🌟なぜニック・ロウ『Jesus of Cool』はUKロック史に残る名盤なのか? 🌟
🎧 まずはこの一曲!『Jesus of Cool』を象徴する、スティッフ・レコーズの始まりを告げた一撃 🎧
軽快なギターのカッティングと、どこかシニカルな歌声。スティーリー・ダンのような洗練とパンクのスピード感が奇妙に同居したこの曲は、伝説のインディー・レーベル「スティッフ・レコーズ」の記念すべきカタログ番号1番としてリリースされ、英国ロックの新しい夜明けを宣言しました。
「So It Goes」
ニック・ロウとは?:コステロを世に送り出した「パブ・ロックの教祖」
ニック・ロウ(Nick Lowe)は、元ブリンズリー・シュウォーツのベーシストであり、プロデューサーとしても名高いシンガーソングライターです。 彼はエルヴィス・コステロ(#132)の初期アルバムや、ダムドのデビュー作をプロデュースし、その「バッシャー(一発録りで仕上げる)」と呼ばれる早業で、初期パンク/ニュー・ウェイヴのサウンドを決定づけました。彼自身は、パンクの荒々しさよりも、50~60年代のポップスを愛する「粋な職人」であり、そのユーモアと作曲センスでミュージシャン仲間から絶大な信頼を得ています。
1. タイトルを変えさせられた?「クールのイエス」の受難
1978年にリリースされた本作は、彼のソロ・デビュー・アルバムです。原題の『Jesus of Cool(クールのイエス)』というタイトルは、当時の英国音楽界における彼のカリスマ性を皮肉と自信たっぷりに表現したものでした。
しかし、宗教的な理由でアメリカ市場では問題視され、『Pure Pop for Now People(現代人のためのピュア・ポップ)』というタイトルに改変されてリリースされました。このエピソード自体が、彼の音楽が持つ「一筋縄ではいかないひねくれ具合」と、大衆音楽(ポップ)への深い愛情を象徴しています。
2. ロカビリーからディスコまで。「変幻自在」のポップ・万華鏡
本作のサウンドを一言で表すなら「極上のごった煮」です。 前身のパブ・ロック時代から得意としていたカントリーやロカビリーはもちろん、デヴィッド・ボウイ風のニュー・ウェイヴ、さらにはレゲエやディスコまで、あらゆるジャンルを貪欲に取り込んでいます。
しかし、どれほどスタイルが変わろうとも、そこにはニック・ロウ印としか言いようのない「キャッチーなメロディ」と「英国的なウィット」が貫かれています。プロデューサーとして他人の個性を引き出すことに長けた彼が、自分自身のおもちゃ箱をひっくり返して遊んでいるような、自由な空気に満ちています。
3. ブラックユーモアとメロディの冴え渡る名曲たち
「I Love the Sound of Breaking Glass」 アルバム最大のヒット曲。不穏なベースラインと「ガラスが割れる音が好きだ」と歌うシュールな歌詞が、デヴィッド・ボウイの『Low』期を彷彿とさせる、クールで奇妙なポップ・ソングです。
「Marie Provost」 往年のサイレント映画女優マリー・プロヴォストの孤独死(愛犬に食べられてしまったという都市伝説)をテーマにした曲。そんな悲惨な内容を、驚くほど軽快で美しいメロディに乗せて歌う、彼のブラックユーモアが炸裂しています。
「Heart of the City」 ライブ音源のような生々しいエネルギーに満ちたロックンロール。プロデューサーとしての「バッシャー(叩き屋)」の面目躍如たる、アドレナリン全開の疾走チューンです。
結論
『Jesus of Cool』は、パンク・ロックが破壊した瓦礫の上で、再び「ポップ・ミュージック」を組み立て直したような傑作です。コステロのような怒りはありませんが、ここには大人の余裕と、音楽への尽きせぬ愛情があります。派手な革ジャンではなく、仕立ての良いスーツでロックする男の美学が詰まった一枚です。
本記事で紹介したアルバム
バンド名:ニック・ロウ(Nick Lowe) /アルバム名: Jesus of Cool
🎧 スマホで高音質で聴く(無料体験)
Amazon Music Unlimitedなら、このアルバムをハイレゾ(CD以上の高音質)で楽しめます。 まずはお試し期間で、その違いを体感してみてください。
👇 まずはお試しで聴いてみる
https://www.amazon.co.jp/music/unlimited/?tag=ontaro2025was-22

▼ニック・ロウの他の作品も紹介しています!
▼プロデュースも担当したエルヴィス・コステロも併せてどうぞ!
▼他にもいろいろ紹介しています!
