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『悩む僕、桜舞う』第5話:邪道の就活


無気力な小学生
🔻
偏差値50未満HSP大学生▶財閥系内定の25卒


【"ナヤサク"の構成】
第1話:天邪鬼な瞬足小学生
第2話:追撃タックル中学生 
第3話:不屈の"F"高校生
第4話:裏の成績優秀大学生   🤛前回
第5話:邪道の就活               👈今回 

【番外編】
余話:社会人になる前に決めた目標

※話の中で____を押すと、詳細が分かる

登場する人物名・地名・団体名は、ほぼ架空のものです 




人は、“誰かの真似”で運命を変えられるだろうか?

初恋整理からオーラ分析へ


「撮影の後、なんですぐ離れたんやろ……」
そんな後悔から始まった。
「写真見たいな。あ、送ってもらおう」
授業中、ひらめいた

2次会のLINEグループから小弓らしきアカウントに送信した。

「勝手に友達追加、失礼しますm(_ _)m
不愉快だったら、ブロックお願いします笑」
「撮って頂いた写真送ってほしいです!」


数時間後

「わく輔!追加ありがとう☺️」

文面を見た瞬間、小弓の声が聞こえた。


1月中旬、誕生日おめでとうLINEを送った。
その勢いで「入試帰りのリベンジ」の謎の文を送り、初恋相手だったことも打ち明けた。2割の期待は、むなしく途切れた。

ただ1週間後には妙にスッキリしていた。
2月頃、2度目の挑戦で簿記2級を取得した。

その後、成人の日の反省や気づきをスマホにメモした。

「まずい。このままでは就活に太刀打ちできないぞ」

とりあえず小弓のオーラ分析を始めた。




恋愛話OUT、情熱IN


4月初旬にあった個別指導学院ペルセウスのバイトメンバーとの飲み会。
みんな淡々と恋愛話をする中、話を振られた。僕は小弓のことをうまく話せなかった。
「よっぽど頑張らなあかんな」という言葉が重く感じた

翌朝早いことにして帰宅中、「実っていない恋愛話はするべきではなかった」と後悔した。
電車の窓を眺めていると、『だが、情熱はある』が始まることを思い出した。


翌日。
僕はオードリー若林が好きなこととドラマのことを小弓にLINEした。



就活ギアは「前向き好循環」


3年生の春学期、大学の就活説明会で就活サイトに登録。後日、なんとなく企業にエントリーした。
小弓オーラ分析を踏まえ、僕に最も必要なのは自信だった。自己啓発本を読み漁って「前向きに行動する」に尽きることを理解した

5月初旬、企業との接点を増やすため、オファー型サイト4つを活用した。通学中にプロフィール文を書き直し、オファー獲得を目指した。
この頃、会えないからこそ小弓と素直な気持ちでLINEを続けていた。 
彼女の性格に引っ張られ、自分も前向きな返事を送った。

前向き→パフォーマンス向上→自信がつく→……→最終的に、周りを活性化させる

前向き好循環

読むだけで育ちの良さを吸収できる気すらした。




序盤の前向きな迷走


小弓はあまりテレビや動画を見ないらしい。ドラマ以外の話題が欲しい。

考え事をしていたら、上りエスカレーターを逆行して下りかけた。
「これだ」と思った。

【問題】
ここでやらかしたことは何でしょう?

LINEは途切れた。

5月終旬、始めての対面インターンシップ。
周りは難関大学の学生ばかりで、劣等感を感じていたら終了していた。その後、動画選考で見送られた。

他社のカジュアル面接ではボタンを掛け違えていた。
さらに、3か月後の日程がわからないから夏インターンの参加日の決定を先送りにした。その結果、見送られるという経験をした。



情熱が照らした目標


毎週『だが、情熱はある』を見て、心が熱くなっていた。
若林と山里の下積みを知り確信する。
「結局、熱量や」

6月ごろ、小弓への思いは止まらず、"オーラ放出者"メモが誕生した。そして、「就活を成功させて報告する」という目標ができた



仮説と展望台で見えた光


書類通過した企業とオファーを受けた企業の夏インターンに参加した。
銀行の立案型グループワーク。
メーカーとITのグループワーク。
僕は画面に映るだけだった。

オーラ分析で導いた仮説は、「小弓ならどうするか」を考えて行動すれば、仲間想い・前向き・自信・主体性を再現することだった。

実践すると、ほんとに自らチームに貢献できるようになった

8月末の対面インターンシップの後、昼にカレーを食べていた平里に誘われ、あべのハルカスの展望台へ。
日が暮れていき、外灯や街路灯が輝く街並みを、2人きりで1時間半ほど満喫した。




こっそり若林イズム


3年生の秋学期、大学の授業中にこっそり面接対策や自身のブランド化について進めていた。

週1のゼミ帰り、波島と就活の話をしていた。波島の"就活"で埋められたスケジュールは、良い刺激になっていた。

オードリー若林の出演番組を見ることが、楽しめる就活対策だった。
特に『あちこちオードリー』 。若林が尊敬の念でゲストを迎え入れる姿勢は、自分も取り入れていた。



"面接版トッサン"への道


インターン参加者限定の面接では、何度も見送られた。
就活生の動画を真似したり、「WORD MAT」で購入した就活本を活用したりしたが、一番効果的だったのは分人だった。

