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わたしが学校を離れると決めた『保護者が笑顔で放った一言』|教師自身の身の守り方を考える

「先生、うちの子を6年生でまた受け持って、卒業させて。子どもはその後でいいでしょう。お願いしますね。」

何かの行事で保護者に声をかけられて、言われた一言。その笑顔で放たれた言葉を聞いたとき、私の中で何かが崩れ落ちた。


『そうか、そうだよな。保護者は自分の子が一番なんだよな。。そうだよな。。。』
この保護者の言葉が頭の中で何度も何度もよぎった。



そして、私は決めた。



『自分を守れるのは自分だけだ。私の人生を生きよう。』
教職を離れよう。そう決めた。




1.背景と苦悩


その当時、私は妊活をしていた。


小学校での勤務。



子どもが大好きで、出会う子供たちの可能性を広げてあげられる教師でありたいと常に全力投球。


朝は早めに出勤し、子どもたちと校庭で鬼ごっこ。

休み時間も放課後も子供と過ごし、その後に書類を片付け、授業の準備など済ませてからの帰宅。家では結婚したばかり。家事の仕事が二倍になっていた。

疲れは出始めていた。


気合でGO!と指令を出しても、体は言うことを聞かないことが増えていった。

仕事をこなし、婦人科に通いながらの不妊治療。痛いホルモン注射や薬の副作用である具合悪さに耐えながら、子どもたちと走り回っていた。


職場では産休育休を迎える先生が割といて、正直羨ましかった。
なぜ私は子供を授かれないのだろうかと。


今ではわかっているけれど、当時は『結婚し子供を産んで育てる。』それが当たり前のように感じていて、私も子供を授かりたいと思っていた。

そんな仕事とプライベートのはざまで、複雑な心持で過ごしていた矢先の保護者の軽い気持ちで言った言葉。


これは


私にとっては重い言葉だった。


独りよがりの言葉、自分の子供のことしか考えていないように聞こえた。

妊娠を望んでいない時期に言われていたら、きっと笑顔で流せた有難い言葉だったかもしれない。

もしかすると、喜ぶと思って言った言葉かもしれない。

悪気があって言った言葉でも100%なかったはずだ。信頼関係のある保護者だったから。



だからだ。



信頼している親の一言はかなり腹の底までずしんと響いた。



積み重なった想いが、ちょっとのことで溢れ出す。もう限界のところまで来ただけだったのだと思う。


子どもは大好きだった。教える仕事もやりがいはあったし、教諭という立場は安定していて、経済的にも問題はなかった。


だけれども、きっと土地が変わり、適応できるまでの期間を設けず、働き出してしまったので、いろいろと負荷が大きかったのだ。


そのだいぶ後になってHSPと分かったわけだけれども、かなり自律神経をすり減らしていて、妊娠どころではない体だったのだと思う。不調だらけで、きっと妊娠よりももっと先に整えるべきところがあったのだと今は振り返る。

2.公務員という立場


公務員。


『全体の奉仕者』という言葉を最初に刷り込まれる。保護者も先生という人間はみんなのために働く人という認識なのだろう。



要求はかなり大きい。自分の子供のこととなると、かなり感情が高ぶる人は多い。ある意味当然と受け止めていた。



上手に《先生》という職業をこなす人は存在する。いろんな先生がいてそれでいい。



こんな人が先生なの?という人も正直存在した。公務員の安定を求めて、楽して給料をもらおうとする人もいれば、合わないと早々に辞めて去る人もいた。

素晴らしい先生ももちろん大勢いて、いろんな保護者がいて、いろんな子供がいて、様々な土地柄、環境、問題点が存在していた。



《全体の奉仕者》


結構重くのしかかる。


3.現場で起きていたこと


先生は定時出勤・提示退勤はほぼない。ほとんどの会議は放課後の退勤時間が過ぎてから行われるのが常だった。

夜中の3時に保護者から電話がかかってくることもあったし、経済的に厳しいご家庭の子供にはそれなりに配慮することもあった。給食費の回収のための家庭訪問も当時頻繁にあったし、呼び出されての家庭訪問もよくあった。


地域の会議、土日のボランティア、スポーツイベント、遠足の下見、行事の計画や準備



やはり先生の仕事は忙しかった。


ケガ、友達同士のトラブル、学習の問題、成長の問題・・・


学校では、様々なことが毎日起こるのが普通。


毎日が予期せぬこと。


4.《先生》だけれど一人の人間


それでもあなたは一人の人間だ。


だから、ため込まないこと。


保護者の要求は切りがないと知っておくこと。


保護者の声を聞かない誰かのためにあなたが聞くことになるかもしれない。でも、あなたの仕事でないのなら、逃げる方法も作っておく必要はあるかもしれない。卑怯じゃない。大丈夫。


これだけの仕事の数々。今まで、いろんな仕事を様々な立場で経験したけれど、学校の先生のお仕事はかなり激務です。しかも責任が重め。


先生という職業だけしか知らない人は知っておいた方がいいです。自分の仕事は切りがない。肉体的にも精神的にもかなり疲れるので、自分のメンテナンスが必須です。

5.守る

あなたの優しさが、あなたをむしばんでしまうことがあるから、気を付けて。


あなたが正義感や使命感から無理してしまい、

あなたの体が悲鳴を上げていたら、それはあなたの行動を振り返る機会だと言いたい。

保護者の言葉をそのまま受け止めてしまうのも注意する必要があるかもしれない。


まずは、あなたが元気でいること。


そうでなければ、子どもたちは感じてしまう。
先生が元気ないなと。



あなたを守るのは《あなた》
自分にしかわからないし、自分でしか守れない。



あなたのことを全部理解しているわけでもない誰かの要求は、一度受け止めてから、次の行動をとるまでにワンクッション置くことをおすすめする。


これは過去の私に言ってあげたかったことでもある。

                          はる


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お読みいただきありがとうございます。
教師は求められることが多い。若くてもベテランでも変わらない。先生になった瞬間から、《先生》ですよね。

むしろ、若い時の方が要求が多いかもしれません。


いろんな背景を持つ一人の人間が《先生》として子供と向き合う。国の未来を創っていく。


社会の構造を考えると、理想を掲げれば掲げるほど先生は苦しみそうな世の中だけれども、

先生はクラスを担当し、自分の世界を見せることが出来る。


どうぞ、傷つきすぎず、自分を守りながら、子どもと向き合ってくださいね。


どう身を守るか。
それは正直、人それぞれ。だって、本位じゃないことをするのはストレスなはずだから。

まずは、疲れていると自覚すること。
自分を知り、自分を満たしながら、回避できることを選んでいくこと。
自分の回復方法を知っておくこと。
無理はしないこと。


自分でしっかりと対策をとってください。


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