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わたしは、あなたの指先に恋に落ちた。

あなたとは、桜の季節に出会った

そうは言っても、じぶんの住んでる市内
では、もう桜は散っていた
おなじ県内の、もっと北部へいく機会
があって、桜が咲いてるのを見た


その場所で、あなたに出会った


痩せていて、頼りない顔立ちの
男の人だった


わたしは、あなたにたくさん
話しかけていた
他に誰も話す人がいないから、
話しかけていただけだった



風が吹いて、桜の花びらがふわりと散った
そのとき、あなたは言った

「俺にばかり、話しかけないで、
 他の人にも話しかけてください」と。


どうしてだろう…何も思わなかった
わたしのこころは凪だった 
いつもなら、イラッてするはずなのに…


帰るときになって、あなたは言った

「愛実さん、いっしょに帰りますか?
 車で送って行きますよ」

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