🌟 なぜスージー・アンド・ザ・バンシーズ『Juju』はUKロック史に残る名盤なのか? 🌟
🎧 まずはこの一曲!『Juju』を象徴する、疾走する「闇」のアンセム 🎧
激しくかき鳴らされるアコースティック・ギターと、不穏なエレクトリック・ギターが絡み合うイントロ。何かに取り憑かれたような緊張感と、一度聴いたら耳から離れない強烈なサビ。ポストパンクが生んだ、最もドラマチックなロック・ナンバーの一つです。
「Spellbound」
スージー・アンド・ザ・バンシーズとは?:パンクから生まれた「ゴスの女帝」
スージー・アンド・ザ・バンシーズ(Siouxsie and the Banshees)は、ロンドンで結成されたバンドです。 セックス・ピストルズの親衛隊(ブロムリー・コンティンジェント)出身であるスージー・スーのカリスマ性と、魔女のようなメイクやファッションは、後のゴシック・ファッションの原点となりました。しかし、彼らの真価はそのビジュアル以上に、極めて独創的で実験的なサウンドにあります。パンクの破壊衝動を保ちつつ、民族音楽やサイケデリックを取り入れたその音楽性は、ザ・スミスやレディオヘッドなど、無数の後進バンドに影響を与え続けています。
1. 「ゴシック・ロック」の金字塔にして、完成形
1981年にリリースされた本作『Juju』は、バンドにとって通算4作目のアルバムであり、彼らが確立した「ダークで呪術的」な世界観の頂点に位置する作品です。 ブードゥー教の人形(Juju)をあしらったジャケットが示す通り、アルバム全体に「死」や「狂気」、「オカルト」の空気が充満しています。しかし、それは単なるホラー趣味ではなく、鋭利な刃物のような美しさを伴った芸術作品として昇華されています。
2. 天才ギタリスト、ジョン・マッギオークの偉業
このアルバムを名盤たらしめている最大の要因は、ギタリストのジョン・マッギオークの存在です。 彼の演奏は、従来のロック・ギターのようなブルース臭さが一切なく、フランジャーやコーラスといったエフェクターを駆使した、鋭く空間的なテクスチャー(音の質感)を作り出しています。ジョニー・マー(ザ・スミス)やジョニー・グリーンウッド(レディオヘッド)が「最高の影響源」として彼の名を挙げるほど、その独創的なプレイはこのアルバムで神がかり的な領域に達しています。
3. 呪術的なリズムと、戦慄のメロディ
「Spellbound」 前述の通り、バンド最大の代表曲。「私たちは踊り回り、あっちへ行ったりこっちへ行ったり」と歌うスージーのボーカルは、聴く者をトランス状態へと誘います。
「Arabian Knights」 オリエンタルなメロディと、不気味な浮遊感が同居する名曲。美しい曲調とは裏腹に、歌詞には抑圧された人々への視線が含まれています。
「Monitor」 監視社会や暴力的なエンターテインメントをテーマにした、重苦しくもグルーヴィーな曲。ドラマーのバッジー(Budgie)によるトライバル(民族的)なドラミングが、曲に強烈な躍動感を与えています。
結論
『Juju』は、闇の中にこそ本当の美しさがあることを教えてくれるアルバムです。スージー・スーの圧倒的な存在感と、ジョン・マッギオークの先鋭的なギター・ワークが生み出したこの「音の魔術」は、発売から40年以上経った今も、その効力を全く失っていません。
本記事で紹介したアルバム
バンド名:スージー・アンド・ザ・バンシーズ(Siouxsie and the Banshees) /アルバム名: Juju
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