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【乗車記録#13】芸備線〜経営も線路も崖っぷちの旅。

⚠️2024年4月27日の乗車記録です。
赤字ローカル線
というと、どんな路線が思い浮かぶでしょうか。広島に住む私は真っ先に「芸備線」を思い浮かべます。
恐らく全国的にも有名な赤字ローカル線なのではないかと思います。

芸備線 玖村駅〜下深川駅間

実際、JR西日本が公表した2021〜2023年平均の営業係数(100円稼ぐのに必要な営業費用)は、最も酷い東城駅〜備後落合駅間11,766円であり、これは全国でも屈指の数値であり、JR西日本管内ではダントツのワースト1位です。
赤字額ベースでは、三次みよし駅〜下深川しもふかわ駅間で14億円という額。
正直、いつ廃線になっても不思議ではないと思っています。

また、JR西日本は2023年10月3日、同月1日に施行された改正地域交通法に基づき、芸備線の備後庄原びんごしょうばら駅〜備中神代びっちゅうこうじろ駅間に係る「再構築協議会」(ローカル鉄道のあり方を協議する場)の設置を国土交通大臣に要請し、翌年1月には協議会の設置が決定されました。
今後の展開に注目したいところです。

今回は芸備線(広島駅〜備中神代駅:159.1km)を全線走破する旅です。

1.旅の始まり。県北の都、三次へ。
(広島駅→三次駅)

今回は広島駅からのスタートです。
芸備線の起点は備中神代駅(岡山県新見市)、終点は広島駅(広島県広島市南区)とされており、芸備線の上り方向に進むこととなります。

芸備線の電光案内板
広島駅

広島駅からは三次行き普通列車に乗車します。
中国地方ではまだまだ現役の国鉄キハ40系です。

国鉄キハ40系気動車 芸備線 普通 三次行

10:00頃
広島駅を出発。
呉線の快速列車と同時の出発でした。

JR西日本227系 呉線 快速「安芸路ライナー」 広行(画面奥)

広島東洋カープが本拠地として使用するマツダスタジアムの横を通過し、広島貨物ターミナル駅付近で芸備線は北側に逸れていきます。

マツダスタジアム
広島貨物ターミナル駅付近
山陽本線の列車とはここでお別れ

10:05頃
矢賀駅(広島市東区)に到着。
広島駅の一駅隣ですが、既にローカル線の雰囲気を醸し出しています。
山陽本線の天神川駅とともにイオンモール広島府中(通称ソレイユ)の最寄り駅となっています。
三次方面からやって来た乗客がたくさん降りていきました。

矢賀駅
矢賀駅のプラットホーム

12:09頃
矢賀駅〜戸坂へさか駅間のトンネルを抜けると雰囲気が大きく変わります。
戸坂駅(広島市東区)付近は少し高い位置を走行し、町を見下ろすような景色になります。
平地の少ない広島市なので、山にへばりつくようにして家が並んでいるのも面白いです。

広島市郊外を見下ろす(戸坂駅付近)
(座席反対側なので上手く撮れていない)
戸坂駅付近の車窓

10:16頃
安芸矢口駅(広島市安佐北区)に到着。
この駅は、広島駅を除く芸備線の駅の中で最も乗降客数の多い駅です。
駅は数年かけて改装され、2024年3月に完成したようです。

安芸矢口駅

10:19頃
玖村くむら駅(広島市安佐北区)に到着。
ホームには、備中神代駅から146.8kmの位置にあることを示すキロポストが立っています。
ちなみに、冒頭に載せた写真は、当駅から下深川駅寄りに少し歩いた場所から撮影したものです。

玖村駅の146.8kmポスト

10:23頃
下深川駅(広島市安佐北区)に到着。
広島方面からの列車の多くは当駅で折り返します。
乗降客数がある程度多いのは当駅までです。
当駅から先に乗降客数が1,000人を超える駅はありません

