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「熱」と「繋がり」を失った現代人へ。ヤンキー映画館の煙から見えた『金で買えない体験の価値』



俺にとって最高の「良質」は、ブランドなんかじゃ買えねぇ「熱」だ。

俺は今54歳。日焼けしたこの顔と体は、海や旅先で浴びた太陽の証。「人との繋がり」が一番だと信じて疑わねぇ。高けりゃ良い、ブランドモンが良い、そんなくだらねぇ価値観は、若い頃からクソ食らえだった。

理屈じゃねぇ。ただ、熱かった。

今回は、俺がその「熱」を初めて知った、高校時代のヤンキーだらけの映画館の話だ。

若い頃は少しばかりやんちゃもした。中学で「何かが開花」してからは喧嘩ばかり。無免で単車を乗り回してた時代もあったが、今は時効だ。そんな青臭い俺が、高校1年の頃、彼女と映画を見に行った日の話だ。当時の流行りといえば、そりゃ『ビーバップハイスクール』だろう。


扉を開けたら火事!?失われた映画館の「熱狂」

アンタの心に、あの日の煙の匂いを閉じ込めた場所は残ってるか?

単車で彼女の高校まで迎えに行って、向かったのは古びた「〇〇座」って感じの映画館。今じゃシネコンばっかりで、こんな味のある小屋は見かけねぇな。なぁ、アンタの心に、あの頃の「熱」を閉じ込めたままの場所って、まだ残ってるか?

入り口でチケットを買い、ババアに半券をもらって、飲み物を手に上映ギリギリで扉を開けた。その瞬間、俺は思わず立ち尽くしたぜ。

目が痛ぇ程の煙だ。火事か!?ってぐらいのタバコの煙が、スクリーンの光で白くかすんで見える。まるで濃い霧の中に入ったみてぇだ。当時の映画館ってのは、そんなもんだった。スクリーンの左端には、小さく「禁煙」の文字が光ってる。だが、それが誰の目にも入っちゃいねぇ。

火事か!?これが、あの頃の『熱』を閉じ込めた、誰も気にしねぇカオスな劇場だ。

そして、さらに圧巻なのは観客だ。スクリーンの光に照らされて見える、そのシルエット全部がリーゼントだのソバージュだの、『ビーバップハイスクール』以上のヤンキーだらけだ。

今の時代、映画館でタバコなんて吸えるか?絶対無理だろ。だが、なぁ、今の映画館じゃ、一体何を我慢して、何を得てるって言うんだ? 綺麗さやルールと引き換えに、あの「熱」を失っちまったんじゃねぇか?

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