【戦略コラム#01】「感情」を「市場」に翻訳する技術
――ボルテージが描く「ストーリー」の裏側には、常に一貫した経営戦略と組織の思想が流れています。 クリエイティブな熱狂を支える、冷静なロジック。コラムシリーズ「ボルテージの戦略」では、私たちが世界にエンターテインメントを届けるために、何を考え、何を大切にしているのか。その裏側にある「思考のプロセス」を紹介していきます。
第一回のテーマは「フレームワーク」についてです。
その感動は偶然か必然か
「昨日観た映画、なんだか最高だったな……」。そんな風に、言葉にできない「心地よい余韻」に浸ったことはありませんか? 実はその余韻、偶然生まれたものではなく、誰かに「設計」されたものだとしたら?
再現可能な感動体験
ボルテージには、毎日たくさんの方から「明日も頑張れそう」「心が温まった」という素敵なメッセージが届きます。でも、私たちはそれを単なる「運が良かった」とか「才能のおかげ」だけで終わらせることはありません。
実は、ボルテージには「形のない感情」を「目に見えるデータ」へと翻訳する、ちょっと特殊な技術があるんです。なぜその瞬間に充足感が生まれたのか。どのタイミングで物語のテンポを変えれば、もっと深くその世界に入り込めるのか。私たちは、20年以上そうした「心の揺らぎ」を徹底的に分析し、再現可能な「体験」へと落とし込む「フレームワーク」を持っていま
す。

主人公の気持ちがどう変わっていくのか、ストーリーのどの部分で乗り越えるべき壁が登場するのか、そういったシナリオのフレームワークに、それぞれのコンテンツやタイトルの特性を踏まえたオリジナリティを加え、それぞれのお客様に対して最大限感動をお届けできるように日々努めています。
フレームから生まれるクリエイティビティ
フレームがあるから全部同じようになるわけではなく、このベースがあるからこそ、そこからどう感動を作っていくのか、自分ならどういう展開を加えるのか、というさらなる質を上げていくことにつながっていきます。
真っ白なキャンバスではなく、補助線がひかれたキャンバスを使うことで、より精度が高い成果物を生めるんです。
ボルテージのシナリオディレクターは、新卒で入社した時にはシナリオやプロットを書いたことがない人がほとんどです。
しかしこのフレームワークを利用することで一定の水準でのアウトプットが可能となります。(もちろんその先のクオリティのために、たくさん書いたり、表現の引き出しを増やす努力や経験は必要ですよ!)
こういった教育の積み重ねで優秀なシナリオディレクターが育っていきます。
ビジネスとしてのエンタメ
エンタメを仕事にするって、感性だけで突っ走ることだと思われがちですが、実はその逆です。誰かの心を震わせる「確かな魔法」をかけるためには、驚くほどロジカルな設計図が必要なんです。「なんとなく良い」を「これだから良い」という確信に変える。この翻訳のプロセスこそが、私たちのビジネスの面白さであり、プロとしての矜持です。
誰かの「好き」という感情を、確かな「価値」に変えていく。そんな知的なモノづくりの裏側を、今後も紹介していきたいと思います。
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