下深川駅
下深川駅の駅舎

10:31頃
上深川駅(広島市安佐北区)に到着。
相変わらずのローカル線らしい駅舎ですが、車窓から見える風景の雰囲気はさらにローカル線らしくなっていきます。

上深川駅

上深川駅を過ぎると建物の数もまばらになっていきます。すっかり田舎の景色ですが、ここも100万都市の広島市です。

上深川駅〜狩留家駅間の車窓

10:34頃
狩留家かるが駅(広島市安佐北区)に到着。
多くの列車が下深川駅か当駅で折り返します。
乗車中の列車はさらに先、三次駅まで向かいます。

狩留家駅

狩留家駅と白木山駅の間にある第1三篠みささ川橋梁平成30年7月豪雨で流されてしまいました
しかしながら、芸備線は県北と広島市街を結ぶ重要な路線。懸命な復旧作業により、その翌年に無事復旧されました。
豪雨で一時全線運休となった芸備線ですが、今思えばよくこの時廃線にならずに済んだなと思います。

第1三篠川橋梁を渡る(狩留家駅〜下深川駅)

沿線の山に美しい藤の花が見えました。

藤の花が見える(上三田駅〜志和口駅間)

10:54頃
志和口駅(広島市安佐北区)に到着。
安佐北区の駅ですが、東広島市の志和への玄関口ということでこの駅名となったようです。
しかし、当駅から志和は距離があるうえに、駅前にバス停もないようですので当駅から交通機関で志和へ行くには、芸備線で広島駅まで移動し、そこから山陽本線に乗り換える必要がありそうです。

志和口駅

10:59頃
井原市いばらいち駅(広島市安佐北区)に到着。
とても広島市内とは思えない田舎の駅です。
当駅は広島市最北端・最東端の駅。1時間・37kmにわたる広島市内の旅もまもなく終わりです。
なお、岡山県井原市いばらしとは無関係です。駅名は「安芸井原」とかでもよかったかもしれませんね。

井原市駅
井原市駅の駅舎

11:05頃
向原むかいはら駅(安芸高田市)に到着。
広い広島市を抜け、ようやく安芸高田市に入りました。しばらく停車時間があるため、列車の外に出ます。

向原駅
キハ40系気動車(向原駅)

向原駅はローカル線としては非常に長いホームを有しています。
かつて優等列車が停車していた名残りでしょうか。

向原駅のホーム

駅の外にも出てみます。
無人駅ですが、駅舎や駅前も立派です。
まもなく出発時刻となるため列車に戻ります。

向原駅入口
向原駅前ロータリー①
向原駅前ロータリー②

11:22頃
吉田口駅(安芸高田市)に到着。
安芸高田市の中心部である吉田町に最も近い駅ですが、快速列車は通過してしまいます。
駅前からは吉田へ向かう路線バスが出ていました。

吉田口駅前

11:28頃
甲立こうたち駅(安芸高田市)に到着。
構内は大変広いようです。ラッセル車も止まっています。
現在は快速列車が停車し、かつては急行列車も停車していた駅です。

甲立駅

11:33頃
上川立駅(三次市)に到着。
列車は三次市に入りました。
美しいツツジの花も咲いていました。

上川立駅
ツツジ(上川立駅)

11:48頃
終着、三次駅(三次市)に到着。
三次市は県北最大の町で、三次ワイナリー、もののけミュージアム、観光農園など多くの観光スポットもあります。(今回は行きません。)
三次で昼休憩を挟みたいと思います。

キハ40系気動車(三次駅)
三次駅

三次駅までは2両編成のキハ40系のボックスシートの窓側が埋まるくらいの乗車率でした。
広島駅〜三次駅間は芸備線の中でも需要のある区間であることが分かります。
調べてみたところ、バスと比較して、快速列車であれば所要時間は同程度か少し短い、運賃も安く済むようでした。

昼食は三次駅前のお好み焼き屋さんを訪れました。
唐辛子を麺に練り込んだ唐麺からめん「カープソース」の辛口を使用した「三次唐麺焼」というお好み焼きをいただきました。

三次唐麺焼
三次唐麺焼の幟

2.秘境の交通の要衝を目指して。
(三次駅→備後落合駅)

