抗がん剤治療…舌がおかしい?味覚がダメなら…
こんにちは、七音です。
今回は、抗がん剤の影響で起こる味覚障害と、ちょっとでも美味しく食べる工夫について。
私が【味覚障害】の存在を知ったのは、今から約25年前。1998年に公開された、人気アニメ『名探偵コナン』の劇場版『14番目の標的』を初めて見た時でした。
塩水を飲んでも味がしない、チリパウダーを舐めても辛さを感じない、大好きなワインを味わうことすらできない……映画の中ではそのような描写があります。
それまでの私は「もし目が見えなくなったら、耳が聞こえなくなったら」という想像をしたことは山のようにあるのですが、「舌が利かなくなったら」と考えたことは全くありませんでした。
でも味覚障害を知った時、いつかそんな日が来たら……とちょっと恐怖を覚えました。
料理が何より大好きな七音。
もし味覚障害になってしまったら、美味しいお料理を作ることができなくなります。味見が意味をなさないわけですから。
とか思いながらも、抗がん剤の副作用による味覚障害に悩むことになるわけですが、想像していたものとは違う症状でした。
・塩味がしない(ドキタキセル投与後)
・えぐみを強く感じる( 〃 )
・甘みを感じない( 〃 )
・水を甘く感じる(エピルビシン・エンドキサン投与後)
味が全くわからなくなるわけではなく、味の一部がわからなくなる感じ。味覚のバランスが取れなくなってしまい、料理をするときに苦労しました。
料理好きとしては、味見無しで目分量で調味してもそれなりに美味しいものは作れますが、どちらかと言うと、感じない味を足しすぎて摂取過多にならないかを心配していました。特に塩分。
なので、調味料は少なめにして、別の工夫で美味しく食べられるようにしていました。
その工夫が【アロマ・フレーバー】です。
食べる前の芳香がアロマで、食べた後に感じる風味がフレーバー……と何かで読みました。
で、味って、味覚と嗅覚両方で感じるものらしいんですよね。
これもまた何年も前の事ですが、テレビ番組『世界一受けたい授業』で、「香りは味に影響する」といった内容の講義がありました。
その時出演されていたかたが、鼻をつまんだ状態でプリンを食べて「ただ甘い何か」だと言い、直後につまんでいた鼻を離すと「一気に香りが来てプリン食べてる感覚になった」と言われていました。
そんな話を思い出して、味覚がきかないなら嗅覚だ!
舌で美味しさを感じるのは一旦諦めて、鼻で美味しさを味わおうと、そう思ったわけです。
普段なら白だしで済ませるところを、鰹節たっぷりの香りの良い出汁をとる。
サラダを食べるなら、良い香りのレモンを買ってきて食べる直前に搾ってドレッシングを作る。
すでに炒ってある胡麻を、さらに焙烙で炒って香りを立たせる。
いつもはノンフレーバーの紅茶を飲むけど、フレーバードティーにしてみる。
水を飲む時は、レモンの皮でピール※してから飲む。
……と、こんな感じで、とにかく食べ物にいい香りをつけて、「美味しそうなアロマ」「美味しいフレーバー」を心がけてました。
味覚障害自体は数日で治るので、こんな工夫はしなくても、数日我慢すれば済む話だったとは思うのですが、上述の話を思い出して、実験がてら試してみたわけです。
結果として、狂った味覚を補えるほどではなかったのですが、お料理や飲み物のいい香りに包まれて食事をするのは、なんだかとても気分が良かったです。
思えば、味覚が通常の時も、良いアロマが香ってくれば嬉しくなりますものね。
なかなか楽しい実験でした。
もしも抗がん剤治療の中にあって、「なんか味覚がおかしいな……味が変だな……」と感じたら、その異変が治るまで、食事には良い香りのものを選ぶと気分がちょっと上がるかもしれませんよ。
今回は、抗がん剤の影響で起こる味覚障害と、ちょっとでも美味しく食べる工夫についてお話ししました。
では、また。
※ピール:薄く削いだ柑橘の皮をひねって、皮に含まれる油分をグラスに向かって振りかけて香り付けする、カクテルを作るときの技法。
●追記●
見出しに使おうと思って作ったボツ画像(苦笑)
せっかくなのでここに載せときます。みんなのフォトギャラリーから使えるようにしておきますね。