平野啓一郎氏の『ドーン』に登場する「ディヴ(分人)」の概念では、人は相手ごとに異なる自分を見せる存在とされている。
オードリー若林も『社会人大学人見知り学部 卒業見込』で「全ての分人を見せる必要はなく、関係を良くしようとすることが愛情」と述べている。

要約したwebサイト
オードリー若林が求められ続ける理由 家庭教師まで雇い…貪欲に知識 (withnews.jp)


僕は邪南中で"トッサン"を演じたように、「面接用の自分」を作り上げた。
面接を重ねる中で、余計な考えは抑えられ、面接で力を発揮できるようになった。

さらに就活中、「オードリー若林の東京ドームへの道」を見ていた。
番組出演で忙しくても自転車通勤で体力作りに励み、集客活動を行う若林の姿に感化された。



不動の自己ブランド


1社内定し、業界を金融とITに絞った12月。

3分間の自己紹介と自己PRを行った直後、フィードバックで自己PRで伝えきれていないことが判明した。
ChatGPTを活用し、夏インターンで通過したエントリーシートをより凝縮させた。

さらに、経験の箇条書きを基に性格面や能力面を整理し、自身のブランド化を完成させた。

性格面
能力面

その結果、話す内容・振る舞い・マインドの一貫性を高めることができ、面接通過率が格段に向上した。



オードリー巡りの覚悟


1月中旬、六池ファイナンスのインターンで支給される交通費で東京へ。
その翌日、ベンチャー企業「ルミネス」の最終面接を受けた。

「覚悟が足りない」
とその場で見送りを告げられた。

僕は面接官の名刺を胸ポケットにしまって、「胸に刻ませてもらいます」というセリフを残し会場を後にした。

そのまま、2日間東京を歩いた。

1日目。

小声トークの聖地・むつみ荘

2日目。

東京ドーム前の謎解きイベント看板

最終面接の日の夜、2000円のカプセルホテルで振り返りをした。
面接の裏狙いを定める材料になった。

【面接の裏狙い(目的)】
①状況に囚われず、場と時間を活かす積極性
②自己ブランド・熱意(独自性)端的に語る
面接官が一緒に働きたいと思わせる




緊張が笑う「入場前ルーティン」


2月中旬、「オードリーの東京ドーム公演」の翌日。本命の六池ファイナンスの最終面接を迎えた。
新幹線の車内で受け答えや企業対策のメモを何度も見返した。だが、落ち着かずにワゾワゾしていた。
山手線の車内でオードリー若林の広告をみた瞬間、自分の中でふっと空気が変わった

最寄り駅に1時間前に到着。とあるメモで最終確認。
服装や髪型を整え、鏡で朝倉未来を意識して自信を高めるルーティンを実行した。舞台昇降装置セリの上に立つようにエレベーターの床に体を預け、面接会場まで上がった。

そして、扉の先にいた人事に案内された。
「緊張してなさそうだね」
だが僕は、震えながら交通費の経路を書き、手汗で書類がよれないように必死だった。

「こちらを開けて最終面接を始めてください」
人事が歩いて奥に消える前に、僕はノックを3回して扉を開けた。
「話すことで頭がいっぱいで、挨拶で聞いた名字忘れてる……」
申し訳なさそうに逆質問で聞き直した。

さらに、退出途中の面接官に「この後どうするの?」と尋ねられ、「観光します」と答えた。完全に油断していた。





冷笑からのトュース!


明日もアクセスティア(IT企業)の最終面接を控えていた。だが、ワパホテルの大浴場と露天風呂で達成感にひたっていた。

寝巻きに着替えた後、「オードリーの16万人集客」を知って圧倒された。

広いベッドの上で大の字になり、「この就活で人生変わるかもな」とふと思った。

だが翌日、アクセスティアの社長に「イッヒッヒッヒー」と冷笑されるのであった。

一方、六池ファイナンスの結果は2週間が経っても来ない。
「東京行って全滅は厳しいな」

ある日、電話が鳴った。
「六池ファイナンスの早川です。……内定です。是非一緒に……」
電話を切った後、実家の天井をゆっくり見上げていた




オーラ放出者へ


僕の誕生日に予定通り報告した。

就活終わった☺️
あのとき感じた"オーラ"を自分なりに真似し続けた。それが答えだった。
ありがとう

2024年4月の就活報告(省略版)

「嬉しい」、「おめでとう」と返信が来た。
その文字を目にした瞬間、そっと春の匂いが流れ込んだ。



あとがき


「人生は1回きり。楽しまな損やで」と言う高校の同級生を内心馬鹿にしていた。
だが、小弓や豊出の"今を楽しむ姿勢"は見習うべきだった。私は社会人になる前に自伝を残すことにした。

就活の運命は、成人の日を境に動いた
とはいえ、ネガティブな私が前向きになるには、歪な壁を越えねばならなかった。
そんなとき、一般人から大御所芸能人まで相手を選ばず楽しませるオードリー若林の存在に救われた。失敗が笑い話になることを教えてくれたオードリーは、私にとって就活教材だった。

私は「辛いときも情熱の熱量さえ保っていれば何とかなる」と信じてきた。
小学校の休み時間にひとり散歩したときも、
高校の卒業式の日にひとり下校したときも、
頭の片隅では「上手くいく自分の姿」を思い描いていた。

たぶん社会人になっても、そんな歩き方は変わらないんだ。


また、キャンパスでお会いしましょう☺️


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