現在、定期列車は三次駅で系統が分断されており、原則、三次駅を越えて芸備線を移動する場合は乗り換えが必要になります。
(ただし、芸備線再構築協議会の実証事業で、三次駅を越える臨時列車が運行されることがある。)

三次駅の電光案内板

13:00頃
三次駅からは備後落合行き普通列車に乗車します。
JR西日本の赤字ローカル線ではおなじみのキハ120形気動車です。
列車が到着した時点で座席の半分弱が埋まる程度の乗車率で、乗客はさほど少なくありません。鉄道マニアと思われる乗客は私の他に1、2名ほどいましたが、その他はいずれも地元の乗客と思われます。

JR西日本キハ120形気動車 芸備線 普通 備後落合行

13:10頃
神杉駅(三次市)に到着。
市街地を抜け出し、
車内は赤字ローカル線とは思えないくらい混雑しており、立ち客も出ています。
ゴールデンウィークの影響かもしれません。

神杉駅
未来へ繋ぐ神杉駅

13:13頃
塩町駅(三次市)に到着。
当駅からは府中駅などを経て福山駅へ至る福塩ふくえんが分岐しています。
福塩線もまた赤字ローカル線として知られています。

塩町駅①
塩町駅②

13:23頃
列車は広島県で最も広い町、庄原市に入りました。
北上するにつれて赤い屋根の家が増えてきました。恐らく石州瓦の屋根だと思います。赤い屋根を見ると山陰地方が近付いてきたなと感じます。

赤い屋根の家が見える

13:35頃
備後庄原駅(庄原市)に到着。
庄原市の中心となる非常に立派な駅で、昔ながらの雰囲気も色濃く残っています。
駅舎は山陰らしい赤い屋根です。

備後庄原駅

一般的に鉄道のスピードは自動車よりも速いのですが、芸備線の三次駅以北では自動車とさほどスピードは変わりません。
むしろ遅いのではないかと思うこともあります。

車と並走(高駅〜平子駅間)

自動車などに芸備線の踏切の存在を知らせる警戒標識には蒸気機関車のような絵が書かれています。
芸備線に蒸気機関車が定期列車として最後に走ったのは1971年で、50年以上前です。

踏切の警戒標識(高駅〜平子駅間)

14:00頃
備後西城びんごさいじょう駅(庄原市)に到着。
元々比婆ひば郡西城町でしたが、平成の大合併で周辺の多くの町と合併し、庄原市となりました。
西城町は「ヒバゴン」という類人猿が存在するという伝説があります。しかしながら実態は不明で、未確認生物(UMA)となっています。

備後西城駅

14:04頃
比婆山ひばやま駅(庄原市)に到着。
庄原市を代表する山である比婆山の名を冠する駅です。先ほどの「ヒバゴン」は比婆山麓でその姿が確認されたようです。

比婆山駅

比婆山駅〜備後落合駅間は今にも止まりそうなスピードで走行しています。(いわゆる必殺徐行
隣の道路を走る車にもあっという間に追い抜かれてしまいました。
落石や土砂崩れなどで線路が塞がっていてもすぐに停止できるようにこのようにスピードを落としているとのこと。

必殺徐行で車に追い抜かれる(比婆山〜備後落合駅間)

木次きすきの線路が見えてきました。
いよいよ終着の備後落合駅です。

木次線の線路と合流(備後落合駅付近)

14:19頃
終着、備後落合駅(庄原市)に到着。
芸備線、木次線の列車が乗り入れる、日本一閑散とした交通の要衝です。

備後落合駅の駅名標
備後落合駅 出入口

新見・広島・宍道の各方面からの列車が「落ち合う」駅、これがまさに「備後落合駅」の駅名の由来です。
この時間帯は各方面への列車がちょうど「落ち合う」時間帯であり、駅は大変賑わっていました。

顔はめパネル?
JR西日本キハ120形気動車 木次線 普通 宍道行
2・3番乗り場
JR西日本キハ120形気動車 木次線 普通 宍道行

駅前には何もありません。
昔は駅弁や「おでんうどん」などを販売していたようですが、今はありません。
駅から10〜15分歩いたところに「ドライブインおちあい」があり、そこで「おでんうどん」をいただくことができるようです。

