【短すぎる私小説】知らん頭痛
彼女と串カツ屋に行った。
もー、じゃがいもの串ばっか食べへんとお肉も
食べぇや、などとツッコまれたりして
和やかにしていると、段々と頭痛がすると
訴えはじめた。
「えっ、大丈夫?」
「まぁ…大丈夫やけど…揮発したサラダ油とか
吸ったりすると頭痛起きたりすんねん……」
トイレに行くふりをしてスマホで調べた。
少々珍しいケースだそうだが、そういう体質は
存在するという。初めて知った。
また、彼女は大半の鎮痛薬には拒否反応が出る
体質でもあったから、痛みを和らげられずに
始終苦しそうな顔をしていた。
動けない、歩けないほどではないけれど、
店を出てもずっと頭痛を訴えるものだから、
痛みの程度も、対処法も分からないし、
俺は不安になり、大丈夫?としか
声を掛けられなかった。
知ってたら、串カツ屋に行かなった。
心配していると、突然彼女がキレた。
そのうち痛みは自然に収まるから
そんなに心配せんといて!って言われた。
ごめん、ごめん。けど大丈夫かどうかって___
いらんから。大丈夫やって。そういうのもういい。
…何なん。
ほんでちょっと帰りたがるんも何なん。
終
