック史に残る名盤なのか? 🌟
🎧 まずはこの一曲!『Get Ready』を象徴する、復活の狼煙 🎧
8年間の沈黙を破り、世界中に「ニュー・オーダー健在」を知らしめた衝撃的なカムバック・シングル。 轟音ギターと疾走するシーケンサーが完璧に融合した、彼らのキャリア後期を代表する最高傑作の一つです。
「Crystal」
ニュー・オーダーとは?:解散の危機を乗り越え、ギターを手に帰還したレジェンド
第11回で80年代の傑作『Substance』を紹介しましたが、90年代後半のニュー・オーダーは、メンバー間の不仲やソロ活動の忙しさから、ほぼ解散状態にありました。 前作『Republic』(1993年)から実に8年もの長い沈黙を経て、2001年にリリースされた本作『Get Ready』は、バンドが再び結束を取り戻し、シーンの最前線へと帰還を果たした奇跡の復活作です。
1. 「ギター・バンド」としての原点回帰
本作の最大の特徴は、エレクトロニックな要素を残しつつも、ギター・バンドらしいサウンドへと大胆に舵を切った点にあります。 バーナード・サムナーの掻き鳴らすギターが前面に出たその音像は、ジョイ・ディヴィジョン時代や初期ニュー・オーダーを彷彿とさせる「原点回帰」であると同時に、当時のケミカル・ブラザーズやプライマル・スクリームらが推し進めていた「ロックとダンスの融合」に対する、オリジネーターからの回答のようでもありました。
2. ビリー・コーガン、ボビー・ギレスピーらとの豪華共演
復活を祝うかのように、本作には彼らをリスペクトする豪華なゲストが参加しています。
「Turn My Way」 以前からニュー・オーダーの大ファンを公言していた、スマッシング・パンプキンズのビリー・コーガンがボーカルで参加。バーナード・サムナーとの優しくメランコリックなデュエットを聴かせます。
「Rock the Shack」 以前の記事で紹介したプライマル・スクリームから、ボビー・ギレスピー(Vo)とアンドリュー・イネス(Gt)が参加。ロックンロールのダイナミズムが炸裂する、最高にグルーヴィーな一曲です。
3. 映画『24アワー・パーティ・ピープル』と、完全復活を決定づけたシングル
『Get Ready』での復活劇は、アルバム一枚では終わりませんでした。 翌2002年には、彼らの所属していた伝説のレーベル「ファクトリー・レコード」の興亡を描いた映画『24アワー・パーティ・ピープル』が公開され、彼らの歴史に再び大きな注目が集まりました。
この映画のサントラのために、彼らはケミカル・ブラザーズをプロデューサーに迎えた新曲「Here to Stay」を発表します。 過去の栄光を振り返る映画に合わせ、現在進行系のダンス・ロックを提示したこのシングルのヒットにより、バンドは活動再開と完全復活を世界中に強く印象づけました。
「Here to Stay」 ケミカル・ブラザーズの重厚なビートと、ニュー・オーダーのメロディが融合した、復活期を象徴するもう一つの重要曲。
4. アルバムを彩る、筋肉質でメロディアスな名曲群
本作『Get Ready』は、円熟味と初期衝動が同居した名曲で構成されています。
「Crystal」 前述の、PV(架空のバンドが登場し、後にThe Killersがそこからバンド名をとったことでも有名)も含めて伝説的なオープニング・ナンバー。
「60 Miles An Hour」 ニュー・オーダー王道のベースラインと、疾走感あふれるギターが心地よい、爽快なロック・チューン。
「Someone Like You」 アルバムのラストを飾る、哀愁漂う美しいメロディのトラック。
結論
ニュー・オーダーの『Get Ready』は、解散の危機に瀕していたレジェンドが、自らのルーツである「ギター・ロック」に立ち返ることで再生を果たした、力強い名盤です。翌年の映画公開やケミカル・ブラザーズとの共演を含めたこの時期の活動は、彼らが過去の遺産ではなく、21世紀においても現役のトップランナーであることを証明しました。
本記事で紹介したアルバム
バンド名: ニュー・オーダー (New Order) アルバム名: Get Ready
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