備後落合駅の駅舎

駅舎横の小屋には全盛期の備後落合駅を再現したジオラマが展示されていました。
こうして見ると備後落合駅の規模はかなり大きいことが分かります。
芸備線が陰陽いんよう連絡線として機能していた頃、備後落合駅は交通の要衝として賑わいました。
しかし、高速道路網の発達によるモータリゼーションや、伯備線や山陽新幹線の開通など、中国地方を取り巻く交通事情はここ数十年で大きく変わりました。
芸備線は地域住民が使いやすい形に生まれ変わることができるのか、それともこのまま廃線になるのか、今後が気になるところです。

備後落合駅のジオラマ
缶バッジなど記念グッズの販売もある

3.廃線の危機…超赤字区間を進む。
(備後落合駅→備中神代駅)

14:42頃
備後落合駅からは新見行き普通列車に乗車します。
列車の帯の色がオレンジに変わります。
先ほどまでの区間も赤字とは言えどまだまだ序の口で、当駅から東城駅までの区間こそ営業係数がJR西日本管内でダントツのワースト1位です。

JR西日本キハ120形気動車 芸備線
普通 備後落合行(折り返し新見行)

14:55頃
道後山駅(庄原市)に到着。
車内は座席が全て埋まるくらいの混雑でしたが、乗客のほぼ全員が観光客または鉄道マニアであり、残念ながら地元の利用客と思われる方は一人もいませんでした。

道後山駅
道後山駅 駅舎

15:04頃
小奴可おぬか駅(庄原市)に到着。
列車は旧東城町に入りました。小奴可は比較的開けた場所だと思いますが、それでも鉄道利用者はほぼいないそうです。
元々2面2線だった駅も片側は線路が剥がされて1面1線となり、使用されていないホームには何も書かれていない駅名標が残されています。

小奴可駅
剥がされた線路と使用されていないホーム(小奴可駅)

15:13頃
内名駅(庄原市)に到着。
当駅は芸備線の駅の中で最も利用者が少ない駅の一つです。
周りは民家が少々建っていますが、鉄道に乗っても市街地に出るのにはとてつもない時間がかかってしまうほか、そもそも列車の本数が少ないので、鉄道以外の交通手段に頼らざるを得ない状況だと思います。

内名駅

列車は片側に山、片側に川という厳しい環境の中を延々と進んでいきます。
もちろんろくにスピードも出せません。

必殺徐行レベルではないがスピードを落として走行
(内名駅〜備後八幡駅間)

15:22頃
備後八幡びんごやわた駅(庄原市)に到着。
当駅もまた芸備線で最も利用者数が少ない駅の一つに数えられるかと思います。
全然利用者がいない駅が立て続けに現れるのもなかなか珍しいものです。

備後八幡駅
備後八幡駅の使用されていないホーム

15:31頃
東城駅(庄原市)に到着。
少し大きな町に出てきました。芸備線の運行上の拠点駅の一つでもあり、新見方面からの列車の半数は当駅折り返しとなります。
行楽シーズンで乗客が多く、さほど閑散とした感じはしませんでしたが、確かに人の乗り降りはほぼ皆無であり、それだけでも芸備線の厳しい経営状況を実感できました。
ここから名勝「帝釈峡たいしゃくきょうへ向かう人もきっとほとんどいないのでしょう。

東城駅
(参考)帝釈峡(神石郡神石高原町)

余談ですが、もし東城駅から神石高原町じんせきこうげんちょうを経由して福山市へと至る鉄道路線があったらもしかするともう少し使いやすい路線になっていたのかもしれません。(とはいえ沿線人口が少なすぎて経営状況が厳しいことには変わりはないと思いますが。)

東城駅の使用されていないホーム
跨線橋は閉鎖されて草まみれになっている

15:39頃
野馳のち駅(岡山県新見市)に到着。
長かった広島県の旅は終わり、列車は岡山県に入りました。
芸備線の旅も終わりが近づいてきました。

野馳駅

15:44頃
矢神駅(新見市)に到着。
芸備線の起点は矢神駅ではなく備中神代駅ですが、なぜかホーム上に0キロポストらしきものが置かれています。
昔は当駅が起点だった時代があったのでしょうか。

矢神駅の0キロポスト?

列車は市岡駅、坂根駅と停車し、まもなく終着の備中神代駅に差し掛かります。
伯備線の線路が見えてきはじめ、まもなく芸備線の旅も終わりとなります。
「電車」の架線を見るのは広島駅以来のことです。

伯備線の線路と合流(坂根駅〜備中神代駅間)

15:58頃
芸備線の起点、備中神代駅(新見市)に到着。
芸備線を広島駅から備中神代駅まで、159.1kmを走破しました。

備中神代駅
正真正銘の芸備線の0キロポスト(備中神代駅)

備中神代駅で列車を降ります。
当駅から一駅分は徒歩で移動することにしました。(なぜそのようなことをしたのかは覚えていません。)

備中神代駅で列車を見送る

4.伯備線なのに芸備線の列車しか停まらない駅
(備中神代駅→新見駅)

備中神代駅でトイレに行こうと思いましたが、この近辺を甘く見ていたようです。
備中神代駅は芸備線の起点といえど、運行系統上は途中駅に過ぎず、稀にある快速列車も止まりません。
駅舎はプレハブの簡易的なもので、トイレなどありません。
周囲には民家が点在しますが、店などはありません。

備中神代駅の駅舎

備中神代駅から一駅隣の布原駅までの道のりは舗装された道路ではあるものの非常に細い山道で、車通りはほとんどありませんでした。

布原駅へ向かう道
でこぼこの素掘りトンネル

備中神代駅から50分弱ひたすら歩き、ようやく鉄道の音が聞こえてきて安堵しました。
デビューしたての273系の特急「やくも」も通っていました。

JR西日本273系 特急「やくも」岡山行

16:56頃
備中神代駅から歩いて1時間弱で一駅隣の布原駅(新見市)に到着。
周囲は山と川に囲まれ、道路も非常に細くアクセスが困難なため、秘境駅と呼んで差し支えないと思います。

布原駅

当駅は正式には伯備線の駅ですが、伯備線の列車は全列車通過し、芸備線直通列車のみが停車します。
確かに備中神代駅の伯備線ホームの駅名標では備中神代駅の次は新見駅となっています。
布原駅にある時刻表も芸備線のものが掲示されています。
布原駅は運行系統上は芸備線の駅という扱いです。
万が一芸備線の備中神代駅〜備後落合駅間が廃止となった場合、おのずと布原駅も廃駅となるのかもしれません。

布原駅にある時刻表
備中神代駅の伯備線ホームの駅名標

布原駅には駅舎もベンチもありません
金属製の箱に入った「駅ノート」があるのみです。

布原駅ノート

布原駅で後続列車を待っていると今はなき国鉄381系の特急「やくも」が通過していきました。
伯備線の普通列車の通過は見られませんでした。

国鉄381系 特急「やくも」 出雲市行

17:34頃
布原駅からは再び新見行き普通列車に乗車します。
東城駅発の列車だったためか、乗客は私のほかに1名しかいませんでした。その1名も恐らく鉄道マニアではないかと思われます。

JR西日本キハ120形気動車 伯備線 普通 新見行

布原駅を出発してしばらくすると新見の市街地が見えてきました。
NTTの紅白の鉄塔が存在感を放っていますね。

遠くに新見市街が見える(布原駅〜新見駅間)

17:40頃
終着、新見駅(新見市)に到着。
今度こそ芸備線の旅は終わりです。

芸備線・姫新線のホーム(新見駅)
新見駅

新見駅は伯備線(岡山・米子方面)、姫新きしん線(津山方面)、芸備線(備後落合方面)の3路線が乗り入れる交通の要衝ということもあり、駅は大きいですが、売店などはありません。
駅前もこじんまりとしていますが、国道180号沿いまで行くと色々店があります。
新見に限らず、車社会の町では駅周辺よりも国道沿いの方が栄えているということがよくあります。

新見駅前

新見市にはかつて岡山市内に住んでいたときに車で来たことがあります。
レトロな雰囲気の町並みが魅力的でした。
いつかまた訪れたいと思います。

(参考)新見御殿町の町並み

5.日本最後の国鉄色
(新見駅→岡山駅)

17:48頃
新見駅からは特急「やくも」岡山行きに乗車します。
乗車した車両は国鉄色の381系電車です。
国鉄型の特急には以前乗ったことがありますが、国鉄色の特急に乗るのはこれが最初で最後でした。

国鉄381系 特急「やくも」岡山行

国鉄型特急は乗り納めということでグリーン車に乗車しました。
座席の感じや乗り心地はJR西日本の683系や681系のグリーン車の座席に似ていると思います。

国鉄381系 グリーン車 座席
国鉄381系 グリーン車

18:15頃
途中駅の備中高梁びっちゅうたかはし駅(高梁市)に到着。
特急列車が全て停車する主要駅で、381系の引退直前とあって、もっと乗客が乗ってくるかと思いましたが、そうでもありませんでした。

備中高梁駅

18:29頃
総社駅(総社市)を通過。
山陽エリアまで戻ってきました。
総社駅は伯備線のほか吉備線(備中高松・岡山方面)、井原鉄道井原線(井原・神辺方面)が分岐しています。
たまに特急「やくも」も停車するようです。

総社駅(通過)

18:36頃
倉敷駅(倉敷市)に到着。
駅は倉敷美観地区の白壁の町並みを模したデザインになっています。
また、到着前にはオルゴールによる鉄道唱歌を聴くことができました。

倉敷駅
(参考)倉敷美観地区
いい写真がなくモザイクだらけになってしまった

18:47頃
終着、岡山駅(岡山市北区)に到着。
最後に国鉄381系に乗れて本当によかったです。
国鉄色のやくもを写真に収めようと鉄道ファンか否かを問わず人だかりができていました。

国鉄381系 回送(岡山駅)

国鉄色の復刻ということで、国鉄の「JNR」のロゴマークが刻まれていました。
このマークがとてもカッコよくて、個人的にJRのマークよりも好きです。
よく見ると点対称のようで実は点対称ではないのですね。それにしても洗練されたデザインだと思います。

JNRのロゴマークが刻まれた381系

381系を見送ったところで岡山駅の外に出ます。
岡山駅前にやってくるのは岡山に住んでいたとき以来で、約3年ぶりでした。
様子はさほど大きくは変わっていなさそうです。

岡山駅前

ただ、岡山駅のシンボルであったウニみたいな噴水(ピーコック噴水)は使われなくなっていました。
今はもう撤去されてしまっているようです。

岡山駅のピーコック噴水

かつて、駅前は広島より岡山の方が都会だと言われていましたが、広島駅も最近は商業ビルやタワマンが建ち、さらに2025年には新駅ビル(ミナモア)の開業路面電車の2階乗り入れ開始などもあり、状況は逆転してしまったように思われます。

(参考)2025年8月3日に生まれ変わった広島駅

しかし、山陰や四国を結ぶ交通結節点としての役割は依然として岡山駅にあります。交通の便の良さの面ではやはり岡山に軍配が上がるかと思います。

(参考)岡山駅と高松駅を瀬戸大橋経由で結ぶ快速「マリンライナー」(高松駅)

6.交通の進化を感じながら広島へ。
(岡山駅→広島駅)

20:40頃
岡山駅からは山陽・九州新幹線「みずほ」で広島へ戻ります。
乗車するN700系7000・8000番台指定席が2+2列なので座席が広くて快適です。

N700系 山陽・九州新幹線「みずほ」鹿児島中央行
「みずほ」の座席

21:15頃
広島駅(広島県広島市南区)に到着。
岡山駅から広島駅までわずか35分
これが新幹線の力。遠回りしたとはいえ、芸備線・伯備線経由では広島から岡山までほぼ一日かかりましたが、新幹線なら一瞬です。

広島駅新幹線ホーム

これをもって芸備線の旅は完結です。


更新履歴
2025.08.28 一部表現を修正、一部ルビを追加

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